2009年1月29日

読みたい本がたくさん?

私は1つのチェスの本を読んでいる間に別の本を読み始めてしまうので、読み終えた本は少なく、読みかけの本がたくさんあります(私だけではないかもしれませんが)。

シシリアンでは黒が ...d5 を狙う、ということがいろいろな本に書かれていますので、きっとそういうものなのでしょう。しかし、私は実際にゲームをしている最中に「よし、センターを支配しよう」と考えることはありません。相手のキングを攻撃できるように、あるいは、それ以外の特定の目的(自分のキングの防御や特定の標的に対するタクティカルな攻略)のために最適な位置にピースを配置することを考えます。そのような具体的な目的の達成のために必要不可欠な場合のみセンターで何らかの工作をしますが、それ以外の時はセンターのセの字も脳裏に浮かびません。それでいい、と思っているわけではありません。多くの本で当たり前のように述べられていることは正しいに違いありません。というわけで、今朝は The System という本をかばんに入れました。読みたかったのは当然センターの支配の部分についてです。この本は、棋譜の部分を飛ばして、テキスト(文章)だけを読みましたが、センターの支配に相当こだわっているので、とっかかりとしては最適なはずです。読み返してみると、支配(control)の定義すら、間違って覚えていました。「支配したマス=自分の駒を安全に置けるマス」だと思っていたら、「支配したマス=相手が駒を置いたらその駒を取れるマス」でした。時間があれば、この本の棋譜を並べてみるべきだと思っています。できれば、1手ごとにどっちがどのマスを支配しているのか色分けでもしながら。

上記の The System でも、今 借りているシシリアンの本でも Hans Kmoch 氏の Pawn Power in Chess という本に触れています。きっといい本に違いありません。そこで、アマゾンの書評を読んでみました。ベタ誉めです。根気良く繰り返し学習すれば実力が上がる、という意見が多いです。欠点は、①難解で面白くはない、②著者固有の表現が分かりにくい(例えば、ダブル・ポーンのことを twins(双子)と呼ぶ)、③古い表記方法で書かれている、だそうです。私にとって一番ネックになりそうなのは③ですが、ある人の書評ではその点にも触れています。チェスが分かるだけの知能があるなら、古い表記方法を覚えるのにそんなに時間がかからないはずだ、と。買おうかどうか迷います。

2009年1月28日

シシリアン

シシリアンを指していて物足りないと感じるのは ...Bf8-d6 ができないことだと気付きました。d6 の位置から h2 にビショップを利かせていないと戦っている気がしません。そうでなくとも、せめて ...Bc5 や ...Bb4 としたいです。

また、シシリアンは黒の方からcファイルを使って激しく攻めるというイメージしかなかったのですが、白の方からどうやって攻めてくるのかまったく分かっていませんでした。昨日、白が e4 と f4 と並べてきました。これはどうも普通のようですが、私は慣れていないので相当な威圧感を感じました。ドラゴンだけは白がどうやって攻めてくるのか想像できます。自分が白の時にピルツになることがあり(1.d4 Nf6 2.Nf3 g6 3.Nc3 Bg7 4.e4 の手順で)そうなると黒の人がシシリアン・ドラゴンをやっているみたいだとよく言いますので、同じように h2-h4-h5、Bh6、Qd2 を狙ってくるんでしょう。

朝、東公平氏の『チェス入門』をかばんに入れました。盤駒無しで普通のオープニングの本を電車の中で読むのは辛いので、1手ごとに図があるこの本なら読めるだろうと考えたのです。シシリアンがたくさん載っていたと思っていたのですが、それは私の勘違いで、2つだけでした(それ以外に頓死のラインが1つ)。1つ目はドラゴンですが、情報がちょっと少なすぎ。2つ目はバリエーションの名前が分かりませんが、黒から ...e5 と突いてます。昨日の ...d6 ...e6 は窮屈だったので、それよりはマシに見えます。

2009年1月27日

ツキジの例会にて

ツキジの例会にて

1局目。Hさん相手に黒。Colle。図は私が 28...Reh8 としたところなので白の番。


1k5r/pp1q2p1/2p5/3p4/PP1P1p1r/2P2R1P/2Q2P1K/6R1 w - - 0 29

勝った気分でいたのですが、29.Qg6! Rxh3+ 30.Kg2 の後、攻撃は途絶えてしまいました。

2局目。私がシシリアンを勉強中だということをご存知のIさんがオープン・シシリアンにしてくれるというので受けます。Yahoo! で指していても、オープンどころかまともなアンチ・シシリアンにさえならないのでありがたいです。棋譜を載せて構わないとおっしゃってくれたので載せます:

