2015年12月26日

「完全なるチェックメイト」と小島君のレクチャー

■映画 「完全なるチェックメイト」はボビー・フィッシャーを題材とした作品です。チェスのルールを知らなくても楽しめるようになっているので、チェスを知らない方に勧めても大丈夫です。逆に、局面をはっきり映さないのでチェス・プレーヤーであっても局面分析をしたりどんなすごい手を指したのかは把握できません。どちらかといえば、ボビー・フィッシャーの神経質さや生き方のドラマ性に焦点が当てられています。

私だけかもしれませんが、映画は無名もしくは私の知らない俳優に演じてもらいたいといつも感じます。知っている俳優だとその人の過去の作品を思い出してしまい、その分だけリアリティが薄れるからです。トビー・マグワイアだとどうしてもたまにスパイダーマンに見えてしまいます。



今日の小島君のレクチャーのテーマはフィアンケットでした。冒頭で「フィアンケットをしますか?」と質問された際、「しない」というのがとっさの反応でしたが、よくよく考えると白でも黒でもクイーンサイドではフィアンケットします。キングサイドでないとあまりフィアンケットをしているという実感がないですね。

自分が白番の時はよくピルツになるので、局面的にも自分のゲームでなってもおかしくないなポジションがあり、その分だけ興味をもって聞けました。ピルツではないですが、Karpov - Korchnoi の以下のシシリアン・ドラゴンのゲーム はフィアンケットの攻略方法(Bh6、hポーン突き、f6のナイトの排除)としては非常に楽しい題材でした。そう思えるのも小島君の解説があってこそです。一人で並べても 16.Nde2 や 19.Rd3 の良さ(丁寧さ)は分かりません。

1. e4 c5 2. Nf3 d6 3. d4 cd4 4. Nd4 Nf6 5. Nc3 g6 6. Be3 Bg7 7. f3 Nc6 8. Qd2 O-O 9. Bc4 Bd7 10. h4 Rc8 11. Bb3 Ne5 12. O-O-O Nc4 13. Bc4 Rc4 14. h5 Nh5 15. g4 Nf6 16. Nde2 Qa5 17. Bh6 Bh6 18. Qh6 Rfc8 19. Rd3 R4c5 20. g5 Rg5 21. Rd5 Rd5 22. Nd5 Re8 23. Nef4 Bc6 24. e5 Bd5 25. ef6 ef6 26. Qh7 Kf8 27. Qh8

2015年11月23日

ジャパンオープン3日目

7ラウンド目。BYE(涙)。
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8ラウンド目。黒。E君。QGD Cambridge Springs var。

r1b1kb1r/pp1n1ppp/2p1pn2/q2p2B1/2PP4/2N1PN2/PP3PPP/R2QKB1R w KQkq - 1 7
彼はこのオープニングの罠を知りませんでした。メインラインは 7.Nd2 ですが、知らなければ普通の人には自力で見つけられるような手ではありません。ごく自然に見える 7.Bd3? は悪手。7...dxc4 8.Bxc4 Ne4

白はここで 9.Qc2 と c3 のナイトを守ったため、g5 のビショップが落ちました。あとは逆転されないように用心深く指して勝ち。
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全体で2勝5敗1BYE。レーティングがさらにまた下がります。

写真は明日アップする予定。

2015年11月22日

ジャパンオープン2日目

4ラウンド目。黒。Oさん。Reti系。オープニングは失敗したと感じていましたが、オンラインのデータベースを見たらレーティング2000以上の人でも同じように指していた人がいたのでちょっと気が楽になりました。

r2qk2r/pppn1pp1/3bpn1p/8/2N1P1b1/5NP1/PPP2PBP/R1BQR1K1 b kq - 2 10
本当に間違えたのは上の局面。本譜は 10...Ne5。f3 のナイトはピンがあるので動けないと考えたのが大間違い。11.Nxe5 とされ、11...Bxe5 を指そうとして気がつきました。12.Qxd8+ でピンが外れることを。先に 10...Bxf3 としておくべきでした。

