2014年12月30日

Practical Chess Exercises


『Practical Chess Exercises』を読み(解き)終えました。昨年6月の武蔵野の大会でいただいて以来、Chess.com の Tactics Trainer に次ぐ第二の日課として1日1以上問解くようにしていました。600問を526日かけて解いたので、ほぼ計画通りでしょう。どうせ途中で投げ出すだろうと想像していたので、完遂できたことは非常に驚きです。

問題の難易度はランダムで、チェックメイトや駒得できる問題ばかりとは限りません。例えば、以下の問題。解答はコメント欄に書いておきます。

以前も書いたように、Tactics Trainer のようなオンライン系の問題であれば、分からなければとりあえず直感で一手だけ指してみてたまたま合っていたら次の手を考えるというようなことが出来ますが、本の場合はOTBと同様に頭の中で考えるしかなく、そこが良いトレーニングになっていたはずだと感じます。

この本を読み終えたので代わりとなる次の日課を模索しています。私は棋譜並べを絶対やった方が良いと分かってはいても、やる気があまり起きません。特に好きなGMはいないし、他人のゲームには基本的にあまり興味がないし、毎日そんなに時間を確保できないので1日1ゲーム並べるのも厳しそうだし ...

2014年11月24日

ジャパン オープン3日目

7ラウンド目。O君とは3回目ですが、今のところすべて黒番。QGDのCambridge Springs似。

r1b1k2r/pp1n1ppp/2p5/q2p2B1/1b1Pn3/2NBPN2/PPQ2PPP/R3K2R w KQkq - 5 10
この 9...Bb4 がブランダー。10.Bxe4 dxe4 の後、f3 のナイトが逃げると g5 のビショップが黒クイーンに取られるから白は e4 のナイトを取れないと勘違い。どちらかといえば白クイーンはc3を守っていなければならないから動けないと思い込んでいた方が大きいかも。11.Qxe4+ がチェックになるのを見落としていました。11...Kf8 とするしかなく、1ポーンダウンとなり、キャスリングも出来なくなりました。

最後は1ポーン差のエンドゲーム。こうなっちゃったらもう無理。負け。
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8ラウンド目。白。Tさん。Colle。大会に参加するようになったのはごく最近だというのに全然隙がない。少なくとも私には見つけられませんでした。中盤はだいたいこんな感じで、私にとってはそんなに珍しい形ではないです。相手は定跡を知らないというわりには、ほぼ定跡通りだったので非常にセンスが良いとしか言いようがありません。どう指すかは チェスの玉手箱 の『理詰めのチェス』で学んだそうです。あのサイトは表彰に値するでしょう。

最後は同色ビショップのエンドゲームとなりました。ビショップさえ交換できれば、自分が勝つ自信があります。特に白はh2-h3という時間稼ぎの手段を持っているのに対し、黒はポーンを動かせない(動かしたくない)のが大きな違いです。しかし、私にはビショップの交換を強制する手段が見つけられず、結果的にドローになりました。帰宅後、Fritz 先生に正着を出してもらいました。

2b5/2k5/4p2p/2P1p1p1/BK2p1P1/4P3/7P/8 w - - 3 44
本譜はここで 44.Bb5 でしたが、正解は 44.c6 だったようです。答えを示されればどうしてだか分かりますね。44.c6 なら黒のビショップの行き場がなくなります。44...Ba6 ならば、45.Bb5 とぶつけて 45...Bc8 と下がれば、46.Kc5 で黒はツークツワンクになります。
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2勝4敗2分でした。レーティングはたぶん下がります。

大会の写真はおそらく明日掲載できそうです。

2014年11月23日

ジャパン オープン2日目

4ラウンド目。白。K君。Colle。相手は15分遅れて到着したので、その分私の方が持ち時間が多かったはずです(ちなみに、タイムコントロールは50分+30秒/1手)。なのに、以下の局面に到達した時には私の残り時間は約3分で相手は30分以上ありました。

黒にはf3のルークを取る余裕はないだろうと思って 25.Qh5?。しかし、あっさりと 25...exf3 とされ、焦ります。ここから先、時間が少ないわりには自分ではよく指せました。