1.e4 c5 2.Nf3 d6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 Nf6 5.Nc3 e6 6.Bg5 a6 7.Bc4 Be7 8.Qd2 Bd7 9.a3 b5 10.Bb3 Nc6 11.O-O O-O 12.Kh1 Rc8 13.f4 Nxd4 14.Qxd4 Re8 15.Rad1 Bc6 16.Rd3 Nd7 17.Bxe7 Qxe7 18.Qxd6 Nc5 19.Qxe7 Rxe7 20.Rd4 Nxb3 21.cxb3 Rd7 22.Rfd1 Rcd8 23.Rxd7 Rxd7 24.Rxd7 Bxd7 25.b4 f6 26.Kg1 Kf7 27.Kf2 Bc6 28.g3 e5 29.f5 g6 30.Ke3 gxf5 31.exf5 h5 32.h4 Bg2 33.b3 Ke7 34.a4 bxa4 35.bxa4 Bh3 36.Ke4 Bg2+ 37.Ke3 Bh3 38.b5 axb5 39.axb5 Bxf5 40.b6 Kd6 41.Ne4+ Bxe4 42.Kxe4 Kc6 43.Kf5 Kxb6 44.g4 hxg4 45.Kxg4 Kc6 46.h5


rnbqkb1r/pp2pppp/3p1n2/8/3NP3/2N5/PPP2PPP/R1BQKB1R b KQkq - 0 5

ここで既に困ってしまいます。実はどのバリエーションにするかも決めてません。5...g6 ならドラゴンですが、フィアンケットは好きではないし、h2-h4-h5 や Bh6 が怖いです。5...a6 のナイドルフと 5...Nc6 のクラシカルは知識ゼロ。スケベニンゲンと読むのかどうかさえ分かりませんが、super solid(超堅固)と評されているバリエーションをやってみることにしました。しかし、手順は分からず、以下のような配置にするという曖昧な記憶を頼りながら指していきました。




2rq1rk1/3bbppp/p1nppn2/1p4B1/3NPP2/PBN5/1PPQ2PP/R4R1K b - f3 0 13

13...Qc7 とすれば、上記のイメージと合致します。しかし、それだと白にeポーンを突かれた結果 f6 のナイトが最終的に跳ねることになり、e7 のビショップが落ちる気がした(実際には落ちなさそうです)ので、別の手を指すことに。Iさんは複雑でタクティカルな局面に強いので、少し局面を単純化するために、ここで 13...Nxd4。14.Qxd4 の後、e7 のビショップが落ちないように、つまらない手だと思いつつも 14...Re8。

<以降、はしょります>

16...Nd7? ブランダーです。このせいで1ポーンダウン。

こんなエンドゲームになりました。


6k1/3b1ppp/p3p3/1p6/4PP2/PPN5/1P4PP/7K w - - 0 25


バッド・ビショップにならないように、自分のポーンを白マスに置くことだけは避けました。


37...Bh3 ちょっぴりスリーフォルドの匂いがしました。持ち時間が少ない私はそれでよかったのですが ...


hポーンを止められないと悟り、リザイン。



感想は ... 守ってばかりで面白くない。これならまだスカンディナヴィアンの方が反撃のチャンスがありそう。

2009年1月26日

Fritz 様のご意見

寝ている間に昨日のIさんとのゲームの前半部分を Fritz 9 に解析させておきました。Fritz で解析させるとただでさえ1時間単位の処理時間を要する上に、最近はPCの動作が格段と鈍くなってきたので自分が使っている間に裏で Fritz を働かせると、激遅で使用に耐えなくなってしまうからです。


r1b2rk1/p3ppb1/1q1P2pp/3p4/7B/5P2/PPPQ2PP/2KR1B1R w - - 0 16

朝一番に見た Fritz 大先生のコメントです:

16.b3?? (16.c2-c3 Qb6xd6 17.Bh4-g3 Qd6-f6 =)
16...e6?? (16...Qb6xd6 17.c2-c3 Qd6-a3+ 18.Qd2-b2 Qa3-c5 -+)


16.b3 が悪いと言われてもそんなに驚きませんが、16.c3 と比べて何が決定的に悪いのか理由が知りたいです。黒の g7 のビショップの標的が何も無いのを良しとするか、g7-a1 のラインを自由に行き来できることを悪いと考えるか違いだと思うのですが。

驚いたのは 16...e6 に ?? 印が付いていたことです。ゲーム中にその手に感心していたのに ...

Fritz はいずれのラインでも 16...Qxd6 を推奨していますが、昨日そういう展開になったならば 17.Qxd5 で白は再びポーン得となるし a8 のルークに当たるのでクイーン交換を強要できると考えていました。本当に Fritz は正しいんでしょうか?投稿する前に自分でもう少し考えてみました。17...Qxd5 18.Rxd5 Be6 があるんですね。なるほど。

2009年1月25日

東日本チェスクラブ

USCF会員で且つレーティングが1800以上という制約が最近取っ払われた東日本チェスクラブ(EJCC)を覗いてみることにしました。しかし、その制約がなくなったとは言え、メンバーは強豪ばかりに違いありません。参加しても私の棋力では“お粗末すぎて相手にならん”などと思われてしまったらどうしようという不安がありました ...