このピースダウンを挽回できず、最後は以下の局面でリザイン。

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5ラウンド目。黒。C君。Semi-Slav Meran。これは悲しいゲームでした。なぜなら、その1、exchange down していました。その2、以下の局面で相手は 35.Ra1 を指したのですが、私はチェックをかけていたので illegal move でした。アービターを呼んで私の持ち時間に2分足してもらい、相手が 35.g3 を指しました。私が touch and move を指摘しなかった(すっかり忘れていた)ので、そのまま続行してしまいました。ここで勝ちを逃しました。


その3、相手が似たような手を繰り返すのでドローしてみましたが、拒否されました。しかし、帰宅後、棋譜を入力していたら、まさにドローオファーをした箇所(以下の局面)で「Third repetition」のポップアップ・メッセージが表示されてがっかり。やはり、これも自分で指摘できないとダメなんですよね ...。ここでドローを逃しました。


その4、観客が大勢いる中、ブランダーであっさり終わってしまいました。負け。
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6ラウンド目。白。Mさん。Queen's pawn game。持ち時間が1分になってから10手くらい指していました。しかし、まだ30秒くらいは残っていると感じていたのに、クロックを見たら無情にもゼロ秒で点滅していました。負け。

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5ラウンド目はBYEを喰らってしまいました。しかし、写真を撮りたいので、朝から行きます ...

2015年11月21日

ジャパンオープン初日

1ラウンド目。白。Iさん。Chigorin もどき。ちょっと珍しい形のメイトを喰らいました。

2r3k1/2p1bppR/p3p3/1pP3q1/1P6/P4P2/4nPKP/3r1B2 w - - 2 31
上の局面から 19...Rxe4+。このルークはナイトで取れそうなのですが、それをやると 20...Rd1# で即死です。20. Be2 Bxe2 (下の局面)。

21...Nxg2# を回避しようとして 21.f3 にしましたが結果は同じでした。21...Nd3#
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2ラウンド目。黒。Kさん。Scandinavian。

ここまでは押され気味でキャスリングをしている余裕がありませんでした。しかし、15.c5 を見て一安心。これでキャスリングをする余裕が生まれました。

ここから白が連続でブランダーをしたので、あっという間に勝負がつきました。勝ち。
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3ラウンド目。0君。彼と当たるのは5回目ですが、白番は初めてです。Barry Attack。

上記の局面あたりでは、もしかしたら自分の方が良いんじゃないかと思って指してましたが、気のせいでした。Fritz の評価は -0.28。しかし、たとえ勘違いであっても希望を持って指せるのは良いことです。

パスポーンとは普段あまり縁がないのですが、今回は出来ました。しかし、後々これを取られてしまってピンチに。

ここが最後のドローチャンスだったようです。本譜は 46.Rh5+ でしたが、正解は 46.Rh4 でした。負け。

2015年10月30日

新しい大会(aout2015)が始まりました

Chess.com で新しい大会(aout2015)が始まりました。aoutはフランス語で8月を意味するのできっとその頃から参加者を集めていたのでしょう。私は9月に申し込み、12人なら比較的早く集まると考えたのですが、2ヶ月近くかかりました。以前も書きましたが、7 days/move というタイムコントロールがあまり人気ないようです。

2015年10月12日

東京オープン3日目

5ラウンド目。黒。K君。Semi-Slav Meran。

前回は9手目でもう困ったので、昨晩11手目まで覚えてきましたが、12手目(上の図)で困りました。メインラインは 12...cxd4 13.Re1 g6 です。本譜は 12...Be7 13.Re1 cxd4。似てますが、黒マスのビショップの使い方が異なります。本譜のように ...Be7 を指した場合、後々白のクイーンに Qg4 とされた時に g7 が守りにくくて困りますが、これは知らなければ指せません。

上の図から白は 21.Nxe6! と来ました。その後の展開がよく読めなかった(少なくとも即死はない)ので、もしかしたらブランダーなのではないかという考えが拭えません。しかし、その後の相手の攻撃はとてもピースが1つ少ないとは思えないほど強力で、結局ピースを1つ返すことになりました。

