2013年10月31日

Chess.com の大会で優勝


この大会はなんと開始が2011年の7月。まさか2年以上もやっていたとは思っていませんでした。大会開始当初は私よりもレーティングが高いプレーヤーが2人いたのですがなぜか2人とも2ラウンド目のペアリングに名前がなかったので、私が優勝したのはレーティング的には順当な結果です。それでも、96人が参加した大会で優勝できたのは嬉しいです。OTBの大会ではありえないですね。

つい最近終わったゲームが結構楽しかったので、その中でよく記憶に残っている局面を紹介します。私は黒でオープニングはEnglish (1.c4)でした。ゲーム全体の棋譜は下にあります。


黒番です。メイトを狙っていました。しかし、1手に5日もかけられるのにもかかわらず私は間違えます。本譜は 27...hxg3+ 28. Kg1 Bxf3 29. fxg3 Bxg2 30. Kxg2 で詰ますことは出来ませんでした。

Chess.com では終了したゲームをコンピュータ解析にかけることが出来ます。この局面に関しては以下のように指摘されました。

(-4.08) BLUNDER - Oh no - a blunder! You should have played 27... Bxf3
BEST MOVE (-Mat07)} 27... Bxf3 28. Bxf3 Qxf3+ 29. Kh2 hxg3+ 30. Kg1 Re4 31. Qc2 Rh4 32. Qh7+ Kxh7 33. fxg3 Qxg3#

要するに、メイトは可能だったのに逃しました。



上の局面で予期していなかった手を喰らいました。52.Rxc3。相手は 52...Rxc3 で一時的にエクスチェンジ・ダウンになりますが、53.Bd4+ があります。これで形勢が逆転しそうだったのですが、53...Rf6+ (下の図)という自らピンされることによってピースダウンを回避できるいう珍しい(?)手を見つけました。



ここから先は「勝てるかも」「ドローかも」と自分の局面評価がコロコロ変わる状況が長く続きましたが、相手のあっけないブランダーで突然終わりました。コンピュータの評価ではブランダーの多いゲームでしたが、お互いに軽いミスがあるくらいが一喜一憂できて楽しめる気がします。

[Event "Premium Member No Mercy Gutter Brawl"]
[Site "Chess.com"]
[Date "2013.04.28"]
[Round "3"]
[White "pjbuijs"]
[Black "scandinavian_blitz"]
[Result "0-1"]
[WhiteElo "1864"]
[BlackElo "2100"]
[TimeControl "1 in 5 days"]
[ECO "A13"]

1. c4 e6 2. Nc3 d5 3. cxd5 exd5 4. d4 c6 5. g3 Nf6 6. Bg2 Bf5 7. Nf3 Bd6 8. O-O Nbd7 9. Bg5 h6 10. Bc1 O-O 11. a3 Re8 12. b4 a6 13. Nd2 Nf8 14. e3 N8h7 15. Nf3 Qd7 16. Re1 Bg4 17. Qc2 Bf5 18. Qb2 Bg4 19. a4 Ne4 20. Nd2 Nxd2 21. Bxd2 Ng5 22. Rf1 Nf3+ 23. Kh1 Qf5 24. Ne2 Qh5 25. h4 g5 26. Ng1 gxh4 27. Nxf3 hxg3+ 28. Kg1 Bxf3 29. fxg3 Bxg2 30. Kxg2 Re4 31. Rf3 Kh8 32. Rh1 Qg5 33. Rh3 Rg8 34. Qc1 Rg6 35. b5 axb5 36. axb5 Qe7 37. bxc6 b6 38. Qb1 Qc7 39. Qb5 Reg4 40. Be1 R4g5 41. Bf2 Kg7 42. Kf1 Bf8 43. Ke2 Rxc6 44. Kf1 Rc1+ 45. Kg2 Qc4 46. Qxc4 dxc4 47. e4 Rg6 48. d5 Rc2 49. Kf1 Bb4 50. e5 Bc3 51. e6 fxe6 52. Rxc3 Rxc3 53. Bd4+ Rf6+ 54. Ke2 Rf3 55. dxe6 Kf8 56. Bxb6 Rd3 57. Bc5+ Ke8 58. e7 Rd5 59. Be3 Re6 60. Rxh6 Rxe7 61. Ra6 Rde5 62. Ra3 Re4 63. Rc3 Kd7 64. Kf3 Kc6 65. g4 Kd5 66. g5 Ke5 67. Bc5 Rf7+ 68. Kg3 Kf5 69. Rf3+ Kg6 70. Rxf7 Kxf7 71. Kf3 Re8 72. Bd4 Kg6 73. Kf4 Rc8 74. Bc3 Rc5 75. Ke4 Kxg5 76. Kd4 Rc8 77. Kd5 Kf4 78. Kd4 Kf3 79. Ba5 Ke2 80. Bb4 Kf3 81. Bc3 Kf4 82. Ba5 Kf5 83. Bc3 Ke6 84. Bb4 Kd7 85. Ba5 Rc6 86. Bb4 Kc7 87. Kc3 Kb6 88. Kd4 Kb5 89. Kc3 Rf6 90. Bd6 Rxd6 0-1

