2013年12月15日

函館の大会

会場に着いてすぐ女の子と5分切れ負けのブリッツをして負けました。こちらのミスに気付いてタクティクスでポーンを奪っていったのは驚きです。参加者の大半は子供達なのですが、みんな彼女のように強かったら相当やばいと感じたので、彼女が参加者の中でも強い方だと聞いて少し安心しました。

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1ラウンド目。白。K君。Anti-Colle。

かなりドローっぽかったのですが上の局面から 39...Rxc5 40.Kxc5 と黒がルーク交換に応じてくれたため、クイーンサイドの孤立ポーンに近いところにキングがいたことが幸いし、aポーンをプロモーション出来ました。交換拒否をされていたらもっとやりにくかったはずです。勝ち。
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昼は函館の名物の一つハセガワストアのやきとり弁当。名前はやきとり弁当ですが実はこれ豚肉。結構美味しかったです。

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2ラウンド目。黒。K君。Scandinavian。メイト・スレットを作った際、白は守り方を間違えてビショップを失いました。その後、白のルークは7段目に侵入。もう一つのルークと連携出来ないように 29...Bd5? としたら(下の図)、30. Rxd5 とあっさりとビショップを取り返されてしまいました。お互いのクイーンサイドのポーンが消えたところで合意のドロー。


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3ラウンド目。白。S君。Anti-Colle。

ここで 16.Bg6 と指すつもりが、間違って黒マス・ビショップを触ってしまっため touch & move の原則により仕方なく 16.Bc3 と指し、16...Nxh5 とポーンを取られてしまいました。しかし、それでもまだ白の方が優位です。

敗因は、ナイトフォークを回避するためにチェックをしたクイーンが 40...b5 でブロックされた際に(下の図)、時間切迫で何を勘違いしたのか 41.Rxe6 と突っ込ませてしまったことです。41...bxa4 と先にクイーンを取られてただのルーク損でした。
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4ラウンド目。黒。M君。Scandinavian。序盤早々にポーンアップ。その後はキングサイドアタックを決められるほどの隙は見つけられなかったので、相手のポーン・ストラクチャーを乱して 25...Qxa4 のようにポーンを拾っていく地道な作戦に変更。

持ち時間が減ってきた頃に相手の方にブランダーが出て勝ち。
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2勝1敗1分けで意外にも3位入賞。しかも、大きなトロフィーまでいただけました。大会の写真は明日ホームページに掲載します。
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大会の後は観光の続き。赤レンガ倉庫群の近くに立っているクリスマスツリー。巨大でした。


函館山から見た夜景。雪が降っていたのであまり遠くまでは見えませんでした。


翌朝は函館駅近くの朝市を歩きました。五稜郭や函館山もそうでしたが中国から来られた団体さんが結構います。驚いたのは朝市で働いている人達が中国語でも呼び込みをしていたことです。それだけ多くの方々が中国から訪れていて函館の観光業界を支えているということなんでしょう。

2013年12月14日

函館、到着

函館チェスサークルの主催する大会に参加するために函館に来ています。大会は明日なので今日は主に観光。

地元ではよく知られているらしいコーヒールームきくち。
ここに車でやってきてソフトクリームを買っていく地元の人を何人も見ました。

移動には主に市電を使いました。

函館のハンバーガーチェーン、ラッキーピエロ。

五稜郭タワーから見た五稜郭。

明日の会場。


2013年12月1日

ブリッツの大会で優勝!

Japan Chess Net が主催するブリッツの大会で優勝しました!
参加者のレーティングは1000~1350の範囲だったので強い人はいませんでしが、ブリッツは苦手なので相手が誰であれ勝てるととても嬉しいです。以下は決勝戦の最終局面図です。本来ならば成立していないであろう無理なBxh7+を入れてしまいましたが、それでも勝ててしまうのはブリッツならではでしょう。

なにはともあれ、気分が良くなり、チェスに対するモチベーションが上がりました。

2013年11月29日

死者が出る前に降参

先日「駒が1つも消えることなく勝つことがあるか」という問いに対して私は「無理でしょ」と思ったのですが、チェスコーチの 上原君 の「ありますよ、Blackburne のゲームとか」という回答に愕然としました。そんなゲームがあること自体驚きなんですが、誰のゲームか言えるところもまた驚きです。

