2016年3月21日

百傑戦3日目

5ラウンド目。黒。S君。Semi-Slav。

9.g4 は Shabolov Gambit の亜種でしょうか?こうなる前は Colle の色が逆さまな感覚で指してましたが、検討戦の際に Stonewall だと言われました。黒はこのgポーンは取った方が良く、キングサイドにキャスリングし、白の弱くなった f ポーンを狙うべきと言われました。私は相手のgファイルが開いている前でキングサイド・キャスリングするのは自殺行為としか思えないのですが、上手い人の局面評価やプランは違うものですね。

16.c5 は白のブランダー。16...Bxe5 17. dxe5 Qxc5 でポーン・アップ。

20...g5 は私のブランダー。自分のルーク用にgファイルを開けようとしたのですが、21.f3 とされて困りました。ここから徐々に悪くなります。

白がプロモーションするのに邪魔なのは私の白マスのビショップなので、相手はルークを切ってくる気がしてました。そして、実際 30.Rxg6。私も相手のビショップが鬱陶しくてしかたないので自分のルークと交換したかったですが、それだとパスポーンが連結されてむしろ強力になるので出来ません。

Fritz の解析によるとここがドローと負けの分かれ目だったようです。本譜は 40...Ra3+。相手のbポーンは落とせたので、自分もパスポーンを作って反撃しようとしたのですが、相手のgポーンの方が速く、ルークを捨てざるをえなくなりました。正しくは 40...Ra8 のようです。要は、本来はgポーンを先に止めるべきだったと。それを読み切るのは私には無理でしょう。レーティング差が400以上あるわりには健闘できたと思います。
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6ラウンド目。白。Iさん。Colle。

どうせならルーク交換後にcファイルを抑えておきたいので、ルークをc1に置いたまま 21...Rxc1 22.Bxc1 で取り返すよりも 21.Rc2 を入れて 21...Rxc2 22.Qxc2 の方がいいだろうと考えました。ところが、そうしたら ...

22...Qb6+。メイト確定(23.Kh1 Nf2+ 24.Kg1 Nxh3+)。リザイン。私は持ち時間を約半分(45分)使いましたが、相手は時間がまるまる90分残っていました。まさに瞬殺という感じでした。
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結果、2勝3敗1分けの2.5ポイント。大会参加者のレベルの高さを考えたら妥当な結果です。

写真は明日ホームページに載せるつもりです。

2016年3月20日

百傑戦2日目

3ラウンド目。白。N君。Colleもどき。やはり自分よりレーティングが600以上も高いだけあって上手いです。こちらの指した手によって生まれた小さな弱点を見逃さず、優位性に変換していくのを感じました。

上の局面でdポーン落ちが確定。


8/7p/1k4p1/p3p3/1pPbPp2/3K1P1P/P5P1/4B3 w - - 0 53
エンドゲームは同色ビショップ。上の局面で間違えました。正しくは 53.Kc2。そうしなかったため、aポーンとbポーンを突かれて黒のパスポーンが出来てしまい、それを止められず、負け。
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4ラウンド目。黒。Aさん。1.c4 から始まり、QGD Exchange variation に transpose。

序盤のミス。...Nbd7 で閉じ込めらる前に白マスのビショップを出したかったのですが、おそらく 7.Qb3 をされていたら 7...Bc8 と戻るしかなかったと思います。幸い、本譜は 7.Nf3 でしたが、Queen's Gambit Declined 系で黒が白マスのビショップを出す時は結構要注意ですね。

特に私が素晴らしい手を指したわけでもないのですが、徐々に黒が良くなりました。特にナイトの働きの差が歴然としています。白のナイトは安全に行けるマスがありません。黒のナイトは白クイーンの利きを遮った上に、f2 や g3 という攻撃に使えそうなマスに利いていますので、ルークやクイーンでそれらのマスを攻撃するつもりでした。ところが、驚いたことに白はここでナイトを捨てて 35.Nf4+ 。あまり迷わず 35...gxf4 と取りました。さすがにこのピース差は大きいです。勝ち。
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現在、2勝1敗1分けで2.5ポイント。意外に好成績です。

2016年3月19日

百傑戦1日目

1ラウンド目。黒。T君。1.e4 d5 2.f3。小さいお子さんだったし、定跡に詳しいわけでもないようなので安心(油断)しました。

r3k2r/pppq1ppp/2n5/2b1p3/4PnBB/2NP3P/PPP5/R2QKR2 b Qkq - 1 14
この局面で20分くらい考えました。もし 14...Ng2+ 15.Kd2 ならば、15...Be3+ 16.Ke2 Nd4# で勝ちです。しかし、15.Ke2 だったら?
15...Nd4+ とかいろいろ考えましたが、私は頭の中で局面を動かすのが苦手なので無理攻めをしてクイーンが落ちることがないように無難な 14...Ne6 を指しました。


最後は上の局面で白キングが d6 と c6 を行ったり来たりして(私は当然後ろからチェック)スリーフォルド。このパスポーンが強くて負けを覚悟していたのでドローでも満足です。パスポーンの扱いが上手な強い子でした。
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2ラウンド目。白。大会初参加のTさん。
1.d4 c6。あまり見ない手ですが、2.e4 でカロカンに transpose することを期待しているのかもしれないと考えつついつもの 2.Nf32...f5 で面食らいました。

ここで5分ほど考えましたが、この2手後になぜか相手が突然リザイン。Mate threat があるわけでもなく、ポーンを1つギャンビットした程度で黒はまだまだ戦える状況でした。なんかもったいないです。


2016年3月13日

福岡選手権

タイムコントロールは30分+30秒/1手。

1ラウンド目。黒。K君。もしかしたら 1.Nc3 は公式戦では初めてかもしれません(忘れただけかもしれませんが)。

相手は残り時間が非常に少なかったので、もしかしたらタイムトラブルで間違えるんじゃないかと軽く期待していたら案の定 間違えました。
26.Rxh3? Rg4。白、リザイン。
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2ラウンド目。白。Mさん。Colle。

21.Kg2?。これで守れていると勘違いしていました。21...Qxh3 22.Qxh3 Bxh3 23.Kxh3。交換が終わる頃、ようやく損していることに気付きました。

それから数手後、ナイトが落ちるのを防げない上記局面でリザインしました。
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3ラウンド目。黒。Oさん。Catalan系。

白はルークでナイトを切る攻撃。お互いに持ち時間が1分を切っており、かなり焦ってました。
32...d3??。そんな悠長なことをしている場合ではありませんでした。33.Qh6。受け無しなのでリザイン。
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4ラウンド目。黒。Oさん。Bird。

37...Rxa3?。a3 のポーンを触った時点で、そのポーンは白のクイーンに守られていることに気付きました。負けを覚悟しましたが、意外な手が返ってきました。38.Qxb5?。助かりました。


私が 49...g3 と指したところです。狙いは 50...Rd1#。白は防ぐことが出来ないのでここでリザイン。
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結果、2ポイント。全国大会への参加資格は 2.5 ポイントの二人が獲得しました。


賞品としていただいた本です。

大会の写真は早ければ明日(月曜日)掲載する予定です。