2013年10月14日

東京オープン3日目

昨晩ペアリングが変わりました。一度BYEを申請した人が、BYEをキャンセルしたそうです。そのことを知らずに変更前の相手を想定してプレパレーションをした人もいたようです。私はペアリング変更を知ってからプレパレーションを始めたので特に害はありませんでした。

5ラウンド目。黒。2008年以来の対局となるNさん。過去のゲームはQueen's Gambit系だったのでそっち系のオープニングのおさらいをしておきましたが、今日の出だしは 1.d4 d5 2.Nf3 Nf6 3.e3。これは Colle じゃないですか。黒側になることはあまりないのでどのラインを指すか悩みましたが 3...Bf5 の Anti-Colle を選択。


序盤でミスったのでかなりひどいポジション。しかし、相手が小さなミス(17.a3)をしたのに気付きました。17...Bxb4 でポーンを1個取り、かなり気が楽になりました。


どっちが良いのか私にはよく分からない局面でしたが、黒がブランダー(43.Kf2?)。43...Nxg4+ 44.Kf1 Nxe5 でピースアップし、俄然やる気が出てきました。



多少の単純化は歓迎ですが自分のポーンがなくなることだけは極力避けるように心掛けてました。しかし、こうなってしまうとc4のポーンを守っているルークを 62...Rf8 に動かすしかありません。で、63.Kxc4 と自分のポーンが全滅。ピースアップなのにドローは結構ショック ...
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6ラウンド目。白。初対局のAさん。Barry Attack。ピースの展開を後回しにして相手キングを攻撃するような手ばかりを指していたのが祟ったようです。うっかり守りをはずしてポーンが落ちたとかではなくて、守りたくても守れない状況でした。2ポーンダウン。



ちょっとした罠(26.Rhg1)を仕掛けました。g4のビショップが逃げるとピンを利用して Rxf4 となることを期待。しかし、バレたようで、26...f5 で守られてしまいました。ガッカリ。



ポーンを損しているから逆色ビショップが残るようにピース交換をしようと思いましたがなかなかうまくいきません。そうこうしているうちに黒の方からビショップを交換しにきました(上の図)。f列とg列の連結ポーンの方がビショップよりも危険だと私の直感が訴えるので相手にビショップを与え、自分は連結ポーンを取りにいきました(34...Rxf5+ Ke6 35. Rxg5 Bxd3)。ところが、お返しと言わんばかりに黒の方もビショップを捨てて私のポーンを2つかっさらっていきました。


最後は2ポーンダウンのエンドゲームですが、後ろから、横から、ひたすらチェック。これでなんとかドローを受けていただけました。1つ前のゲームとは違い、これはドローでも超ハッピーです。

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1勝1敗4ドローですが、5人は格上(レーティング差200以上)だったのでかなりパフォーマンスは良かったです。おかげでBクラス3位でした。盾をもらったのは久しぶりな気がします。


写真は明日ホームページに載せる予定です。

2013年10月13日

東京オープン2日目

3ラウンド目。黒。K君。Scandinavain。レーティング2000超えの相手にポーン1つ落とすことなくここまでたどり着きました。しかも残り時間はこちらの方が若干多かったのでドローオファーを2回くらいしましたが蹴られました。



しかし、この十数手後についa6ポーンの守りを外してしまい、白のクイーンサイドのポーンを止められなくなってしまいました。やはりボロは出てしまうものですね。負けましたが、検討の際に上級者の考え方をいろいろと聞けたのでOK。

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4ラウンド目。白。初対局のK君。Barry Attack。以下の局面で黒番。相手の指さし確認のようなモーションが始まりました。予想していたのは 29...Qc7 か 29...Qb8 でしたが ...

