2009年3月31日

モーフィー時計の午前零時

『モーフィー時計の午前零時』を買いに八重洲ブックセンターに行きました。手にとってパラパラとページをめくったら文章が硬そうなので躊躇しましたが、巻末近くに載っていたパズル(白の駒を自由に配置して1手メイト)に釣られて買ってしまいました。電車の中で読み始めましたが、やはり文章が硬く、サクサクと読み進めるのは困難です。しかし、短編集なのでハズレもあればアタリもあるでしょう。

2009年3月30日

Yahoo! US の不具合

ここ1週間くらい、Yahoo! US で何らかの不具合が生じているらしく、棋譜をメールしたはずなのに届いていません(チェスの方の問題なのか、メールの方の問題なのかも分かりません)。ほとんどのゲームはどちらかのブランダーで勝負が決まってしまうような記録に値しないゲームなのですが、1つだけ珍しく定跡通りに進み、負けたゲームがありました。解析したかったのですが、何もできません。残念です。

2009年3月29日

百傑戦のゲームを振り返る

以下の局面は白番で、私はポーンを取られてはいけないと思い、62.Ke4? と指し、たまたまそれを見ていた小島君(チャンピオン)に守る必要がなかったと指摘されました。つまり、ポーンを 62.e6 と突けば良かったのです。



通常ならその日のゲームはその日のうちに、遅くとも翌日には振り返るのですが、ここのところは忙しかったので、百傑戦の残りのゲームは今日やっと振り返ることができました。そして、恐ろしいことに上記と同じミスを他のゲームでもやっていたことに気が付きました。以下の図は白番ですが、62.Kb5? と指していました。これは小島君の指摘を受ける前でしたが、自分にはそういう読み誤りをする傾向があるみたいです。



2009年3月22日

百傑戦最終日

珍しくコンビネーションが決まりました。マテリアル的には互角な次の局面から白(私)の番です。前々から g7 の地点を狙っていて、“できたらいいな”と妄想していたことは、
プラン1:Rgxg7 とし、b7 のルークと共にに7段目をルーク2つで占拠。いわゆる“pig”。
プラン2:Rgxg7 でルークをサクった後、Be3-d4 でクイーンとキングを串刺し。事前準備として d4-d5 が必要。

そんな時に、Rc8-b8 とルークをぶつけられてきました。


1r3r1k/1R3bp1/1bp1pq1p/1p3p2/1P1P1P2/1BPQB1R1/6PP/6K1 w - - 0 27

一番最初に思いつくのは 27.Rxb8 Rxb8 ですが、それだと勝ちにくくなりそうです。相手のレーティングは私よりも約300下だったので、なるべくならドローにせず勝ち切りたいところでした。
上記のプラン1を実現するためには b7 のルークを7段目で踏ん張らせておくために 27.Rd7 の1手ですが、追いかけまわされて7段目を右往左往する可能性があります。そこでプラン2の邪魔になる b6 のビショップを 27.Rxb6 のエクスチェンジ・サクリで始末することを考えたら、別のコンビネーションが見えてきました。

27.Rxb6! Rxb6 28.d5



プラン2の事前準備として必要だった手です。b6 にいるルークを攻撃する discovered attack になっているので、テンポ(手)を稼げます。

28...Ra6 29.Bd4



もともとは Rgxg7 でサクるつもりでしたが、Bxg7+ ができるなら、何も当初のプランにこだわる必要はありません。

29...Ra1+ 30.Kf2 Qh4

一応ピンになっています。

31.Bxg7+ Kh7



さて、ここは 32.Bxf8 や 32.dxe6 としたいところですが、やっかいなのは 31...Qxf4+ から始まる反撃です。例えば、32.Rf3 Qh4+ 33.g3 Qxh2+ も 32.Ke2 Qe4+ 33.Qxe4 fxe4 も攻撃の勢いが削がれてしまいます。