どんなゲームだったのか探してみたらみたら見つかりました。これです:
1.e4 e5 2.f4 Nc6 3.Nf3 d6 4.Bc4 Nh6 5.O-O Be7 6.d3 O-O 7.f5 Ng4 8.Nc3 Nb4 9.a3 Nc6 10.h3 Nf6 11.g4 Na5 12.Ba2 b6 13.g5 Ne8 14.h4 Kh8 15.Nh2 f6 16.g6 h6 17.Qh5
で、これが最終局面図:

チェックメイトにはなっていません。しかし、これは6人を相手にした目隠しチェスだったそうです。そして、白が Bxh6 から勝ちに来るのを黒は止められないらしい。

近況

●Anand対Carlsenのマッチでは、Carlsenの方が勝つだろうと予想しつつも同じ1969年生まれのAnandを応援していました。今まで国外の大会の中継を見ることはほとんどありませんでしたが、時間帯がよかったこともあり(日本時間の18:30~)何ゲームかは “聞いて” いました。家にいる時はもちろん見ていましたが、ほとんどはウォーキングしながら解説の声を聞いていただけです。公式サイトの解説者は黙ることなくほとんど喋り続けてくれたのが救いでした。1時間ごとに解説者が交代していましたが、それはきっと喋り続けるのが大変だからでしょうね。

●6月の武蔵野の大会でいただいた本『Practical Chess Exercise』は200問解きました。全部で600問なので、ちょうど1/3です。その武蔵野の次の大会はもうすぐです。

●以前、時間がなくて挫折した High-Speed Replay Training(手の意味は考えずにとにかく高速で並べる) を『The Mammoth Book of The World's Greatest Chess Games』を使って再開しました。毎日は無理なので時間がある時にやれるだけって感じで。

驚いたことに見覚えのある局面が出てきました。そのゲームは Alexander McDonnell vs Louis Charles Mahe De La BourdonnaisWilhelm Steinitz vs Curt von Bardeleben です。いずれも小島君のレクチャーでした。記憶力には自信がないのですが、意外に覚えているものなんですね。

●12月は函館の大会に参加します。函館に行くのは初めてですが、函館チェスサークルのホームページを見ているとTDがとてもしっかりしてそうです。

2013年11月24日

松戸クラブ選手権2日目

4ラウンド目。白。Nさん。先日のスカイオープンでブリッツを少し指しましたが、公式戦は初めてです。予想通り Pirc になりました。

r4rk1/ppp1ppb1/2np3p/8/3PP1qN/2N5/PPPQ1PP1/R3K2R w KQ - 0 14
ここが天国と地獄の分かれ道。本譜は 14.f3 Qg3+ でこのクイーン・チェックを見落としてました。15.Kd1 Nxd4 とどんどん悪くなっていき、負けました。14.Nf5 なら 14...Qxg2 に対して 15.o-o-o から強力な攻撃ができます。
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5ラウンド目。黒。Kさん。Scandinavian。序盤 白が穏やかだったので調子に乗って相手からの攻撃への対処は最小限にとどめて好き勝手していたら、ここに来て Ba5+ が痛そう なことに気付きました。

3qr2r/ppk5/3b3p/2P2p1n/P2p2pP/3P2P1/3B1P2/R1QB1RK1 b - - 0 23
ここで考え込んでしまい、23...Be5 を指した頃には1分くらいしか持ち時間が残っていませんでした。24.Ba5+ b6 25.cxb6+ Kb7 でなんとか耐えしのぎましたが、その直後の相手のthreatがまったく見えておらず頓死。
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6ラウンド目。白。U君。Colle。次から次にこちらの指した手順のまずいところを咎めるような手を指して来ました。それに振り回されて白のピースはまともに働いていません。

1br2rk1/pp3ppp/2nqpn2/3pN3/3Pb2N/PP5P/1BP1BPP1/R2Q1RK1 b - - 6 15
本譜は15...Nd7 16.f4 でしたが、検討の際に南條君がこのポジションを一目見て 15...Bxc2 が出来そうと指摘。16.Qxc2 には 16...Nxd4 でクイーンは逃げねばならず、メイト・スレットを持った 17...Qxe5 があります。格の違いを感じます。
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今日は3連敗。最初の2ゲームは多少なりとも攻撃のプランがあって楽しめましたが、最終ラウンドだけは白番なのに良いところがまったくなくオープニングの課題ができてしまいました。

写真はたぶん明日ホームページに載せます。

2013年11月23日

松戸クラブ選手権1日目

1ラウンド目。黒。Hさん。土曜日の午前中はお仕事でチェスが出来ないという印象があったのですが、今日は土曜日でも祝日(勤労感謝の日)なので大丈夫だったそうです。Scandinavian。