そして、上の局面。ルーク1個分足りないですが、なんとか持ちこたえています。それまでほとんど時間をかけずに指してきた相手がようやく長考。...Bb7-a6-e2 とビショップの位置を改善すれば私には黒が楽勝に見えていたのですが、相手はなんと 57...Qxe5+? 58.dxe5 Kxc7 とクイーンをビショップ+ルークと交換しました。しかし、hポーンを止めるために黒はdポーンを捨てざるをえず、ドロー。
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5ラウンド目。黒。Nさん。オープニングは 1.g3。序盤は黒の方が断然良かったでしょう。

お互いに時間がなくなってきたここらへんもまだ黒の方がわずかに良いようです。

しかし、この後、再び並べるのが苦痛なくらい初心者のような手を連発し、最後は以下のようにメイトを喰らいました。

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6ラウンド目。白。O君。Colle。黒は展開を終える前にかなりクイーンサイドのポーンをのばしてきました。そういう指し方をする相手が過去にあまりいなかったので、このままガシガシと突かれたらどうしようと考えていたら、黒はキングサイドの守りに入りました。ひたすら攻め続け、下の局面から Qd1-h5-h7+ をするために唯一の邪魔な存在である e4 のナイトを 16.Nxe4 で排除。

ここまで来ればさすがに負けません。しかし、あとで相手のレーティングの低さを見て、愕然。これは相当な詐欺ですね。こなした公式戦の数が少ないだけなんでしょうが。
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明日はまだ一度も勝たせてもらったことのない相手です。若いから、きっと前回よりさらに強くなってるんでしょう ...

2014年11月22日

ジャパン オープン初日

隣接した部屋ではいろんなボードゲームを楽しむ集団がいて賑やかでした。

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1ラウンド目。黒。Nさん。Slav。

最後に指した手は 11...Rc8。12.Ba5 か 12.b6 を強要したつもりだったのですが、


12.Rxa7!。ビックリ。指されてみると「なるほど」なんですが。そして、この侵入してきたルークに暴れられて負け。
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2ラウンド目。白。長野県から遠征してきたN君。Pirc。指すのが速く、ナイトのマヌーバリングもうまくて焦りました。レーティング的にはドローでも痛いので、ちょっとした罠を仕掛けてみました。20.Ne5

20...Nf4 だと困ったのですが、幸いポーンを取りに来てくれました。20...Qxf2?? 21.Rxh7+

r4r2/p1p3kR/1p1np1p1/3nN3/3P2P1/P2Q4/1PP1Nq2/2KR4 b - - 0 21
キングが逃げてもルークを取っても次は 22.Qxg6+ です。勝ち。
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3ラウンド目。黒。今年のジュニア選手権の優勝者です。Semi-Slav。

ポーンダウンの上の局面で 27...Rc2?。7段目を占拠すれば良いことあるだろうくらいの気持ちだったのですが、 28.Qd3+ を喰らってルーク落ち。相手が強くて負けたというよりも自分のブランダーで負けました。

2014年11月15日

小島君のレクチャー:カスパロフ


今日のレクチャーのテーマはカスパロフのゲームです。私の感覚ではチェスの「王者」と言えばカスパロフで、攻撃的でダイナミックなチェスを指すという印象があります。

今日は4ゲームが紹介されましたが、いずれもポーンなりエクスチェンジなりを捨てて、残った駒をアクティブに使うという点で共通していました。見ると「なるほど」とは思っても自分ではなかなかできないですね。捨てた後でも「なんとかなる」って思えることはなかなかないですから。そういえば、最近は自分のゲームで Bxh7+ のサクリをしていないことを思い出しました。当たる相手のレベルが高いのか、そういうチャンスを与えてくれません。

講師の小島君はこれからまたハンガリーで修業です。「IMになるまで帰って来ない」とは断言できないそうですが、強気な発言ができない私からしてみればそれくらいが正直で良いと思います。チェスのプロとして生きていく以上、何が何でも手に入れたいタイトルでしょうから、頑張ってもらいたいです。

2014年11月9日

スカイオープン

1ラウンド目。黒。K君。小さなお子さんでしたが指すのがとても速いので、開始直後は「時間切れ負け」という単語が頭の中をよぎります。フィッシャーモードではないチェスは久々だったので時間の使い方の感覚に不安がありましたが、結果的には無難に勝てました。以下は途中の状態です。

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2ラウンド目。白。First Fridayでブリッツをしたことがあるので自分よりは強いと分かっているGさん。Queen's Indian もどき。