1局目は初対局のSさん。黒。キャンブリッジ・スプリングス。図は白の番。私はナイトとポーンを得していますが防戦一方。できることなら ...Qg7 でクイーンを交換してしまいたいところです。私が指されると困る手は 33.d7 でした。それだと 33...Rd8 とせざるをえず、...Qg7 ができなくなる上、ほとんど身動きがとれなくなります。


r4qkr/p4p1p/1p1PpQn1/2p1P3/2P1b3/8/P3B1P1/2KR1R2 w - - 0 33

幸い本譜は 33.Bf3 Bxf3 34.Rxf3 Qg7 35.d7 Qxf6 36.exf6 Rd8 と続き、即死する心配がなくなりました。


3r2kr/p2P1p1p/1p2pPn1/2p5/2P5/5R2/P5P1/2KR4 w - - 0 37

ここから無難に勝ち切り、肩身が狭いという思いから解放されました。

2局目もこれまた初対局のIさん。一日に二人も初対局の人と指せるのは珍しいことなので感激!白。ピルツ。
図は白の番。私はポーンを1つ得していますが、...Qxb2# に備えなければなりません。16.b3?それとも 16.c3?


r1b2rk1/p3ppb1/1q1P2pp/3p4/7B/5P2/PPPQ2PP/2KR1B1R w - - 0 16

16.c3 に対して いずれ ...d4 とされるのを嫌って 16.b3 を選びました。そして、16...e6(d5 のポーンを守る)17.Be7(d6 のポーンを守る)17...Re8(ルークを守る)18.a4?(次に Bb5 狙いという浅はかな手)18...Bd7 で困ってしまいました。...Qb6-c5-a3-a1 でアウトです。攻撃を止めるためにクイーン交換をしたいのですが、当てることすらできません。ポジション的にほぼ終わっています。


r3r1k1/p2bBpb1/1q1Pp1pp/3p4/P7/1P3P2/2PQ2PP/2KR1B1R w - - 0 19

18.a4? をやらなかったら耐えられたのか、それとも、そもそも 16.c3 にすべきだったのか。課題の残るゲームでした。

ちなみに、このブログのシシリアンに関する書き込みを読んだY君が親切にもシシリアンの本を2冊も持ってきてくれました(Danny Kopec 氏の Mastering the Sicilian と Joe Gallagher 氏の Beating the Anti-Sicilians)。ありがとうございます!心に迷いがあるもののシシリアン道を歩みつつあります。


2009年1月23日

Colle と Sicilian は似ている?

半信半疑です。いや、5割ではなく、8割くらい疑っています。

このサイトでは自分が白の時に使うオープニングに類似した黒のオープニングを紹介してくれています。形もしくは姿勢(attitude)が似ているということで ...

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An attacking player who plays 1. e4, try:
Against 1.d4: Budapest Gambit, Benoni, Grunfeld
Against 1.e4: Open Lopez, Petroff, Sicilian Dragon (with ...g6)

An attacking player who plays 1. d4/2.c4, try:
Against 1.d4: King's Indian, Dutch
Against 1.e4: French Winawer, Closed Lopez,

An attacking player who plays the Colle System, try:
Against 1.d4: Semi-Slav Defence or Cambridge Springs (same structure as Colle)
Against 1.e4: Sicilian Paulsen (with ...e6)

A solid player who plays 1. e4, try:
Against 1.d4: Nimzo-Indian, QGD, Tarrasch Defence, Old Indian
Against 1.e4: Petroff, Philidor (structure like Old Indian)

A solid player who plays 1. d4, try:
Against 1.d4: Slav, Queen's Gambit Orthodox Defence.
Against 1.e4: Caro-Kann, Classical French
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たしかに、Semi-Slav と Cambridge Springs はポーンの形が Colle にそっくりです。だからこそ私はそれらのオープニングを使っています。しかし、Sicilian Paulsen を Colle と同じような感覚で使えるのでしょうか?ポーンの形もピースの配置も Scandinavian の方がよっぽど Colle に似ています。しかし、これで投げ出そうと思っていた Sicilian のお勉強を再開する気になってきたのはたしかです。


2009年1月22日

やっぱりスカンディナヴィアン?