4rb2/6k1/1qp1rp2/p2p1Rp1/1p1P2Pp/3NPQ1P/PPP5/1K2R3 b - - 9 29

29...Qxd4? 。この手は読んでませんでした。30.exd4 Rxe1+ 31.Nxe1 Rxe1+ ならメイトが避けれません。そこで Rxg5+ が狙えるように 30.Rf1? (下図)を指してから気付きました、30.exd4 Rxe1+ の後 31.Nc1 としていれば相手のクイーンは取れたことを。

後悔しながら相手が指すのを待っていましたが、30...Qxe3 だと 31.Rxg5+ が出来ないことを発見(31...Qxg5があるので)。幸いにも黒が指した手は 30...Rxe3? でした。おかげで 31.Rxg5+ fxg5 32.Qf7+ Kh8 33.Qh5+ Kg8 34.Qf7+ のパペチュアルチェックが入りました。お互いにかなり重要な手を見落としてましたが、指してる間は楽しかったです。

2013年10月12日

東京オープン1日目

PiOの1階の大展示ホールでは珍しそうな車が並んでました。


1ラウンド目。黒。Fさん。Scandinavian。


2kr1b1r/1pp2p2/p1n1pp2/7p/Pq1P1Pb1/1BN4P/1PPQN1P1/2KR3R b - - 0 16
上の局面で長考(18分)。16...Bxe2 だと普通です。そこで、16...Nxd4!? 17.Nxd4 Bxd1 18.Rxd1 が成立するかどうか検証していました。そして、決行。仕上げは 18...c5。これでナイトを取ってエクスチェンジ・アップです。

ルークを持っている優位性を活かして勝ち。

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2ラウンド目。白。T君。Dutch。黒はエクスチェンジ・サクリでセンターポーンを厚くするという私が考えてもみなかった男らしい戦略を採用しましたが、うまくいかず。私の方から仕掛けたメイト・スレット(29.Qg5)に対して29...Qe6-e5?と対応しました。

r6k/pp3P1p/2n4P/1B1pq1Q1/1b6/3p4/PPP2RP1/R4K2 w - - 2 30
相手よりも時間を40分くらい多く使っていたし、マテリアル的にはR+P対Nを得していたので、単純化のために 30.Qxe5? とクイーン交換をしましたが、30.Rf5! としていれば相手はクイーン捨てなければメイトを防げないのを見落としていました。

持ち時間が少なくなるにつれて見落としが多くなり、ナイトフォークを喰らいます。一度はドローオファーを蹴って続けてましたが、残り時間が1分になるといつ時間切れになってもおかしくないので、49.f8=Q+ Rxf8 50.Rxf8 Kxf8 51.Bxh5 と自ら逆色ビショップのドローにして終わりにしました。
4B2r/5Pk1/8/pK5p/P4R2/8/1P4P1/4b3 w - - 8 49
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今日当たった二人は自分よりレーティングが約200上なので1.5ポイントも取れたのは奇跡的ですが、2局目で勝ちを逃したのが悔しくて ...

2013年10月10日

池袋チェスクラブの例会

久しぶり。池袋チェスクラブのホームページ上の会場への地図は私が作成したので目印にしていた建物等が変わってないかを気にしながら向かいました。

1局目。黒。Nさん。Sokolsky (1.b4)。ポジションは黒の方が良かったものの、いかんせん私ばかり時間を使うので焦りまくり。相手がリザインした時、私の持ち時間は残り38秒でした。タイムコントロールは20分+10秒/手。


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2局目。白。Kさん。Colle。途中でポーンアップしたことを忘れていて何かタクティクスを決められないか考えているうちに時間をどんどん消費。最後は以下の局面で時間切れ負け。これでは時間があっても負けですが。

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明後日から始まる東京オープンは持ち時間が90分あるので今日みたいに時間が苦しくならないことを祈ります。