2r1r1k1/pb3pbp/1p1Bp1p1/4P1q1/2Pp1n2/1P1BR1P1/P2N1P1P/2R1Q1K1 w - - 0 21
上の局面は黒が 20...d4 と指した直後です。これは予想通りの手で 21.Nf3 Qg4 なら 22.Nxd4 でルークを守ると読んでいたのですが甘かったです。22...Nh3+ Kf1 の後(以下の局面)、d4のナイトが落ちます。負け。

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3ラウンド目。黒。筑波のH君。Scandinavian。ポーンを幾つかいただき、ピースもいただきました。以下の局面で最後の攻撃を考えます。

5r1k/pp3rpp/6q1/1P1p4/4p3/6P1/3P4/2R1Q2K b - - 0 33
33...Rf2 と指しました。次は、34...Qxg3 でも 34...Qh5+ でも楽に勝てそうです。34.Qxf2。白はキングを守るためにクイーンを捨てたのだと判断。34...Rxf2??。指した後で相手のルークの存在を思い出しました。34.Rc8+。The End。バックランクメイトになります。それまで私にくれた駒達はすべて私を油断させるための巧妙な伏線だったとしか思えません。残念ながらタイムトラブルは言い訳になりません(残り時間は3分少々でしたが、全然焦ってはいませんでした)。「やっちまった」としか言いようのない負け方でした。
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4ラウンド目。白。Aさん。Queen's Pawn Game。

白の最後の手は29.gxh6+。相手はこのポーンを触ってしまいましたので取るしかありません。29...Kxh6 30. Rh1#
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他の人のゲームで興味深いことが起きました。白は(キング以外に)ポーンを1つ、黒はナイトを1つしか持っていない状況でした。以下の写真はイメージであり、具体的な局面ではありません。いずれにせよ、白の時間が切れました。黒は自分の勝ちだと思ったようですが、アービターいわくこれはドローだそうです。

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今大会の賞品です。ネクタイが欲しかった ...

大会の写真はおそらく明日ホームページに載せると思います。

2014年10月13日

東京オープン3日目

5ラウンド目。白。Kさん。Chigorin もどき。途中はこんな感じ。


ナイトだけ残り、49.Nd5 を指してドローオファーをしました。が、オファーした後にブランダーだったことに気付きました。49...Ne3+。ナイトの交換の後、fポーンを取れるかわりにhポーンを取られ、gポーンが止まりません。負け。
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6ラウンド目。黒。Iさん。Queen's Gambit Declined, Cambridge Springs Var。タクティクスが見えてなさ過ぎて悲しいゲームでした。

上の局面から 15.Nb5!。黒クイーンは避けるしかなく、c6 のポーンが落ちます

上の局面で白のナイトはピンされていて動けないと思ったら、驚きの 21.Nxd5!!(Fritz先生が「!!」を付けました)。21...Rxc6 だと 22.Nxe7+ のフォークを喰らいます。21...exd5 22.Rxb6 で2つ目のポーンが落ちました。

そして、白マス(d5)の孤立ポーンは狙われていると分かっていてもなすすべもなく陥落。戦意喪失し、ここでリザイン。異色ビショップが残っているならば粘ればよかったのにと複数の方に言われましたが、粘る価値があるようには思えませんでした。
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結果、2勝4敗。勝った2ゲームの相手のレーティングが悲しいほど低いのでレーティングはかなり下がりそう。

2014年10月12日

東京オープン2日目

3ラウンド目。白。Sさん。Queen's Indian Defense。

r5k1/pb4pp/1p2pr1q/2p5/2PpP3/1P1B2P1/P1Q2P1P/R3R1K1 w - - 0 20
間違えたのはここ。20.e5?20...Rf3 を許しました。ルークが来てもなんとかなるだろうと思っていたのですが、なんとかなりませんでした。 21.Be4 Bxe4 22.Qxe4 Raf8 23.Re2 d3 24.Rb2 d2

f2を守りつつプロモーションも防げる手が見つからず、持ち時間は残り数秒の綱渡り状態に突入。キングを守れず、負け。
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4ラウンド目。黒。初対局のS君。Semi-Slav。2ラウンド目と同様に相手のレーティングはドローでも痛いレベルなのに、序盤で間違えてポーンを1つあげてしまいます。ギャンビットではなかったのですが、攻撃しているのはどちらかと言えば黒の方でした。