黒はポーン・ストラクチャーが悪いです。その上、19.Nxf5 と取られてしまいました。ここからじわじわとポジションが悪化していき、ルークのエンドゲームでボコボコにされました。負け。
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2ラウンド目。白。Tさん。対局前に時間があったのでノートPCで彼との過去のゲームを振り返ったら 1.d4 d5 が2ゲームあったので再度そのラインが来たらどうしようか悩んでいましたが、始まったら Pirc(1.d4 Nf6 2.Nf3 g6 3.Nc3 d6 4.e4)でした。

rn1qr3/pbp2pkp/1p3np1/4N3/4PQ2/2NB4/PPP2PPP/R3K2R b KQ - 2 12
上の局面になる直前は 11.Nxe5 でポーンを得し、Rfe8 と当てられ、12.Qf4 でe4のポーンとe5のナイトを同時に守ったつもりでした。ところが、12...Qe7 でマズイことになることに気付きました(12...Qd6 はもっと厳しいです)。ポーンなんか狙わないでキャスリングしておけば良かったと後悔していたら、12...Nbd7 が来て一安心。でも、危なかったです。この後、相手のブランダーがあり、勝ち。
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3ラウンド目。黒。Sさん。Semi-Slav。圧殺されそうでした。



が、ポーン・ストラクチャーを崩さないように耐えていたら、ポジションが改善。



駒がかなり減ったところでドロー・オファーしましたが、相手の方が残り時間が少なかったにもかかわらず却下され、続行。


8/8/1rn1p1k1/1pK5/1B2P3/7R/6P1/8 b - - 17 61
ナイト・フォークをかけたら上の局面のようにキングに迫られてエクスチェンジ・ダウンしそうでしたが、ここは 61...Ra6 62.Kxb5 Nxb4 63.Kxb4 を見つけて1ポーン損で済みました。この後、相手のeポーンを取り、ドロー成立。ドローでもレーティングがかなり上がりそうです。
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ラーメン通のOさんに美味しい鶏そばがないかと尋ねたところ北千住に開店したばかりの麵屋 音という店があると教えていただいたので帰りにさっそく寄ってみました。なかなか美味しかったです。

2013年11月10日

スカイオープン

この大会は会場がビルの最上階で見晴らしがとても良かったです。写真は明日以降にホームページに掲載します。

1ラウンド目。白。Twitterでは名前(アカウント名)ををよく見かけるR君。実際に会うのは初めてです。Colle。


r4r2/pbqn1pk1/1p2p1p1/3pP2n/3P2QP/BP1B4/P1PN1R2/5RK1 b - - 7 19
19.Ba3 と指したところです。ルークをf8から退かすと 20.Rxf7+ が致命的なので黒はルークを動かさず、19...Nxe5 とナイトを切ってきました。20.Bxf8+ Rxf8 21.dxe5 は黒のルーク・ダウンです。勝ち。

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2ラウンド目。黒。Iさん。Slav。1.d4 d5 2.c4 c6 3.Nf3 Nf6 4.Qb3。この4手目は初めて見ました。



中盤以降、苦しいながらもなんとかマテリアルをイコールに保ってきました。ところが、やっと 52...Nxb3 でポーンが取れると思ったら、53.Bd5+ でナイトが落ちました。即リザイン。

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3ラウンド目。白。Aさん。Colle。マテリアル的には得していました(B対R+Pの差)。...Qxg5+ を喰らわないようにどう攻めるか考えていたら良い手が見つかりました。


26.Rh8+。黒はここでリザイン。もし続けると、黒には26...Kxh8 しかなく、27.Ng6+ のナイトフォークでクイーンが落ちます。

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4ラウンド目。黒。S君。Semi-Slav。2ラウンド目と同様に、苦しい状況の中でやっとポーンを取れる状況がやってきました。

しかし、29...Rxd5? はダメです。30.Ne7+ のナイトフォークを喰らいました。さらに間違えてナイトまでタダで差し出してしまい、リザイン。

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今日は1ラウンド目に当たったR君以外にもTwitterのフォロワーさんに会うことが出来ました。