持ち時間は7分プラス1手7秒。白だったのでクイーンズ・ギャンビット(1.d4 d5 2.c4)に挑戦してみました。2.c4 を指した後はソワソワします。シックリとはきませんが、シシリアンほどひどい違和感はありませんでした。...dxc4 とされるのに慣れていないのでクイーンズ・ギャンビット・アクセプテッド(1.d4 d5 2.c4 dxc4)を先に覚えた方がいいのかもしれません。このゲームは相手のブランダーですぐに終わってしまいました。図は私の最後の手(チェック&ビショップいただき)です。

1. d4 d5 2. c4 Nf6 3. Nc3 dxc4 4. e3 Nc6 5. Bxc4 e5 6. d5 Ne7 7. e4 Ng6 8.Nf3 Bb4 9. Qa4+



シシリアンの本を読み進めていますが、やっぱり違和感があります。それに、本に載っているゲームを並べてみても、「自分がこれからこのオープニングを使うんだ」という実感が湧かず、どちらかというと傍観者になってしまっています。学生の頃 単位を取るために仕方なく選択した講義と同じように、義務感に駆られて渋々勉強しているあの感じもします。無理をしすぎている気がしてきました。スカンディナヴィアンを使い続けることに対する切実な行き詰まり感みたいなものがないとダメなのかもしれません。

2009年1月21日

シシリアン

勇気を出して(ちょっと大袈裟?)Yahoo! でシシリアンに挑戦してみました。相手がちょっと弱かった(私の 5...Nc6-e5 に対して図のように 6.Qf3-e3? と指し、白のビショップは落ちました)ので、シシリアンを体験したと言えるのかどうかちょっと疑問ですが、黒のポーンの形が異質に感じられたのは確かです。従来の私のオープニングだと、スカンディナヴィアンにしろ、キャンブリッジ・スプリングスにしろ、c6 と e6 にポーンがいるのですが、それらがいなかったせいでしょう。フィッシャー・ランダム・チェスをやっているのと同じような違和感がありました。このポーンの形に慣れるのには時間がかかりそうな気がします。



1. e4 c5 2. Qf3 Nc6 3. c3 Nf6 4. h3 d6 5. Bc4 Ne5 6. Qe3 Nxc4 7. Qd3 Ne5 8.Qb5+ Qd7 9. Qxd7+ Bxd7 10. Ne2 Bb5 11. a4 Bxe2 12. Kxe2 g6 13. d3 Bg7 14.Re1 O-O 15. Kf1 Nxd3 16. Rd1 Nxc1 17. Rxc1 Nxe4 18. Na3 Nd2+ 19. Ke1 Nb3 20. Rd1 Nxa1 21. Rxa1 a6 22. Nc4 a5 23. Nb6 Ra6 24. Nd7 Rd8 25. Nxc5 dxc5 26. Ra3 Rb6 27. c4 Rxb2 28. Re3 e6 29. g3 Bd4 30. Rd3 Bxf2+ 31. Kd1 Rxd3+ 32. Kc1 Bd4 33. g4 Rxh3 34. g5 Rh1#

2009年1月20日

オープニングのレパートリーの変更

自分のオープニングのレパートリーを変えることに関して、長い間、以下の議論が頭の中で堂々巡りしていました。

否定:
●エンドゲームの勉強の方が大切なので、エンドゲームの勉強を十分やってからにした方がいい。
●多くの本はオープニングの勉強よりも他の分野(タクティクスやエンドゲーム)に比重を置くことを勧めている。
●今の自分の実力ではどのオープニングを使っても大差無い。

肯定:
●自分が今使っているオープニング(特に白番で使っている Colle と 1.e4 対策として使っているスカンディナヴィアン)はGM支持者が少なく、勝つための最善を尽くしてる(最適なオープニングを選択している)とは言いがたい。
●オープニングのレパートリーの構築には膨大な時間がかかるからこそ、少しでも早く着手した方がいい。
●しょせん趣味なんだから自分がつい没頭してしまうこと(オープニングの研究)を素直にやればいい。

最近は段々肯定寄りの考え方になってきました。ちなみに、オープニングのレパートリーを変えるなら、白番の 1.d4 2.Nf3 を 1.d4 2.c4 にし、黒番の 1.e4 対策はシシリアンのどれかにするつもりです。そして、とうとうカバンの中に長い間ホコリをかぶっていたシシリアンの本を入れました。

2009年1月19日

全国大会の予選

JCAのホームページで5月の全国大会の予選を兼ねる地方大会がすべて掲載されました。私はどれに行こうか迷っています。

毎年この地方予選を機に、行ったことのないクラブに足を運ぶことにしています。私がまだ行ったことがないのは、神戸、広島、札幌ですので、そのうちの1つには行くことになるでしょう。

ホームページのカレンダーにこれらの地方予選をすべて載せましたが、何か目印を付けようと考えました。最初は文字を点滅させてみたのですが、あまりパッとしなかったので、色をちょっと変えるだけになりました。