最後はここで間違えます。冷静に見れば、パスポーンを止めるための 31...Re7 しかありえないのですが、f8 のルークを横に動かしたたとんに f3 のビショップが落ちるのを避けたかったので 31...Bh5?32.e7 で頭の中がパニック。負け。
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6ラウンド目。白。A君。Pirc。

最初のうちは「攻めてる感」があって楽しかったのですが、ここらへんで行き詰まります。本当は gxh5 をしたかったのですが、...Nxh5 で返されると攻めにくくなります。キングサイドでやることが何も思いつかなかったので仕方なくクイーンサイドで何かをすることにしました。ところが、ここから黒の攻撃が始まり、受け切れませんでした。


もう既に終わっているのは分かっていますが奇跡が起きるかもしれないのであと4手指しました。負け。
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2勝4敗。レーティングが一気に100くらい下がりそう。

抽選会でマグネット式のチェスセットをいただきました。持ってなかったのでちょっと得した気分。

2015年10月11日

東京オープン2日目

3ラウンド目。O君。彼とは4回目の黒(白は無し)。Queen's Gambit Declined Exchange var。

中盤はこんな感じ。ちょっと窮屈でした。


ポーンストラクチャーが悪く苦しんでいました。そして、上の 30...Rd8? が敗因です。ナイトフォークを喰らう位置に置いてしまいました。

最後は、ポーンさえなければ exchange down であってもドローになると考えて粘り、ステールメイトも視野に入れてましたが、ツークツワンクにされてしまいました。負け。
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4ラウンド目。白。Aさん。Pirc。



このオープニングでは通常 私はクイーンサイドにキャスリングしますが今回は成り行き上キングサイドに。逆に黒はクイーンサイドにキャスリングしましたが、キングの安全性に不安があります。上の局面は黒が 21...h4 と指したところです。私はここでナイトを犠牲にするかなり強気な 22.b5!?。Fritz 先生によるとあまり良い手ではなかったようですが(評価が2.92から0.64に下がりました)結果はOKでした。22...hxg3 23. Rxc6+ Nxc6 24. Rxc6+ Qxc6 25. bxc6

c6のポーンをd4-d5で補強したことでメイトスレットが出来ました。勝ち。

2015年10月10日

東京オープン1日目

1ラウンド目。黒。初対局のYさん。Scandinavian。
せっかく序盤で取ったポーンを取り返されてしまって意気消沈していたところです。黒番。

e5 のナイトにピースが2つ当たっていることに気付いておらず、34...Rc3? 35.Bxe5 であっさりピースダウン。その見返りは a3 のポーンのみ。抵抗しましたが無駄でした。メイトされて負け。
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2ラウンド目。白。初対局のKさん。Slav。

上記局面で黒リザイン。黒は a8 のルークを守れないので、14...Rxf7 でナイトと交換するしかないですが、既にポーンを3つ損していました。
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クラブ選手権で大幅に下がったであろうレーティングを取り返すつもりでしたが、逆にさらに下げてしまいました。しかも、今日は棋譜用紙を忘れて仕方なく買いました。今日はツイてないです。

2015年9月26日

小島君のレクチャー:ポーンストラクチャーに基づく戦略


上の写真はシシリアンのポーンストラクチャーです。シシリアンとほとんどの縁の無い私でも分かります。こういう「殺るか、殺られるか」的なポジションはいいですね。でも、1.e4 c5 2.c3 とされると萎えるので私は指しません。


上のポジションはカロカンやスカンディナヴィアンでよくあるポーンストラクチャーです。実際には他のピースもどこかにありますが、重要なポイントは黒のクイーンサイドのビショップが閉じ込められているかどうか。スカンディナヴィアンではポーン・チェーンの外に出したければ出せるのでそういう意味ではいいオープニングだと再認識しましたが、Queen's Gambit Declined だと邪魔なことが多いですね。

今回から諸経費と称して突然 +200円がかかるようになりました。最初スタッフのHさんは「ドリンクを出します」と言ってましたがレクチャー中には何も出なかったような ...