1q1r1rk1/1p1b1pp1/2p2n2/3PP1p1/5Pn1/P1N3P1/1P2B2P/R2QR1K1 w - - 0 21
この局面で白が間違えます。ピースの数をイーブンにするために白は 21.exf6 とナイトを取りましたが、実は白は駒を取り返している場合ではありませんでした。21...Qa7+。白キングはメイトを逃れたとしても、強烈なナイトフォークは避けられません。勝ち。

2014年10月11日

東京オープン1日目

会場近くの池上本門寺では御会式(おえしき)というお祭りをやっていました。

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1ラウンド目。白。K君。過去に入賞していて強いのは間違いないのにレーティングが1040しかないとは ... ドローでもごっそりもってかれるので怖いです。

Dutch。硬直気味で困っていたのですが、幸い相手がタクティクスを一つ見落としていました。 22...Bh4?

4r1r1/ppp2k2/5p2/3p1B1p/3P1p1b/2P2P2/PP2R1PP/4RK2 w - - 1 23
23.Rxe8 Rxe8 24.Bg6+

24...Kxg6 25.Rxe8 で黒はエクスチェンジダウンになり、クイーンサイドの崩壊は避けられません。勝ち。

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2ラウンド目。黒。Uさん。Scandinavian。このゲームで自分が一番後悔したのはここ。白が 12.Bf3 とダイレクトにクイーンを狙ってきたところです。

r3k2r/1pp1bppp/pnq1pn2/5b2/2NP4/1PN2B2/P1P2PPP/R1BQR1K1 b kq - 2 12
12...Nfd5? 13.Nxb6。この白の手を見て 12...Nbd5 にすべきだったと気付かされましたが、時 既に遅し。13...cxb6 14.Nxd5 exd5 でポーンストラクチャーがボロボロ。

その後も次から次に攻撃を繰り出されてキングが中央で死亡。負け。

2014年10月5日

解を求めるプログラム

昨日の続きです。iPhone 等で動くチェスのナイト・ツアーのパズルのような無料アプリ Homeless Pony の問題は一通り解きました。普通に自力で解いた後で、これを解くためのプログラムを書き始めたら、それが楽しくて今週末はほとんどそれをやっていました。ちなみに、使ったのは Excel です。

最初はナイトの動きの組み合わせを網羅的に調べさせていました。しかし、それだと7手でも Excel の上限である 1,048,576 行をはるかに超える 2,097,152 通り(8の7乗)の手順があり、遅いし、無駄があります。昨年の夏に開催されていたコンピュータチェスの大会で開発者の一人が読まなくて済む手をいかに除外するかが改良の鍵だと言ってましたが、今日の私はまさに無駄な計算をいかに減らすかの工夫をしていました。一応 解答を出せるまでは作りましたが、ルーク(スケートボード)は難しいので諦めました。

例えば、上のような問題だとしたら、下のように Excel のセルに配置を書いて Solve ボタンを押すと、


上のような解答候補がポップアップで出て来ます。ちょっと見にくいかもしれませんが、この問題には答えが3通りあるということです。別のシートには以下のようなデバッグ情報(プログラムが間違っていないかどうか検証するための情報)も出るようにしています。

妻になぜこのようなものを書いたのか聞かれましたが、パズルを解くのが楽しいのと同じように、パズルを解くアルゴリズムを考えることも私にとっては楽しいのです。チェスの解析プログラムを趣味で書いている人(昨年のコンピュータチェスの大会の参加者)の気持ちが少し分かりました。そこまでやるつもりはありませんけど。

2014年10月4日

小島君のレクチャー(Karpov)、Homeless Pony


今回の小島君のレクチャーでは Karpov のゲームが取り上げられました。Karpov はポジションを少しずつ改善していくというスタイルです。もし世界チャンピオンの誰かのスタイルを模倣するならば、私は Karpov を参考にすべきなんだろうなと思いました。他のプレーヤーに比べてタクティクスが弱い私には Tal のような派手なプレーはやりたくても出来ませんから。


先日紹介した iOS 用アプリの Homeless Pony の最後の問題を解き終えました。インストールしても最後まで使わないアプリが多々ある中、これは最後まで遊べましたね。全問解き終わった後も、このアプリの問題を解くプログラムを書くという別の楽しみ方を見つけました。今日のブログを書き忘れそうになるくらいプログラムを書くのに熱中していました。