2009年1月18日

松戸の例会にて

今日の3局目は下のポジションから間違えました。e5 のポーンの守りを増強しなければならないのですが、

r1bq1rk1/p4ppp/1pn1p3/2bpP3/6n1/2PB1N2/PP1N1PPP/R1BQ1RK1 w - - 0 11

11.Re1?
指してしばらくしてから c5 にいるビショップの存在を思い出しました。
11...Bxf2+ 12.Kh1 Bxe1 13.Qxe1
この後、普通に指し続けていたら負けるのは必須です。なので、e5 のポーンは献上し、いつもの(?)Bxh7+。そして、がむしゃらに攻撃を続け、最後は 30.Nf7-d6+。

r1b1k3/p1q1n1p1/1p1NQ3/3p4/8/1PP4P/P2N2P1/7K b q - 0 30

...Kd8 には Nf7+ があり、スリーフォルドになるので、ドロー。最初のブランダーのひどさを考えたら、ドローにできたのが奇跡的です。なので、とても嬉しいドローでした。

2009年1月16日

外国の方

チェスクラブの一覧の英語版をリリースしました。ついでに日本語版で空欄だったところも極力埋めるようにしました。英語版は実は日本語版と同時に着手したのですが、“○X公民館”等を英訳するのが面倒くさかったので何ヶ月も非公開のままでした。一気に片付けようと思ったきっかけは Behind the Scene にイギリスからGMが来日するようなことが書いてあったからです。英語でチェスクラブの紹介をするページがあったからといって、そのGMがそのページを見つけ、その結果あっちこっちのチェスクラブに顔を出すとはとても思えないですが、情報が何も無いよりはあった方がいいでしょう。

過去にツキジ等に突然外国の方がやってくることがありました。そういう人達はなぜかレーティングが2000近くあったりするのですが、聞かれることは主に自分と同じくらいの強さの人とチェスをしたいならばどこに行けばいいのか、ということです。今のチェスクラブ紹介のページを読んでもその質問に対する答えは得られませんので、いずれはそのような情報も載せるかもしれません。

ちなみに、既に来日しているらしい Sam Collins 氏の書いた本を私は持っていますので、機会があればその本にサインをしていただこうと思っています。

誤解

フィッシャー・ランダム・チェス(別名チェス960)では、最初のピースの配置以外、ルールは普通のチェスと同じです。キャスリングについても同様で、チェックがかかっていたり、キングが通過するマスに相手の駒が利いていてはなりません。

普通のチェスではどちら側にキャスリングする場合も、キングは横に2マス移動するので、フィッシャー・ランダム・チェスでも同じようにキングが横に2マス移動するものだと思っていました。

違いました。

キング側にキャスリングする場合、キングはg列に行き、クイーン側にキャスリングする場合、c列に行くのです。つまり、同じなのは“移動距離”ではなく、“移動先のマス”でした。まだ見たことはありませんが、b1 にいるキングが突然 g1 に飛ぶこともありえるのです。

2009年1月15日

コメント

昨日までは何らかのIDを持っている方でないとコメントを書けないような設定になっていましたので(失礼!)、誰でもコメントを書けるように設定を変えておきました。

また、普通のブログには当たり前のように付いているカレンダーや新着コメント一覧がないのですが、いずれは付けるつもりです。テンプレート(雛型)の編集はめんどくさそうなのですぐにはやりませんが。

2009年1月13日

フィッシャー・ランダム・チェス

松戸の大会の賞品としていただいたチェス・クロックにはフィッシャー・ランダム・チェス用のポジションを生成する機能があるので、さっそく使ってみました。オープニングを覚えられないうちの嫁もフィッシャー・ランダム・チェスなら大丈夫?

開始時のポジションは次の通りでした(パターン番号124)。

nbqrnkbr/pppppppp/8/8/8/8/PPPPPPPP/NBQRNKBR w - - 0 1

下の図は、ナイトにルークを取られないように、白の私が Re1-d1 と指したところです。黒のクイーンに当たるようにしたのでクイーンが逃げるはずと思っていたら、まったく予期していなかった手を喰らいました。


2r1k1b1/p3pp1p/1p6/2pQP3/1P2n3/1N1NP3/PnPPq1PP/1B2R1RK b - - 0 5

...Qxd3! これで ...Nf2# による窒息死を免れようと思ったらクイーンを捨てるしかありません。負けです。

もう1局指しましたが、また負けました。

嫁とチェスをする時は当面、普通のチェスではなく、フィッシャー・ランダム・チェスになりそうです。

ちなみに、ソフトウェアによっては棋譜の入力が難しいかもしれません。私はいつも WinBoard を使っており、最初のポジションの編集は比較的簡単にできましたが、キャスリングはさせてくれませんでした。仕方ないので、キャスリングの部分だけ手編集しました。