32.Qd4

私は派手な攻撃をしたいのをグッと堪えました。理想は 33.Bxf8 の次に 34.Qg7# ですが、そんなに甘くないのは分かっています。

32...Rg8 33.dxe6



以降、省略。

私の総獲得ポイントは3.5で、勝ち越すことはできませんでしたが、レーティングは微増したようなのでOKとします。

大会関連の画像は後日掲載予定です。

2009年3月21日

百傑戦2日目

5ラウンド目。白番。ピルツ。図の局面までは優勢でしたが、60手を超え、3時間近くが経過し、頭は過熱状態。以下の図で白の番。


8/8/8/6p1/4K3/8/4Q2p/6k1 w - - 0 69

クイーンが f2 の地点に行けるなら、黒にプロモーションされてもメイト。それに気付いた私は、キングが f2 に届くような手にしようと 69.Kf3? そして、すかさず 69...h1=Q+ を喰らいました。他の人のゲームはほとんど終わっていたのでギャラリーに囲まれた中での大ブランダー。69.Ke3 なら勝ちでした。情けないです。それまで築き上げた優位性を一瞬にして失いました。せっかく時間が十数分も残っていたのに、ありもしないタイムプレッシャーを感じていました。

2009年3月20日

百傑戦初日

嬉しいので書かずにはいられません。何度も日本チャンピオンになっているGさんとドローになりました。もう他のゲームはすべて負けても構いません。

私は白で、オープニングは Colle。最初の図は 10.dxc5 の直後。ポーンを取り返すと 11.Bxf6 gxf6 12.Qg4+ で黒にとっては嫌な展開になると思います。本譜は 10...Be7 11.b4 で白が1ポーンアップ。

r1b2rk1/pp3ppp/2qbpn2/2Pp4/8/1P1BP3/PBP2PPP/RN1Q1RK1 b - - 0 10

次の図は終盤です。ここから黒の手は 31...Re2! 次に ...Re1+ が可能なので、e3 のポーンを守っている暇はありません。これでポーンを取り返されてしまいましたが、実力差があるので仕方ないでしょう。

6k1/5pbp/6p1/3R4/8/4PP2/r5PP/1N4K1 b - - 0 31

それから Sam Collins の本に本人のサインをいただきました。


2009年3月19日

今日のゲームとオープニング

昨日はしみじみとスカンディナヴィアンの良さ(自分には合っている)を再認識したので、無理をしてまでシシリアンに転向する気が失せました。それよりも様々なオープニングを広く浅く教養程度に学んでおこうと思いました。Best Lessons of a Chess Coach を読んでも、Yamagishi さんの チェスの玉手箱 に連載中の『理詰めのチェス』を読んでもいろんなオープニングが出てきますので、その都度自分の興味の範囲で少しだけ調べればいいかな、と。

今日のゲームです。4分プラス1手3秒加算なのでかなり短め。黒番。Colle もどきのキングサイドの攻撃を仕掛けられ(図)、もうダメかと思いましたが、なんとか勝ち切りました。


1.d4 d5 2.e3 Nf6 3.c3 e6 4.Qb3 Bd6 5.Bb5+ c6 6.Bd3 O-O 7.Qc2 Nbd7 8.Nf3 Re8 9.Ng5 h6 10.h4 Nf8 11.Nd2 hxg5 12.hxg5 Ne4 13.Bxe4 dxe4 14.Nxe4 Ng6 15.Kf1 b6 16.Qa4 b5 17.Qb3 Bb7 18.Qd1 Bc7 19.Qh5 Kf8 20.b3 Ke7 21.Ba3+ Kd7 22.Nc5+ Kc8 23.Nxb7 Kxb7 24.Bc5 Rh8 25.Qf3 Rxh1+ 26.Ke2 Rxa1 27.Qxf7 Rxa2+ 28.Kf1 Qh8 29.Qxg6 Qh1#

2009年3月18日

もうすぐ百傑戦

Yahoo では長い間シシリアンを試していましたが、もうすぐ百傑戦なので記憶を呼び戻すために今日は久々にスカンディナヴィアンを使いました。7分プラス1手7秒加算。やっぱりこっちの方が私にはシックリくることを実感しました。

