2009年12月31日

終わり

大晦日なので今日もお片づけ。チェス関連の会報やインターネットのサイトを印刷したものがたくさんあり、それらを整理しました。情報の量の多さに対し、読む時間の少ないことをしみじみと実感。それらの整理が終わったところで、Yahoo! US で一戦。

昨日と同様に Advance Lounge に行き、自分よりもレーティングが200以上高い人相手の黒番の席を選びました。10秒プラス1手10秒。相手を選んだ甲斐があり、ちゃんとしたオープン・シシリアンになりました。

1. e4 c5 2. Nf3 d6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nf6 5. Nc3 a6 6. Be3 e5 7. Nb3 Be6 8.f3



ゲーム中、これは戎棋夷説(2009/9/24~2009/10/08)で解説されていたラインの1つに違いないと思っていましたが、残念ながら一度読んだくらいでは何も頭に残っていません。あとで自分のゲームと戎棋夷説に書かれていたことを照らし合わせてみようと思います。

1. e4 c5 2. Nf3 d6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nf6 5. Nc3 a6 6. Be3 e5 7. Nb3 Be6 8.f3 Be7 9. Qd2 O-O 10. O-O-O Nbd7 11. h4 b5 12. g4 Nb6 13. g5 Nh5 14. Qf2 Nc4 15. Bxc4 Bxc4 16. Nd2 Be6 17. Nd5 Bxd5 18. exd5 Qa5 19. Kb1 b4 20. Ne4 Rac8 21. Rhe1 Qa4 22. b3 Qb5 23. f4 f5 24. gxf6 Nxf6 25. Nxf6+ Bxf6 26. Qg2 exf4 27. Bxf4 Qc5 28. Bg5 Be5 29. Bd2 Qd4

最後は図のようになり、白の時間切れ負け。時間切れでなくとも厳しい(Rxe5 でないと助からない)でしょう。気持ちの良い勝利で一年を締めくくることができました。



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私がよく使っていた ChessBase Online Database が使えなくてなっていました。これはショックです。一時的に利用できないだけならいいのですが、完全に閉鎖したのならポジションから検索できる別の無料のデータベースを探さねばなりません。

2009年12月30日

久々にオンラインのチェス

Yahoo! US に行ってきました。4ヶ月ぶりだと思います。来る者拒まずだと弱い相手が来るかもしれないので Advanced Lounge で自分よりレーティングの高い人を選び、開始。10分プラス10秒/1手。黒番。

1. e4 c5 2. c4



相手を選んだつもりなのに、こんなに早く定跡を外れるとは ...。これも Maroczy bind と呼ぶのでしょうか?シシリアンを指すからにはこういうサイドラインも覚えねばならないのでしょう。結果はスリーフォルドのドロー。

1. e4 c5 2. c4 Nc6 Nc6 3. f4 d6 4. b3 Nf6 5. d3 Bg4 6. Be2 Bxe2 7. Nxe2 g6 8.Bb2 Bg7 9. O-O O-O 10. Qd2 Qc8 11. Nbc3 Qg4 12. Rf3 Nh5 13. Raf1 Nd4 14.Rh3 Nxe2+ 15. Nxe2 Bxb2 16. Qxb2 e5 17. fxe5 dxe5 18. Rff3 Nf4 19. Rhg3 Nxe2+ 20. Qxe2 Qd7 21. Rf6 Qd4+ 22. Kh1 Rad8 23. h4 Rd6 24. Rgf3 Rxf6 25.Rxf6 Kg7 26. Rf3 Rd8 27. Rg3 Rd6 28. h5 Rf6 29. hxg6 fxg6 30. Rf3 Rxf3 31.gxf3 Qd8 32. a4 Qh4+ 33. Kg2 Qg5+ 34. Kf1 Qh4 35. Qf2 Qh1+ 36. Ke2 Qb1 37.Qxc5 Qxb3 38. Qxe5+ Kh6 39. Qf4+ Kg7 40. Qe5+ Kh6 41. Qf4+ Kg7 42. e5 Qc2+ 43. Ke1 Qxd3 44. Qf6+ Kh6 45. Qh4+ Kg7 46. Qf6+ Kh6 47. Qh4+ Kg7 48. Qf6+

漠然と指していました。今 思うと時間の無駄だったかも。時間切れで負けてもいいから目的意識(例えば、プランを立てる練習をするとか、読み落としがないように訓練するとか)をしっかり持って指さないと。