2009年1月12日

松戸のクラブ選手権(二日目)

本日最初のゲームが終わった後、嫁が寄ってきて「優勝の賞品はチェスクロックらしいよ。あのチェスクロック欲しい!」。「それ、グループ1の賞品じゃないの?」「3グループとも同じ賞品だって」。というわけで、嫁用のチェスクロックを狙うことに。珍しく(初めて?)グループの首位に入っていたので、射程距離内でした。

6ラウンド目も辛勝し、最終ラウンドが始まる時点で私は5ポイントで単独トップ。他に4ポイントが二人。ドロー(0.5ポイント)で十分 ...

前回は 1.e4 だったT君でしたが、やはりオープニングは変わっていました。セミスラブのメランになりました。クイーンサイドで張り合っている時、ふとキングサイドに目をやると、なんか攻めやすそうに見えました。

r5k1/1b2qppp/2pbpn2/r7/Pp1PB3/1Q2P3/1B1N1PPP/R4RK1 b - - 0 18

ここから、キマると思ったサクリ 18...Bxh2+ がキマまらず、19.Kxh2 Ng4+ 20.Kg1 Qh4 21.Nf3 で受けられてしまいました。このナイトによって攻撃を続けるどころかクイーンが追い返されました。この後はピースダウンが響き、ジリ貧で負け。

r5k1/1b3ppp/2p1p3/r7/Pp1PB1nq/1Q2PN2/1B3PP1/R4RK1 b - - 0 21

おそらくビショップをサクる前に、18...Nxe4 19.Nxe4 Bxh2+ 20.Kxh2 Qh4+ としてナイトが f3 に行けないようにしておけば、本譜よりマシな流れになっていたと思います。図の後、21.Kg1 Qxe4 22.Qxb4 なら 22...c5 (メイト狙いとクイーン取り)があります。

r5k1/1b3ppp/2p1p3/r7/Pp1PN2q/1Q2P3/1B3PPK/R4R2 w - - 0 21

終わってみると5ポイントは二人いましたが、この大会はレーティングが低い方が優先されるので私が優勝。嫁が欲しがっていたチェスクロックをめでたく手中に収めることができました。いつもサポートしてくれる(持ち時間が5分を切り棋譜をとる義務がなくなると、私の代わりに棋譜をとってくれます)嫁の希望を叶えてやれて非常にうれしいです。

このチェスクロック(DGT960)はコンパクトで持ち運びに適しており、フィッシャー・ランダム・チェス用のポジションを生成してくれる機能もあります(フィッシャー・ランダム・チェスは、ルール自体は普通のチェスと同じですが、ゲーム開始時のピースの配置がランダムです。1手目から頭を使います。)。

2009年1月11日

松戸のクラブ選手権(初日)

一番苦しかったゲームは実は同じグループでレーティングが一番低いD氏との対局。昨日 一日かけて準備していたラインをはずされ、ひどい形になりました。下の図は白に Re1-e4 とされたところ。マテリアル的には黒はポーンを1つ多く持っていますが、b7 のポーンは結構脆いです。ここから仕方なく 16...Qxd2 とした後、白が間違えてくれたのでなんとかなりました。

r3k2r/pp1n1p1p/4p2p/8/1b1qR3/6P1/P1PN1PBP/1R1Q2K1 b kq - 0 16

このグループ最強のL氏とのゲームも私にしてはかなり健闘していました。黒の私はポーンを2つ多く持っています。図は白が 35.Ne5-c4! としたところ。...Kd7 Ne5+ だとスリーフォルドのドローになってしまいます。ゲームが始まった直後はドローでもいいやと思っていてどんどんピースの交換をしていたくせに、持ち時間が切れそうなのに勝ちたいという欲が出てしまい、35...Ne4? Rxe4! ルークとナイトと好きな方を取れるのですが、36...dxe4 37.Nd6+ が怖くて 36...dxc4?? Rxc4 でバックランク・メイトを避けられなくなってしまいました。


4k2r/pp3p2/4pPp1/2np2P1/P1NR3P/1r6/6K1/3R4 b k - 0 35

しかし、それでも終わってみれば3ポイント。初日で既に目標の2.5ポイントを超えてしまいました。他の人の成績はまったく把握していないのですが、私はこのグループの中でかなりいい位置にいるはずです。

2009年1月10日

松戸のクラブ選手権の準備

D氏とのカタランでの成績は2勝1敗ですが、どのゲームもあまり私好みの流れではありませんでした。カタランを避けるために、いっそのことダッチとかキングス・インディアンとかに乗り換えてしまおうかとも考えましたが、新しいオープニングを付け焼刃で覚えられるはずがありません。なので、渋々MCOに載っているカタランのラインを並べていました。