1.e4 d5 2.exd5 Qxd5 3.Nc3 Qe5+ 4.Be2 c6 5.Nf3 Qc7 6.d4 Bf5 7.O-O e6 8.Ne5 Nd7 9.Bf4 Bd6 10.Bg3 Nxe5 11.dxe5 Bxe5 12.Bxe5 Qxe5 13.f4 Qe3+ 14.Kh1 Nf6 15.Rf3 Qb6 16.Na4 Qc7 17.Rg3 Qxf4 18.Rxg7 Qxa4 19.b3 Qe4 20.Bd3 Qd5 21.Qe2 Bxd3 22.cxd3 Rg8 23.Rxg8+ Nxg8 24.Rf1 O-O-O 25.Rf3 f5 26.h3 Nf6 27.Re3 Re8 28.Qc2 Qd4 29.Rf3 Qa1+ 30.Kh2 Qe5+ 31.Kg1 Rg8 32.a4 Nd5 33.a5 Qe1+ 34.Kh2 Qxa5 35.Qe2 Rg6 36.Qe5 Qc7 37.Qxc7+ Kxc7 38.d4 Kd6 39.Kg1 Nb4 40.Kf2 Nc2 41.Rd3 Kd5 42.Rd2 Nxd4 43.Ke3 e5 44.Ra2 a6 45.Rb2 Rg3+ 46.Kf2 Rxb3 47.Rd2 Rc3 48.Ke1 Rc2 49.Rd3 Rxg2 50.Ra3 Nc2+ 51.Kf1 Nxa3 52.Kxg2 h5 53.Kg3 Ke6 54.Kh4 Nc4 55.Kxh5 Nd6 56.Kg6 Nf7 57.h4 e4 58.h5 e3 59.h6 Nxh6 60.Kxh6 e2

2009年3月16日

今日の一局

Yahoo! US で10分切れ負けのゲーム。黒番。途中で駒得しましたが、こちらの方が時間を消費していたので焦りまくり。時間で負けたら駒得も意味ないですから。最後はメイトできたから勝てたようなものの、残り時間は約10秒でした。

1.e4 c5 2.c4 e6 3.Nc3 Nc6 4.a3 Nf6 5.d3 a6 6.Be3 b5 7.Nf3 bxc4 8.e5 Ng4 9.d4 cxd4 10.Bxd4 Nxd4 11.Qxd4 f5 12.exf6 Nxf6 13.Bxc4 d5 14.Bd3 Qc7 15.Ne5 Bc5 16.Qa4+ Ke7 17.Qc6 Qxe5+ 18.Kd2 Qf4+ 19.Kc2 Qxf2+ 20.Ne2 Bd7 21.Qc7 Rhc8 22.Qb7 Be3+ 23.Kd1 Qxg2 24.Re1 Bf2 25.Qb4+ Kf7 26.Kd2 Bxe1+ 27.Rxe1 Qg5+ 28.Qf4 Qxf4+ 29.Nxf4 Bb5 30.b4 Bxd3 31.Nxd3 Rc7 32.Rg1 Ne4+ 33.Kd1 Rc3 34.Ne5+ Kf6 35.Nd7+ Ke7 36.Rxg7+ Kd6 37.Nc5 Nxc5 38.bxc5+ Rxc5 39.Rg2 Rb8 40.Ra2 Rb1+ 41.Kd2 Rh1 42.Ke3 Rc4 43.Rg2 Rc3+ 44.Kf4 Rxa3 45.Kg5 Raa1 46.Rb2 Rhg1+ 47.Kh6 Ra4 48.Rb6+ Kc7 49.Kh5 Kxb6 50.h4 Kc6 51.Kh6 Rxh4#

2009年3月9日

日課

今日の一局は持ち時間は10分。苦手な切れ負けで黒番。図は時間切れで負けた瞬間。途中で幾つかミスをしましたが、時間があれば 52...d4 で勝てていたのではないかと思います。もし 53.exd4 なら 53...e3+ で先にプロ-モーションできます。

1.d4 d5 2.Nf3 Nf6 3.e3 e6 4.g3 Bd6 5.Bg2 c6 6.O-O O-O 7.Nbd2 Nbd7 8.c4 Re8 9.c5 Bc7 10.a3 b6 11.b4 bxc5 12.dxc5 Ne5 13.Bb2 Nxf3+ 14.Nxf3 e5 15.Qc2 e4 16.Nd4 Bd7 17.a4 Rc8 18.b5 cxb5 19.axb5 Bb8 20.c6 Bg4 21.Qb3 Qb6 22.Ra6 Qd8 23.b6 axb6 24.Rxb6 Bc7 25.Rb5 Rb8 26.Rc1 Rxb5 27.Nxb5 Qb8 28.Bxf6 gxf6 29.Rb1 Be6 30.Nxc7 Qxc7 31.Qb7 Rc8 32.Qxc7 Rxc7 33.Rc1 f5 34.Bf1 f6 35.Ba6 Bf7 36.Bb7 Be8 37.Rc5 Bf7 38.Kg2 Kf8 39.h4 Ke7 40.f3 Kd6 41.Rc2 Be8 42.f4 Bxc6 43.Bxc6 Rxc6 44.Rd2 Rc3 45.Kf2 Kc5 46.h5 Rc1 47.Kg2 Kc4 48.Re2 Kd3 49.Rf2 Rc2 50.Rxc2 Kxc2 51.Kf2 Kd2 52.h6