2015年9月21日

クラブ選手権2日目

4ラウンド目。相手チームは東京大学。白。Fさん。Queen's Indian っぽい始まりから Colle へ。

黒から 16...cxd4 と取ってきたところです。17.Bxd4 だとピンがあるので 17...Qxd4 が成立すると勘違い。もしそうなったら、18.Bxh7+ でクイーンを取れることを見落としていました。17.Qc2 Bxe3+ であっという間に2ポーンダウン。

こうなってしまうともう perpetual check くらいしか狙えません。狙ってみましたが、相手にプロモーションされてしまい、チェックも途切れたところでリザイン。チームとしてはドロー。
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5ラウンド目。慶応大学OBチームの1つと。黒。Sさん。Scandinavian。

タクティクスを見落としたせいでナイトが1つ足りません。ここで白が g6 に向かって総攻撃をかけてきました。

Fritz はドローの手順(41...Ke7)を見つけてくれましたが、人間には無理です。この時、私は時間が落ちそうでパニックしてました。この期に及んでまだ攻めようとして逆に一気にメイトに持っていかれました。チームも負け。
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6ラウンド目。麻布の中の1チーム。白。M君。Chigorin もどき。

詰みそうで詰まない。しかも、間違えると ...Qd1# による即死があるという状態。何をしていいか分からず、3手後に時間が切れて負け。このゲームは後悔するようなミスが多く、もうチェスをやめたくなりました。チームは勝ち。
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個人としては1勝5敗。ひどい成績です。最近の大会では最悪です。レーティングの激減は避けられません。
チームとしては2勝2敗2分で、14位。リストの順位そのまんまでした。

2015年9月20日

クラブ選手権1日目

1ラウンド目。相手チームは最高レーティングのチーム。私の属する札幌チームは27チーム中14番目、つまりど真ん中です。黒でSさん。Scandinavian。ほぼ一方的なゲームでした。

24.Qe7+。24...Kxc8 で助かるんじゃないかと一瞬思いましたが、25.Na7# で詰むことに気付き、リザイン。チームメンバー全敗です。
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2ラウンド目。相手チームはホワイトナイツの一部隊。白。A君。Pirc。

この後、多少チェックされることは目に見えていますが、チェックが途切れた途端に 30.Rxf7+ Bxf7 31.Qxf7# のような流れでフィニッシュすることを夢見ていました。しかし、受け方を間違えて死亡。レーティングは相手の方が約500も低かったですが、このポジションになってからの攻撃は見事でした。私は負けましたがチームとしては勝ち。
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3ラウンド目。相手チームは名古屋チェスクラブの一部隊。黒。T君。Reti。

この局面から 22...Nxc5。これでポーンを数をイーブンに戻せました。その3手後に白からドローオファーがありましたが、ほんの少しだけ黒の方が良いだろうと考えて続行。2手後に白の時間が切れて私の勝ち。前ラウンドで失ったレーティングを多少取り返せました。チームとしてはドローですが、平均レーティングはこちらの方が相手チームよりも200以上低いので上出来です。

2015年8月22日

小島君のレクチャー:ピース交換すべきか?



自分の悪いビショップは相手の良いビショップと交換してしまうという考え方があります。上の図で、黒の白マスのビショップはe6のポーンに邪魔されて活躍が期待できません。6...Ba6として白のd3のビショップと交換すべきでしょうか?

白には Qa4+ があるのでそれは悪い手だとすぐに察しましたが、すぐに 7.Qa4+ としても 7...Qd7 で防げることは見落としていました。白が駒得するには先に 7.Bxa6 Nxa6 としてから 8.Qa4+ です。これで a6 のナイトが落ちます。

今回のレクチャーのポイントはこのようなタクティクスではなく、ピースの交換の良し悪しです。しかし、私にとって一番興味深かったのは最後に取り上げられた Ruy Lopez の Exchange variation における白の戦略。1.e4 e5 2.Nf3 Nc6 3.Bb5 a6 4.Bxc6 dxc6 5.d4 exd4 6.Nxd4 になると、

白のe4のポーンはパスポーンになるので、白のおおまかなプランとしてはピースをすべて交換し、ポーンのエンドゲームにして勝ちを狙うというもの。こういう長期的なプランが明確なオープニングは魅力的ですね。だからと言って 1.e4 に転向するつもりはありませんがポジション的に応用できる局面がもしあれば、迷わずそうします。