2009年12月29日

お片づけ

レーティングが下がっていましたが、最近は負けが多いので当然です。松戸のイヤーエンドトーナメントでも負け越したので、松戸のクラブ選手権で挽回できないと更に下がります。しかし、最近はあまりレーティングのことが気になりません。

シシリアンとニムゾ・インディアンを公式戦で使い始めた頃は相手よりもオープニングの知識が少ないので、そのことが原因でたくさん負けるだろうと予想していました。しかし、実際にフタを開けてみると、それらのオープニングの知識不足に起因して不利になったことはほとんどありません。負ける原因はだいたい中盤での読みが不十分なことです。

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年末なので家の片付けを始めました。そして、掘り出されて出てきたのが以下の写真に写っている単語帳。ゴムひもが付いているのは、満員電車の中でどこかにとっさにつかまらなければならないような事態に陥ったとしても落としてしまわないようにです。iPhone がある今はもう要らないだろうと思い、ブログに載せたら捨てるつもりでした。ところがパラパラとめくると解けない問題が結構あります。捨てるのが惜しくなりました。



2009年12月28日

気になるオープニング達

普段はタクティクスの問題ばかり解いていますが、大会の直前と直後だけはオープニングのレパートリーが特に気になります。

大会直前はDさんを意識してシシリアンのグランプリ・アタックを調べていましたが、結局彼とは当たりませんでした。会場で本人に直接「1.e4 c5 の後は 2.Nc3?その後、2...Nc6 なら 3.f4?」と聞きましたが、教えてくれませんでした。しかし、来年のクラブ選手権ではほぼ確実に当たるので情報が欲しいです。

ダッチについても予習はしておいたのですが、往きの電車の中で iPhone の Glaurung を使ってそのラインを並べていたら私が用意していたのと別の book move を提示してきました。急遽、そちらに切り替えたくなりましたが、大会当日はノートPCもオープニングの本も持っていなかったので何もできず。しかし、これも大会では使うことがありませんでした。今日は予想通り通勤電車が空いていたので軽く調査ができました。

昨日唯一序盤が気に入らなかった Anti-Colle は図の通りポーンを突き過ぎ(だと思う)。これも今朝、電車の中でどうするべきだったかチェック。本に載っていたラインも実はあまり好きではありませんが、本譜よりはマシなんでしょう。



大会ではシシリアンのナイドルフを2局指す事ができました。やはり本を読んで並べるのと自分の実ゲームだと重み(真剣に考える度合い)が全然違います。しかし、いまだにこれがスカンディナヴィアンよりも評価が高いというのが個人的には不思議です。“必修科目” なので引き続き “お勉強” を続けますが、早くその潜在能力を理解(納得)し、活かせるようになりたいです。

2009年12月27日

松戸のイヤー・エンド・トーナメント

1局目。黒。シシリアンのナイドルフのポイゾン・ポーンのバリエーションにしましたが、ここでIさん長考。



このバリエーションをご存じなかったようです。ちょっと意外でした。しかし、次の局面で私はビショップとナイトへのダブルアタックになると思い、即座に 16...b4? を指し、17.Qxe6+ を喰らいました。


r3kb1r/1b3p1p/p2ppp2/qp5B/3PPP2/1QN5/P5PP/R4RK1 b kq - 0 16

そもそもビショップが h5 に来れないように、早めに ...h7-h5 を指しておくべきでした。負け。

2局目。黒。シシリアンのナイドルフ。次の局面で、iPhone の Glaurung によると定跡は、10...Nbd7 11.a5。


rn1q1rk1/1p2bppp/p2pbn2/4p3/P3P3/1NN1B3/1PP1BPPP/R2Q1RK1 b - a3 0 10

既に知らない領域に入っていた私は、10...Nc6。ところが、記憶に頼っていた相手のKさんはここで、11.a5?。ナイトの位置の違いが利いてきます。11...Bxb3 12.cxb3 Nxa5 とポーンアップした上に白のポーンが弱くなりました。