2013年11月4日

ジャパン・オープン3日目

7ラウンド目。白。Fさん。Colle。お互いの手順は異なりましたが、一時的に対称形になりました。



5rk1/5r1p/1pp3p1/p4q2/P1Q1p3/1P2P2R/2P3PP/R5K1 w - - 4 27

黒にメジャーピースを並べられ、かろうじてルークの1つをピンしている局面で間違えました。これでもし今黒番ならば 27...Qf2+ 28.Kh1 Qxe3 と来るであろうと予想し、それならば 29.Rxe4 が出来るようにと考えて指した 27.Rh4? がブランダー。27...Qf2+ 28.Kh1 Qxh4でルークが落ち、その場で即リザインしました。

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8ラウンド目。黒。富山県から来られたHさん。Scandinavian。


相手のビショップを捕獲。これで勝てると思いました。


1b3Nrr/1p1k4/p1p2R2/2Pn3p/3P4/1P4P1/P5KP/5R2 b - - 4 38
ところが、ここで 38...Rxf8 39.Rxf8 Ne3+ 40.Kf2 なら 40...Rxf8+ でさらに駒得すると考えたのが間違いでした。40.Kf2 ではなく 40.Kg1 だったので単なるルークとナイトの交換になってしまい、ピース的には B+N 対 R になってしまいました。残り時間が5分より少ないとこの手のミスは避けられません。


幸い、55...Bd8+ が逆転の一手となりました。キングがどちらのマスに逃げてもナイト・フォークが入ります。

この後も白は粘る姿勢を見せたので、あえてナイトとポーンを交換し、分かりやすく勝てる局面にしました。以下はFritzの評価を視覚化したものです。緑は白が有利、赤と黄色は黒が有利。シーソーゲームだったことが分かります。勝ち。

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私は2勝3敗3分で負け越しですが、レーティングは微増したと予想します。
大会の写真は明日アップする予定。

2013年11月3日

ジャパン・オープン2日目

4ラウンド目。黒。S君。Scandinavian。

1k1r3r/1pp2pp1/pn1q1bp1/2BP4/5P2/P4BP1/1PQ4P/2KR3R b - - 2 22
上の局面は白が 22.Bc5 と指しクイーンに当ててきたところです。私は自信満々に 22...Bxb2+ と返しました。本譜は23.Kxb2 Qxc5 24.Qxc5 Na4+ 25.Kb3 Nxc5+ でポーンアップで、仮に 23.Qxb2 なら 23...Qxc5+ のつもりでした。が、白には 23.Kb1 で取らないという選択肢もあったことを見落としていて、それを指されていたら負けてました。

その後、ドロー・オファーされましたが一度は拒否して指し続け、再度オファーされた時点で勝ち方が分からなかったので受けました。レーティング差が500以上あったのでドローでもハッピーです。

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5ラウンド目。白。Aさん。Chigorinもどき。

2r1kbnr/3q1ppp/p1p5/1p1p4/5B2/1QPbPB2/PPN2PPP/R4RK1 w k - 2 16
黒が 15...Bf5-d3 と指してきました。クイーンやナイトの位置は後で改善するつもりで、とりあえずルークを逃がします。Rfc1? Bc4。クイーン死亡。まったく見えてませんでした。相手はこの時点でキングサイドのピースを動かしてさえいません ... 負け。

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6ラウンド目。黒。Eさん。QGD Cambridge Springs。


r7/pp3pk1/2p4p/3nPB2/3P4/2P5/6PP/1R4K1 b - - 2 24

この局面で消極的にも 24...Rb8 を指しましたが、24...Nxc3 で良かったようです。25.Rxb7 なら 25...Ne2+ の後、26...Nxd4 が出来ます。実際にはこの後ポーンが1つずつ落ちていき、最後はルークがタダ落ちした時点でリザイン。

2013年11月2日

ジャパンオープン1日目

1ラウンド目。白。Kさん。Pirc。ドローでもレーティング的には痛いので勝たなければなりません。こちらもミスはしていたのですが相手の方がより大きなミスをしたので、イニシャチブが取れました。

r2r3k/ppqn3p/2p2npQ/4p3/2B1P3/2N2P2/PPP2P2/2KR3R w - - 2 18
18.Qxg6。これで1ポーンアップですが、Rdg1というメイト狙いの手に対応するには黒はさらにマテリアルを犠牲にしなければなりません。勝ち。

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昼は会場近くの鰻屋さんで食べました。

2ラウンド目。黒。H君。Scandinavian。50分は短いと感じます。1ポーン・アップでしたがタイムトラブルに陥る気がしたのでそうなる前にドロー・オファー。Accepted。