2015年8月16日

ジャパンリーグ4日目

7ラウンド目。白。Fさん。Barry Attack。

ここまでは満足。不思議なことに相手もこれで良かったそうです。私だったらこの局面で黒を持ちたくないんですが。ここからeポーンを守るために 16.Qg3 とし、16...Qg6 に狙われたc2を守るために 17.O-O-O としたのですが、17...Rf5 にeポーンとビショップを同時に攻められて困りました。

eポーンは諦めてビショップを守ろうと指した 18.Bf4 でしたが(18...Qxg3 19.Bxg3 なら 19...Bxe5 が出来ます)、そのビショップを 18...Rxf4! と取られて唖然。あやうくそのルークを取るところでしたが、取ったら ...Bh6 に直撃されるところでした。2手後に情けない頓死をしましたが、そうでなくてもどのみちこれは負けでしょう。
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結果、2/7と振るわず。

2015年8月15日

ジャパンリーグ3日目

5ラウンド目。黒。初対局のN君。Slav Exchange。

14...Bxg5 と取りました。この後は当然 15.Nxg5 Bxe2 16.Nxe2 Nd2 をフォークが入れられると期待していたのですが、ピースを取り返さない 15.Qd3 が来て驚き。白は代わりに 16.Na4 の discovered attack で b3 の ナイトを取り返すプランだと気付きました。15...Bf5 で白のプランを妨害したつもりだったのですが 16.Qd1 Be7 17.Na4 で結局そのタクティクスを入れられちゃいました。


白が再び攻撃してきました(↑)。ナイトフォークを避けるために 22...Rf8 としたら、23.Nd7 でルーク達がフォークされ、exchange down。

その後、私はクイーンサイドの相手ポーンを取り、クイーンサイドのポーンを突いて反撃。

ところが、ここで相手がなんと 44.Rxb2! で迷わずにパスポーンを取ります。白はgポーンをプロモーションさせられるのならルークなんて捨てられるということなのでしょう。44...Nxb2 45.Rg1

仮に 45...Kf8 としても、46.g7+ Kg8 47.Nf6+ でプローモーションが止められません。これはかなり絶体絶命な状況。ナイトが f6 に来るのを阻止するには ...Be7 しかなさそうです。そのための1手をどうやって稼ぐか?
45...Nd1+(ルークで取ってくれればその必要な1手が稼げます。向こうもルークを切ってるし、こちらもプロモーションを阻止するためならナイトくらい捨てられます) 46.Ke2(当然取ってくれません) 46...Nc3+ 47.Kd3 Ne2 48.Kxe2 Bb4。私は別のプランを見つけました。

49.g7 は予想通り。49...Ra2+ は意味の無い時間稼ぎにしか見えないでしょう。実際、相手はもう私にリザインして欲しかったらしいです。白キングは1段目に行くと 50...Ra1+ を喰らうことが明らかなので前進します。50.Kd3 Rd2#。相手は相当ショックを受けていました。これは粘って良かったですし、粘る価値があるという証明のようなゲームでした。

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6ラウンド目。黒。Iさん。Scandinavian。

最初のうちは d4 のポーンにプレッシャーをかけてました。そのせいか、Fritz の評価では既に黒の方が少し良いです。既に取れそうに見えますが、9.Qa5+ があるので実際には取れません。

じわじわとポジションを改善しました(↑)。ポーンも1個得しています。レーティングが2000オーバーの相手にこのような状況に持ち込めたのは奇跡的です。f1のルークはf2のポーンを守っていなければならない点を利用してf2へのプレッシャーを強化しました。26...Nd1? 27.Ng1。なんと、クイーンが閉じ込められてしまいました。

なんとか 27...Qxg4+ 28.Kxg4 N1xf2+ を見つけました(下の図)。相手のクイーンを道連れに出来たのは幸いでしたが、ピースダウンです。かなり悲観的になっていましたが、信じがたいことに Fritz の評価だとこれでもまだ黒の方が若干良いという評価です。

下の局面でちょうど Fritz の評価が 0.00。しかし、相手がルークをhファイルから回してくるのが分かっていても止められませんでした。負け。