2009年1月9日

本、松戸の準備

昨日と一昨日 Zuke 'Em という本に付けておいたリンクが間違っておりました。失礼しました。訂正しておきました。私はこの手のオープニング本を100%正しいと思ってはいけないことは分かっていても、わざわざ紹介されているライン以上に良い手を探求したりはしません。そんな時間が無いということもありますが、自分にそんなラインが見つけられるとは到底思えないからです。Zuke 'Em の著者はおそらくGMやIMではありませんが、GMやIMが書いた Colle の本に紹介されているラインを鵜呑みにせず、自分なりの改善を加えようとしている姿勢が伝わってきます。

松戸のクラブ選手権対策として、今日はスカンディナヴィアンのゲームを振り返りました。T君とのそのゲームは 1.e4 d5 2.e5 c5 で始まりましたが、それは彼にまだレーティングが無かった頃の話です。あれから1年以上が過ぎ、レーティング的には私を追い抜いた彼が同じオープニングの同じラインを使ってくるとはとても思えません。なので、それほど時間はかけません(かけられません)でした。

2009年1月8日

電車の中と帰宅後

昨晩は電車の中で Chess Training Pocket Book II(どうでもいいことですが、アマゾンに掲載されている本の表紙は私に届いた本の表紙と異なります)を読むつもりだったのですが、実際には Zuke 'Em-The Colle Zukertort Revolutionized の方を読んでいました。Colle には大きくわけて2種類あり(図あり)、Zukertort は b3 と Bb2 でクイーンサイドにフィアンケットし、Koltanowski は c3 としフィアンケットはしません。Colle を覚えたばかりの頃、Koltanowski しか知りませんでしたが、A Killer Chess Opening Repertoire という本で Zukertort を覚えて以来、長い間 Zukertort を指していました。しかし、Zukertort を指しているとやられて嫌なラインがあり、困っているところに Koltanowski の方を扱っている Starting Out: The Colle という本を見つけたので最近は Koltanowski に戻っていました。Zuke 'Em を読んでいるとまた Zukertort が指したくなります。素晴らしいことに私がやられて嫌だったラインへの対処方法が書いてあるのです!今度の松戸のクラブ選手権では Colle を使える可能性は低そうなのでこの本を読んでいてもしょうがないかもしれませんが、読まずにはいられません。



帰宅後、短い時間ですが、松戸のクラブ選手権の準備をしようと思いました。今日はラーセン(1.b3)対策。自分が黒の時に 1.b3 を使った方が二人いたので過去のゲームを再現してみたのですが、黒の7手目が終わった時点の2つのゲームの形を見ると ...



...ほとんど同じ。それに、この形になってしまうと 1.d4 で始まるゲームと大して変わりありません(しかも、Colle の Koltanowski の白と黒を逆にしたようなものです)。というわけで、1.b3 固有の準備をする必要性をあまり感じなくなり、時間もあまり無かったこともあり、一応引っ張り出してきたMCOは開かずじまいでした。


2009年1月7日

本が届く

年末に発注した本3冊が届きました。

Chess Training Pocket Book の続編は電車の中で読むことにします。

Zuke 'Em-The Colle Zukertort Revolutionized の表紙はとてもチェスの本には見えませんが(戦闘機の本体はビショップのようです)、パラパラとページをめくったところ、非常に良い買い物をした感じです。著者は Colle を長年利用しており、Colle ユーザが実戦で出くわす悩みのうち他の本で扱われていない問題に真面目に答えようとしています。

Chess Tactics Server


Chess Tactics Server の正解率がいつのまにかに 92.2% まで復帰していました。これは嬉しい!

レーティングもやや横ばいになってきており(赤線)、これがあるべき姿だと思います。


2009年1月6日

松戸のクラブ選手権の準備

帰宅後、各対局予定者とのその色の対局の棋譜を探しました。唯一無かったのはNさん相手の白番です(過去の対局はすべて私が黒でした)。幾つかのゲームを振り返ったら自己嫌悪に陥りました。

ピルツのみ軽くおさらい。しかし、おさらいしたラインにはどうせならない気がします。

松戸のクラブ選手権

BYEはイヤだな。どうせBYEになるなら、初日か二日目の最初のラウンドがいいな。と考えていたら、最下位グループも8人揃いました。良かったです。1グループしか揃わなかった昨年に比べると随分と増えましたね。

レーティング順だと私の上に5人にいて、下に2人いるので、目安としては2勝5敗(2ポイント)が妥当な線です。なので、目標はちょっと高めにして、2.0に0.5ポイントを上乗せした2.5ポイントにしておきます。