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3ラウンド目。白。Aさん。Barry Attack。東京オープンの時はオープニングの手順を間違えて覚えていて序盤で失敗していましたが、今回はスムースでした。そのかわり、攻撃をあまりさせてもらえず、ピースをどんどん交換させられ、ルークのエンドゲームとなりました。


8/p6p/2p1k1p1/1p1p2P1/1P2p2P/2P1Pr2/P3KP2/6R1 w - - 1 30
...Rh3 を防止するために指した手が 30.Rg3。指した後で 30... Rxg3 31.fxg3 Kf5 とされるとマズイと気づきましたが、幸いにも相手ルークが 30...Rf5 と引いたので 31.Rh3 でドロー・オファー。Accepted。危なかったです。検討中にいろいろ教えてくれた enju さん、ありがとうございました。

2013年10月31日

Chess.com の大会で優勝


この大会はなんと開始が2011年の7月。まさか2年以上もやっていたとは思っていませんでした。大会開始当初は私よりもレーティングが高いプレーヤーが2人いたのですがなぜか2人とも2ラウンド目のペアリングに名前がなかったので、私が優勝したのはレーティング的には順当な結果です。それでも、96人が参加した大会で優勝できたのは嬉しいです。OTBの大会ではありえないですね。

つい最近終わったゲームが結構楽しかったので、その中でよく記憶に残っている局面を紹介します。私は黒でオープニングはEnglish (1.c4)でした。ゲーム全体の棋譜は下にあります。


黒番です。メイトを狙っていました。しかし、1手に5日もかけられるのにもかかわらず私は間違えます。本譜は 27...hxg3+ 28. Kg1 Bxf3 29. fxg3 Bxg2 30. Kxg2 で詰ますことは出来ませんでした。

Chess.com では終了したゲームをコンピュータ解析にかけることが出来ます。この局面に関しては以下のように指摘されました。

(-4.08) BLUNDER - Oh no - a blunder! You should have played 27... Bxf3
BEST MOVE (-Mat07)} 27... Bxf3 28. Bxf3 Qxf3+ 29. Kh2 hxg3+ 30. Kg1 Re4 31. Qc2 Rh4 32. Qh7+ Kxh7 33. fxg3 Qxg3#

要するに、メイトは可能だったのに逃しました。



上の局面で予期していなかった手を喰らいました。52.Rxc3。相手は 52...Rxc3 で一時的にエクスチェンジ・ダウンになりますが、53.Bd4+ があります。これで形勢が逆転しそうだったのですが、53...Rf6+ (下の図)という自らピンされることによってピースダウンを回避できるいう珍しい(?)手を見つけました。



ここから先は「勝てるかも」「ドローかも」と自分の局面評価がコロコロ変わる状況が長く続きましたが、相手のあっけないブランダーで突然終わりました。コンピュータの評価ではブランダーの多いゲームでしたが、お互いに軽いミスがあるくらいが一喜一憂できて楽しめる気がします。

[Event "Premium Member No Mercy Gutter Brawl"]
[Site "Chess.com"]
[Date "2013.04.28"]
[Round "3"]
[White "pjbuijs"]
[Black "scandinavian_blitz"]
[Result "0-1"]
[WhiteElo "1864"]
[BlackElo "2100"]
[TimeControl "1 in 5 days"]
[ECO "A13"]

