2017年10月21日

小島君のレクチャー: Games of Isle of Man 2017


写真は池上のチェスセンターにあった こけス です。箱も和風。

今回は Isle of Man Open 大会より小島君が選んだゲームの紹介でした。オープニング、エンドゲーム、メイティング・アタック、等、いろんなテーマをカバーするようにピックアップされていました。

自分が常々もっと知りたいと思っているのは minority attack を受ける側(QGD Exchange variation における黒側)の対処法と相手がフィアンケットしている場合の攻め方なので、

前者に該当するこういう局面で「普通、黒からは取らない」というのを知れただけでハッピーです。「普通」どうするのかを知らないので。取るとb列に弱いポーンが出来るし、放置しても白から取ってくると c6 に守りにくいポーンが残るし、どっちも嫌なのでどうすればいいの?ってよく思います。


それと覚えておくと役に立ちそうなのはこのルークのエンドゲーム。41.Re7 でツークツワンクじゃないのかって考えましたけど、41.Ra6 Kf7 (そうしないと、次 42.e5-e6 が痛い) 42.d7 で黒は 42...Rxd7 とすると 43.e6+ を喰らうのでリザイン。私にはなぜリザインなのか理解できませんが、それは 42...Ke7 43.e6 (以下の局面)になったら、

44.Ra8、45.Rd8+、46.d8=Q が避けられないからだそうです。僕のレベルで役に立ちそうなのは、6段目にポーンが(取られずに)2つ並ぶと強いということとルークが横からポーンを守るのも状況によってはアリだってことですね。

2017年10月9日

東京オープン3日目

5ラウンド目。黒。Lさん。Colleもどき。


昨日の4ラウンド目と同様にクイーンサイドにキャスリング。僕はこういうどっちの攻撃が速いかを競うようなゲームが好きです。相手の直前の手は 17.Bb5。最初はキングとクイーンを縦に並べる 17...Qc7 は危険だと思って考えていなかったのですが(危険なので取る気はあまりないですが)c3のポーンを守る手を相手に強要させるし、黒マスのビショップと同じダイアゴナルに並んで攻撃の手助けも出来ることに気付きました。これで自キング以外のすべてのピースが攻撃的なポジションにいます。


その10手後に 27...Rxg2+ で相手のディフェンスを突破。タクティクスと言えるようなものはほとんどなく、駒の働きで押し潰した感じです。

これがもしかしてポジショナルなチェスってやつでしょうか?もしそうならば、自分はそういうスタイルを目指すのがいいのではないかと感じました。そういう方向性を示してくれたという意味でも良いゲームでした。
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6ラウンド目。白。Kさん。Anti-Colle。


本(↑)で読んで覚えていたのは 1.d4 d5 2.Nf3 Bg4 3.Ne5 で次の手が 3...Bh5 の場合のみ。本譜の 3...Bf5 は覚えていなかったのでここから先は自力。

曖昧な記憶のラインは実は間違っていたのですが、それでも、先にポーンアップ出来てちょっと満足。



上の局面では 16...Qxd4+ や 16...Qd2+ が threat となっているので、16.Qd3 で対処したつもりだったのですが、これが実はブランダーで 16...c4 を指されて a3 のビショップが消えます。

コンピュータはここから先でも挽回のチャンスがあったことを示してくれますが、実際にはジリ貧でした。以下のようにナイトフォークを喰らったところでリザイン。

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2勝3敗1分で2.5ポイント。自分のランク的にはまあまあの成績です。抽選会では本をいただきました。20年前のなのでもうNewではありませんが。


また、帰る際、ニュースにもなっていた池上線の一日無料乗車のイベントがまだやっていたので何はともあれ乗りました。

2017年10月8日

東京オープン2日目

3ラウンド目。黒。Oさん。Scandinavian。


ここまでは格上相手に1ポーンアップ。しかも、ポーンの形もこっちの方が良いです。しかし、この 28...Ba3 が想像以上に悪い手だと後で気付きました。29.Ra2 とされた後、c3 のルークが実は横に動けないのでナイトでルークを攻められた際にビショップを守れません。そのことにもっと早く気付いていればビショップを逃がす機会はあったのですが、実際には手遅れで以下のようになりました。34...Bb4 35.Nxc3 Bxc3 で exchange down。負け。

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4ラウンド目。白。T君。Anti-Colle。

初対局なのに私のオープニングを知っているだけでなく、私が指しそうな手まで読まれています。

普通はここで 12.exd4 と取り返すのでしょうが、早く攻めたい一心で 12.g5。ポーンを損するのは分かっていましたが、12...dxe3 13.gxf6 exd2+ 14.Bxd2 Qxf6 15.O-O-O(下の図)なら遅れていたキャスリングも出来るので気にしません。


3つ目のポーンまで取られましたが、これでようやくチャンス到来。24...Qh6 の後、 25.Rxg7+ と突っ込んでしまいましたが、ベストは 25.Qe3 か 25.Qd2 だったようです。教えられれば納得しますが、これはなかなか気付かないでしょう。


最後はここで相手からドローオファー。相手の持ち時間が30分以上あるのに対して私は3分。オファーを受けました。実際、Fritz の評価も 0.00 なのでOK。
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2017年10月7日

東京オープン1日目

1ラウンド目。黒。F君。QGD。


ここで本譜は 12...Qa5 でしたが、Fritz先生が 12...Rxc3 13.Qxc3 Bb4 (狙いは Nxd3) があったと教えてくれました。黒が良かったのはこのあたりで徐々に白良しに転じていきます。


ここで 43...Rc8 とぶつけたのが最大の敗因。44.Rxc8+ Kxc8 45.Kd6

もうダメですね。エンドゲームとやらをすっかり忘れている気がします。負け。
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2ラウンド目。白。Kさん。Colleもどき。

Bc5 による串刺し狙いの 15.Qc4。指した後で、15...b5 とされるとあまり面白くないなと考えていたのですが、Fritz先生も 15.Qc4 がベストだと言ってくれてるので良しとします。15...Qe8? 16.Bc5

これで自分の方が良いと実感できたので、この優位性(Bxf8 による exchange up)を崩さないように丁寧に指しました。勝ち。