しかし、次の局面でこのゲームで最大のミスをしました。


r4r1k/3q1p1p/1b1p1P1Q/1p2p2p/1p2P1P1/1P6/1P5P/R4R1K b - - 0 28

Qg7# を避けるために 28...Qxg4 なら大丈夫だったと思いますが、本譜は 28...Rg8? 29.Rxa8 でピンチに。結果はドロー。

3局目。白。Anti-Colle。勝ちましたが、序盤が恥ずかしくて人に見せられません。

4局目。白。Colle。こういうポジションになると衝動を抑えられません。


r1bq1rk1/p1p1bppp/1p2p3/2npP3/5P2/1P1BP3/P1PN2PP/R1BQ1RK1 w - - 0 11

11.Bxh7+!?。相当長い間イニシャティブを握っていて楽しかったのですが、緩い手を1つ指したら黒キングが危険地帯から脱出。しかも、次の絶妙なコンビネーションで私は戦意喪失。


r3r1q1/p1pk2p1/1p2p1P1/2bpPp2/3B3Q/1P2PR1R/P1P1b1PP/6K1 w - - 0 30

30. Rf2 Bg4 31. Rg3 Be7!



クイーン交換を強要された上に、ルークは串刺しにされます。

32. Qh7 Qxh7 33. gxh7 Bh4

この2手後にリザインしました。

大会の写真は後日掲載します。

大会の終わりにチェスのビデオが何本か無料で提供されました。そのうちの1本をいただきました。



2009年12月26日

明日

明日は松戸の大会です。申し込んだ時は真ん中のクラス(シルバー)でしたが、上位の参加者が増えたせいか最下位クラス(ブロンズ)になってしまいました。クラスの中ではレーティングが高い方なのでクラス優勝候補と見なされてしまうのでしょうが、どうも勝てる気がしません。少しだけオープニングの復習をしておきます。

最近は iPhone で ChessQuizz をやっていることが多いです。問題の難易度はCTSより高いですが、総問題数はCTSに比べてずっと少ない360問ですので、パターン認識できるように全部覚えてしまうつもりです。

2009年12月18日

色和紙シール

どうですか、これ?
偶然にもチェス盤になってます。20枚で税込262円。自分は買いませんでしたが。


2009年12月15日

分かりません

Chess Tactics Server の問題番号 26989 です。以下の図で黒番ですが、既に2手動かした後なので、黒の3手目が問われています。


8/5k2/1n2p3/4p1pp/1P2P1P1/5P1P/1prRK3/7R b - - 0 3

正解は 3...Rc1 なのですが、4.Rdd1 で白は大丈夫だったりしませんか?私は何を見落としているのでしょうか?

2009年12月13日

朝霞の大会

1局目。白。クイーン・ポーン・ゲーム(1.d4 d6 2.e4 e5)。相手のブランダーでビショップをもらいましたが、こちらもブランダーでナイトをあげてしまいました。それでも、こちらの方がパスポーンを1つ多く持っていたので、勝てました。

2局目。白。Sneaky Grunfeld(1.d4 d5 2.Nf3 Nf6 3.e3 g6)。オープニングは“Zuke'Em”という Colle の本を読んでいて良かったと思いました。勝ち。

3局目。黒。Colle。キャスリングせずにセンターを開けてしまい、苦しい展開に。以下の図から駄目もとの 22...O-O-O を指しましたが正確に咎められてしまいました。負け。

r3k1nr/1pq1bppp/p1b5/6N1/2B5/BP6/P3QPPP/2R1R1K1 b kq - 0 22

4局目。黒。Colle。途中まではキングサイドから攻めている感じがしていて楽しかったのですが、ブランダーでポーン・ダウン。そうなると持ち時間が10分以上少ない私が一気に不利に。負け。

今回は参加人数が多く、特にAクラスが豪華(?)でした。また、すごく久々にお会いできた方も何人かいました。それほど多くないですが、大会の様子は写真のページに載せました。

今回参加賞として以下の本をいただきました。ありがとうござました。


2009年12月6日

松戸の例会にて

自分が読みそうにないチェスの本を放出してきました。ほとんどは表記が記述式で読めないからです。例会が終わる頃にはすべて誰かにもらわれていきました。



1局目。黒。ニムゾ・インディアン。初めてHさんに勝てました。以下は1局目のスナップショットです。





2局目。白。Colle。以下の局面で私は 17.c4。


2r1r1k1/1p3ppp/pq1bpn2/1b1p4/3P1P2/PP1B4/1BPN2PP/R2Q1R1K w - - 0 17

黒のUさんの手は 17...Bxc4! まったく読んでませんでした。



18. Bxc4 dxc4。



どうやっても駒損しそうなので駄目もとの 19. Nxc4 を指しましたがやっぱり駄目でした。19...Rxc4 20.bxc4 Qxb2。負け。



3局目。黒。ニムゾ・インディアン。孤立ポーンを攻める比較的優勢な局面でしたが、ここで間違えました。


2r3k1/5p1p/pp2p1p1/1n1n4/PBr5/2PRP3/4NPPP/2R3K1 b - - 0 29

29...Nxb4 ならたぶん勝っていたと思いますが、29...Nbc7 と指してしまいました。この後、1ポーンを得したのですが、持ち時間が5分を切ってからの指し方が雑で、リザインする頃には3ポーンダウンになっていました。情けないし、疲れました。