1. c4 e6 2. Nc3 d5 3. cxd5 exd5 4. d4 c6 5. g3 Nf6 6. Bg2 Bf5 7. Nf3 Bd6 8. O-O Nbd7 9. Bg5 h6 10. Bc1 O-O 11. a3 Re8 12. b4 a6 13. Nd2 Nf8 14. e3 N8h7 15. Nf3 Qd7 16. Re1 Bg4 17. Qc2 Bf5 18. Qb2 Bg4 19. a4 Ne4 20. Nd2 Nxd2 21. Bxd2 Ng5 22. Rf1 Nf3+ 23. Kh1 Qf5 24. Ne2 Qh5 25. h4 g5 26. Ng1 gxh4 27. Nxf3 hxg3+ 28. Kg1 Bxf3 29. fxg3 Bxg2 30. Kxg2 Re4 31. Rf3 Kh8 32. Rh1 Qg5 33. Rh3 Rg8 34. Qc1 Rg6 35. b5 axb5 36. axb5 Qe7 37. bxc6 b6 38. Qb1 Qc7 39. Qb5 Reg4 40. Be1 R4g5 41. Bf2 Kg7 42. Kf1 Bf8 43. Ke2 Rxc6 44. Kf1 Rc1+ 45. Kg2 Qc4 46. Qxc4 dxc4 47. e4 Rg6 48. d5 Rc2 49. Kf1 Bb4 50. e5 Bc3 51. e6 fxe6 52. Rxc3 Rxc3 53. Bd4+ Rf6+ 54. Ke2 Rf3 55. dxe6 Kf8 56. Bxb6 Rd3 57. Bc5+ Ke8 58. e7 Rd5 59. Be3 Re6 60. Rxh6 Rxe7 61. Ra6 Rde5 62. Ra3 Re4 63. Rc3 Kd7 64. Kf3 Kc6 65. g4 Kd5 66. g5 Ke5 67. Bc5 Rf7+ 68. Kg3 Kf5 69. Rf3+ Kg6 70. Rxf7 Kxf7 71. Kf3 Re8 72. Bd4 Kg6 73. Kf4 Rc8 74. Bc3 Rc5 75. Ke4 Kxg5 76. Kd4 Rc8 77. Kd5 Kf4 78. Kd4 Kf3 79. Ba5 Ke2 80. Bb4 Kf3 81. Bc3 Kf4 82. Ba5 Kf5 83. Bc3 Ke6 84. Bb4 Kd7 85. Ba5 Rc6 86. Bb4 Kc7 87. Kc3 Kb6 88. Kd4 Kb5 89. Kc3 Rf6 90. Bd6 Rxd6 0-1

2013年10月14日

東京オープン3日目

昨晩ペアリングが変わりました。一度BYEを申請した人が、BYEをキャンセルしたそうです。そのことを知らずに変更前の相手を想定してプレパレーションをした人もいたようです。私はペアリング変更を知ってからプレパレーションを始めたので特に害はありませんでした。

5ラウンド目。黒。2008年以来の対局となるNさん。過去のゲームはQueen's Gambit系だったのでそっち系のオープニングのおさらいをしておきましたが、今日の出だしは 1.d4 d5 2.Nf3 Nf6 3.e3。これは Colle じゃないですか。黒側になることはあまりないのでどのラインを指すか悩みましたが 3...Bf5 の Anti-Colle を選択。


序盤でミスったのでかなりひどいポジション。しかし、相手が小さなミス(17.a3)をしたのに気付きました。17...Bxb4 でポーンを1個取り、かなり気が楽になりました。


どっちが良いのか私にはよく分からない局面でしたが、黒がブランダー(43.Kf2?)。43...Nxg4+ 44.Kf1 Nxe5 でピースアップし、俄然やる気が出てきました。



多少の単純化は歓迎ですが自分のポーンがなくなることだけは極力避けるように心掛けてました。しかし、こうなってしまうとc4のポーンを守っているルークを 62...Rf8 に動かすしかありません。で、63.Kxc4 と自分のポーンが全滅。ピースアップなのにドローは結構ショック ...
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6ラウンド目。白。初対局のAさん。Barry Attack。ピースの展開を後回しにして相手キングを攻撃するような手ばかりを指していたのが祟ったようです。うっかり守りをはずしてポーンが落ちたとかではなくて、守りたくても守れない状況でした。2ポーンダウン。



ちょっとした罠(26.Rhg1)を仕掛けました。g4のビショップが逃げるとピンを利用して Rxf4 となることを期待。しかし、バレたようで、26...f5 で守られてしまいました。ガッカリ。



ポーンを損しているから逆色ビショップが残るようにピース交換をしようと思いましたがなかなかうまくいきません。そうこうしているうちに黒の方からビショップを交換しにきました(上の図)。f列とg列の連結ポーンの方がビショップよりも危険だと私の直感が訴えるので相手にビショップを与え、自分は連結ポーンを取りにいきました(34...Rxf5+ Ke6 35. Rxg5 Bxd3)。ところが、お返しと言わんばかりに黒の方もビショップを捨てて私のポーンを2つかっさらっていきました。


最後は2ポーンダウンのエンドゲームですが、後ろから、横から、ひたすらチェック。これでなんとかドローを受けていただけました。1つ前のゲームとは違い、これはドローでも超ハッピーです。

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1勝1敗4ドローですが、5人は格上(レーティング差200以上)だったのでかなりパフォーマンスは良かったです。おかげでBクラス3位でした。盾をもらったのは久しぶりな気がします。


写真は明日ホームページに載せる予定です。