2014年9月17日

チェスプレーヤーの喫茶店

今日は Café Goto に行ってみました。私のホームページ のリンク集のページの一番下にも書いてありますが、ここのマスターはチェスプレーヤーです。

場所は早稲田駅の出口3bを出て早稲田通りを渡ったところ。サブウェイと同じビルの2階にあります。← このことを知っているかスマホがあれば探すのは比較的簡単です。ここに来る直前に眼科にいた私は目の検査のために使用した目薬の影響で近くの字が読めない状態でしたが、それでも見つけられるほど駅に近いです。


その時はメニューが読めない状態だったのでマスターのお勧めを聞いてシナモンミルクティーにしました。これは大正解で、想像とは異なる味でした。表現するのは難しいですが、シナモンが自己主張しておらず、上品なフレーバーを持った紅茶の品種に変身した感じ。

ケーキはすべてこの店内で焼かれています。評判が良いからでしょうが、ケーキをテイクアウトで買いに来るお客さんもいます。メール等で注文して全国に届けることもできるそうです。

チェスの話もいろいろしましたし、ペトロシアンが来日した時の写真とかも見せていただきました。残念に感じたのは今年のゴールデンオープンの閉会式で「今年はオリンピアードと重なったためジャパンリーグは開催しません」と聞いたため、会報に載っていても実際にはないものと考えて見送ってしまったという話です。私は twitter 上に流れるチェスプレーヤー達の “つぶやき” を通じてジャパンリーグが開催されることを知りましたが、そうでなければJCAのホームページで明確な前言撤回宣言があった方が分かりやすかったでしょうね。

棚の上に入賞記念の盾が飾ってありますが、あれがすべてではないそうです。チェスの勉強はしているそうですし、以前ナカムラ・ヒカルのブログでマスター級の腕前と書かれたくらいなので、これからも盾は増えるでしょうね。機会があったらまた来ようと思います。早稲田まで来られた方は是非!

2014年9月16日

クラブ選手権2日目

4ラウンド目。黒。慶応大学OBのSさん。Scandinavian。

2r5/4kpp1/3pp3/1p5p/1N1P1P2/pPrR2P1/P1P1K2P/8 b - - 7 35
残り時間約1分。ルークを交換して exchange up をキープするという選択肢もありましたが、相手に孤立ポーンがあるポーン・エンドゲームの方が分かりやすいだろうと判断して 35...Rxc2+ 36.Nxc2 Rxc2+ 37.Rd2。プランとしては悪くはなかったのでしょうが、いかんせん時間がありません。
いろいろ間違えたと思います。例えば、ここは 43...e5 も考えましたが(そっち方が良かったでしょう)実際は 43...Kc3。お互いにプロモーションできてすぐに合意のドロー。

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5ラウンド目。黒。麻布OBのS君。Slav。


こっちは基本に忠実に展開を優先しキャスリングもしたのに、ポーンをガンガン突いてきて展開を遅らせている相手よりも苦しいってどういうこと?たしかに小さいミスを幾つかしましたが、悲しいほど身動きがとれませんでした。ちょっぴり納得のいかない負け。
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6ラウンド目。白。慶応大学AのOさん。Anti-Colle。

r2q1rk1/3n1pp1/2p5/p2p1QpP/1b1P2P1/4P3/1PP1B3/1K1N1R1R b - - 3 26
このゲームの最後の攻撃はタクティカルなミスがないか慎重にドキドキしながら指してました。ここは局面図をいつもより多目にします(当社比2.5倍)。上の図の 26.Be2 は Be2-d3 と Qf5-h7# の準備です。26...Nf6 27.h6

このポーン突きはナイトがf6にいる時の方が効果があります。私の予想はキングを守るために 27...g6 でナイトを捨ててクイーンも交換して攻撃を緩和する手でしたがハズレました。27...Be7 28.hxg7

キングで g7 のポーンを取ったら Qxg5# で即死です。28...Re8 29.Qxg5 Nh7

30.Qh6 f6 31.Qxh7+ Kf7

32.g8=Q#。このラウンド、実は私個人だけでなくチームとしてもありえないほどのアップセットを起こしていました。


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個人の成績は3勝2敗1分、チームは4勝2敗で4位グループに食い込めました(厳密には7位らしい)。

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大会の写真は明日ホームページにアップする予定。