Chess Tactics Server での正解率が初めて 92.5% に到達!自己ベスト更新ですので自分に何かご褒美をあげたい気分です。一時的にはまた下がることもあるでしょうが長期的には上げていきたいです。



2009年3月4日

目標

JCAのレーティングが1524になりました。一気に100以上も上がったことになります。ブログに書いたかどうか覚えていませんが、1500到達(復帰)は今年の目標でした。既に達成してしまったことになりますが、中国地区選手権(0勝3敗1分)では確実に下げたはずです。気持ち的には「今年の年末の時点で1500を維持できていること」に目標を修正したいところですが、低い目標を掲げても仕方がないので、自己ベスト更新を目指すことにします。自己ベストは1573です。

2009年3月1日

中国地区選手権

1ラウンド目は結果的に優勝したS君を相手に白番。Colle の Zukertort(c3 の代わりに b3 と Bb2)の方でした。

r1brnbk1/ppqn2pp/4p3/2ppNpP1/3P1P2/1P1BP3/PBPN3P/R2Q1RK1 w - f6 0 13

白の方が形勢は良かったはずですが、12...f5 の際(上の図)、アンパッサンで取るべきかどうか迷いました。取ると、d3 のビショップを h7 に利かせることができますが、その代償としてナイトに f6 に来られて h7 を守られてしまいます。似たような局面で攻撃を続けるためには取った方がいいと過去に言われたことがあり、本譜では取ってみました。15手目を過ぎたあたりから早くもタイム・トラブルに陥り、ドロー・オファーをしてみましたが却下され、時間に迫られて指したくもない手を指し、最後は時間切れで負けました。Yahoo で指す時は10分プラス1手15秒加算でも長いと感じるようになってきたので、30分プラス1手30秒加算なら余裕だろうと考えていたら大間違いでした。棋譜を載せても構わないというので載せておきます:
1.d4 Nf6 2.Nf3 e6 3.e3 d5 4.Bd3 Bd6 5.O-O O-O 6.b3 Nbd7 7.Bb2 c5 8.Ne5 Qc7 9.f4 Rd8 10.Nd2 Bf8 11.g4 Ne8 12.g5 f5 13.gxf6 Ndxf6 14.Rf3 Nd6 15.Rh3 cxd4 16.exd4 Nf5 17.Qe1 Bd7 18.Rc1 Be8 19.Bxf5 exf5 20.Qh4 h6 21.Qg3 Nh5 22.Qf3 g6 23.Kh1 Kh7 24.c4 Qa5

2ラウンド目は公式戦初参加の中学2年生相手に黒番。彼が強いのは前のゲームの結果から分かっていました。
セミ・スラブのメランでした。

4kb1r/2rq1ppp/4pn2/Q7/1p2P3/5N2/PP3PPP/R1B2RK1 b k - 0 19

私はキャスリングを遅らせていた上に、ポーン・ダウンし、焦ってポーンを取り返そうとしてブランダー。上の図から、19...Nxe4? 20.Qa8+ でナイトが落ちました。その後の彼の攻撃も見事だったと思います。将来の有望株でしょう。ちなみに、はるばる広島までやってきたのに、初対局だったのはこの彼一人でした。

3ラウンド目はTさん。黒番。キャンブリッジ・スプリングス。

4b1k1/5p2/2p1p3/1p2P1p1/p3P3/PrR3KP/6P1/4B3 b - - 0 38

クイーンサイドのポーンさえあれば勝てると勘違いし、38...Rxc3+ 39.Bxc3。自ら進んでポーンの数が多くても意味をなさない逆色ビショップのエンドゲームにしてしまいました。

4ラウンド目は Ma vie quotidienne の natsuo さん。白番。左記ブログの“7手目で定跡を外した変化”とは下の図から 7.Nb5? でした。「変化」と呼ぶと聞こえがそれほど悪くありませんが、一種のブランダーです。結局 8.Nc3 と戻しました。2手も無駄に使って格上のプレーヤーに勝てるはずがありません。

rnbq1rk1/pp2ppbp/5np1/2pp4/3P1B2/2N1PN2/PPP1BPPP/R2QK2R w KQ c6 0 7

このゲームも2ラウンド目と同様、キャスリングせずに無駄な手を指して負けています。当面は、展開を終えるまで攻撃を開始しないように自制しようと思います。