2009年12月5日

CTS

出張中は Chess Tactics Server をやっていなかったので、6日分の60問をまとめて解きました。間違えたのは1問だけだったのでめでたく正解率が上がりました(93.4% → 93.5%)。



2009年12月1日

ボストンの町へ

チェスの本を探しに行くことにしました。徒歩圏内には何もなさそうなので、ホテルのスタッフに勧められた電車を使ってボストンの町まで行くことに。料金は2ドルだとホテルの人に聞いていましたが、切符を売ってくれる機械も人もいません。他の人の真似をして、来た電車にそのまま乗ります。不安だったので運転手に聞いてみたら、今払えというので払いました。後で分かりましたが、私が乗った駅にたまたま券売機も改札も無かっただけで、その気ならタダ乗りができたようです。

本屋が自分が着く前(18時前)に閉まってしまうことを心配していましたが、最初の本屋は22時まで開いているのでちょっと安心。チェスの本はだいたいこれくらいありました(↓)。この中からGM Lars Bo Hansen の書いた Improve Your Chess という本を買いました。18世紀からどのようにチェスが変わってきたかを知ることでチェスを学ぼうというコンセプトの本です。こういうことは前から知りたいと思っていました。他の本屋が閉まっていたとしてもこの本が今回の訪米記念となります。



出国の前にちょっと心配していたことがありました。20ドル札に明らかに新しいものと古いものがあるのですが、もし古い方が無効になっていたらどうしよう、と。フランスのフランとかはユーロに通貨統合された後私は何もしなかったので貨幣としての価値を失ってしまったからです。出国直前に調べたら、旧紙幣でも有効なことが分かったのでちょっと安心はしたのですが、将来変な目で見られたら嫌なので、旧紙幣から先に使うことにしました。チェスの本を買うのに旧20ドル札を利用したら、お釣りに10ドル札が含まれていました。驚いたのは、自分が既に持っていた10ドル札は既に新しいものだと思っていたら、お釣りとして渡された10ドル札のデザインはもっと新しかったのです。

次の本屋にはもっとたくさんチェスの本がありました。



これらすべてに目を通そうと思ったら時間がかかりそうなので、先に腹ごしらえをすることに。既に旧札となってしまった10ドル札を使って好物のピザを買ったら、お釣りの5ドル札がまたしても新しいデザイン(5が大きい方)でした。しかし、もう驚きはしません。昔と変わっていないのは1ドル札だけのようです。1ドル札は価値が低いので偽造される心配がないということなのでしょうか?



本屋に戻ります。時差ボケが効いてきてまぶたが重くなってきたし、足も疲れてきましたが、本を手にとって選べる機会は滅多にないので、3時間粘りました。欲しい本がたくさんあるので、買わない理由を考えます。例えば、タクティクス本はCTSをやっていればいいので要らない、エンドゲームの本は読んでいないのがまだあるので要らない、等。結果として残ったのはミドルゲームや読む力を改善するための本です:

Forcing Chess Moves - The Key to Better Calculation / Charles Hertan
The Giants of Strategy / Neil McDonald
My System / Aron Nimzowitsch
Excelling at Chess Calculation / Jacob Aagaard

帰りは電車に乗るのに券売機を使いますが、使い方がよく分かりません。料金は2ドルのはずなのに、選択肢が「5ドル」「10ドル」「その他」です。「その他」を選ぶと任意の金額をセント単位で入力することになります。間違ったことをしているのではないかと心配になり、一度列を離れ、他の人がどうするか見てみることにしました。怪訝な目で見られてしまいましたが、自分でテンキーを使って200と入力すればよかったようです。1ドル札はチップのために残しておかねばならないので、もはや旧札となってしまった5ドル札を入れます。すると、お釣りがコインで出てきました。大量の25セント硬貨は勘弁して欲しい。しかし、出てきた硬貨は3枚だけ。しかも、ピカピカでなんかインチキくさい(以下の写真参照。比較のため、25セント硬貨も載せています)。ここの路線でしか使えないトークンかもしれないことを心配しましたが、よく見ると政府が作ったもののようです。今日、最後の驚きでした。翌日、タクシーの運転手に聞いたら、この1ドル硬貨はまだあまり出回っていないし、25セント硬貨と区別しにくいの不評、と教えてくれました。