基本的には松戸チェスクラブの常連の大会なので、対局したことのない相手はいません。また、組み合わせ(色)も発表されているので、ある程度は準備ができます。オープニングは、ピルツ、カタラン、ラーセン、イングリッシュ、スカンディナヴィアンあたりを復習しておきます。時間があれば。

2009年1月4日

更新履歴

更新履歴を記載しないと チェスアンテナ に拾ってもらえないので、やはりこっそり(?)載せることにしました。

2009年1月3日

映画

映画 K-20 怪人二十面相・伝 を見ました。明智小五郎の部屋にチェスが置いてあったのを私は見逃しませんでした。局面までは判別できません。やはりチェスはインテリを象徴する小道具なんですね。

エンドロールが流れている最中に嫁が手で合図を送ってきました。スクリーンをよく見るとJCAが協力者として載っていました。たったあれだけのシーンでJCAの協力がいるというのはちょっと悲しいものがあります。製作関係者の中にはチェスセットを持っていてどう並べるのが自然なのかが分かる人がいないということですから。

過度な期待さえしなければ楽しい映画です。

2009年1月2日

実家にて

松戸のクラブ選手権の準備でもしておこうかと駒を並べていたら、まだ小さい甥がやってきました。
「それ何?」
「チェス」
「それ何?」
「チェス」
トランプでさえ集中力が続かないくらい小さな子なので、チェスを教えるのはまだ早いと思っていました。案の定、その子は駒を倒してしまい、チェスの準備をしたり教えたりできるような状況ではありませんでした。私はチェスセットを片付けました。
しかし、それでも甥の印象には残ったらしく、大人達が食事をしている間にチェスセットを探し出し、駒を盤の外側に一直線に並べて「ダンス・パーティー」とかなんとか言ってました。
来年はチェスを教えてみようと思います。

2009年1月1日

今年最初のゲーム


帰省直前に日課の1ゲーム。持ち時間の残量よりも、早く出発しなければという別のタイム・プレッシャーがかかっていました。それでも、年の最初のゲームはやはり勝ちたいです。

10分プラス1手15秒。白。

上の図。
r1bqk2r/p3p2p/2p3p1/5pN1/2PPp3/1P6/P4PPP/R2QK2R b KQkq - 0 13
ポーンの形はこちら(白)の方がよくなりました。黒は孤立ポーンとダブルポーンができています。

下の図。
2r5/8/3K4/8/1kP5/1P5R/8/8 w - - 0 53
2ポーン・アップなのでマテリアル的には有利なのですが、どうしていいか分かりませんでした。キングで b3 のポーンを守りたくても、そこまで行くすべがありません。しかし、相手が余計なルークを動きをしたのでなんとかプローモーションに成功。相手は「damn pawn くそポーン」「close(あとちょっとだった)」と悔しがっていました。こちらは気持ちのいい新年のスタートをきれました。

1.d4 d5 2.Nf3 Nf6 3.e3 g6 4.b3 Bg7 5.Bb2 Ne4 6.Nbd2 c5 7.Nxe4 dxe4 8.Ng5 f5 9.Bb5+ Nc6 10.Bxc6+ bxc6 11.c4 cxd4 12.Bxd4 Bxd4 13.exd4 O-O 14.O-O h6 15.Nh3 Kg7 16.f3 exf3 17.Rxf3 Bb7 18.Re3 a5 19.Qe1 Rf7 20.Nf4 Bc8 21.Rd1 g5 22.Ne6+ Bxe6 23.Rxe6 Qc7 24.Qe5+ Qxe5 25.Rxe5 Kf6 26.Rf1 f4 27.g3 Kg7 28.gxf4 Rxf4 29.Rxe7+ Kf6 30.Rxf4+ gxf4 31.Re1 Rg8+ 32.Kf2 Rg5 33.Re8 Kf7 34.Ra8 Rh5 35.Kf3 Rxh2 36.Rxa5 h5 37.Kxf4 Rh4+ 38.Kg5 Rh2 39.Ra7+ Ke6 40.Rh7 Rg2+ 41.Kxh5 Rh2+ 42.Kg6 Rxa2 43.Rh3 Ra3 44.Kg5 c5 45.dxc5 Ke5 46.Kg4 Kd4 47.c6 Ra6 48.c7 Rc6 49.Kf4 Rxc7 50.Kf5 Kc5 51.Ke6 Kb4 52.Kd6 Rc8 53.Kd7 Rc5 54.Rd3 Rh5 55.Kd6 Rh6+ 56.Kc7 Rh7+ 57.Kc6 Rh6+ 58.Rd6 Rh3 59.c5 Rxb3 60.Rd5 Kc4 61.Kd6 Ra3 62.Rh5 Ra6+ 63.c6 Kd4 64.Kd7 Ra3 65.c7 Rc3 66.c8=Q