2016年5月5日

ゴールデンオープン3日目

7ラウンド目。白。S君。Pirc。


15.f3 と突いたところです。黒はb2のポーンを取っている余裕はないので、黒がナイトを下げたらクイーンサイドにキャスリングしてb2とd4を一度に補強するという筋書きでした。ところが、黒の手は 15...exd4。見落としです。16.fxg4 dxc3 17.Qxc3 Bxg4

ポーンを損した上にどちら側にもキャスリングも出来ません。

状況は悪くなる一方でしたが、ヘビーピースがまだ残っていたので奇跡的な一発逆転(あるいはパペ)の機会をずっとうかがっていました。特に Qxh5 が出来ないかと。しかし、そんな機会は訪れそうにないので以下の局面で諦めてリザイン。


レーティング詐欺は数多く見てきましたが、実力とレーティングの乖離幅が大きいという意味では今回の彼がダントツでしょう。彼は公式戦に2年以上参加していなかったので仕方ないのですが。
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8ラウンド目。黒。Y君。QGD Cambridge Springs Variation。


ここで白が考え始め、aポーンかbポーンを動かそうと2~3回したので Cambridge Springs に慣れていないことは明白でした(多いのは 7.Nd2、7.cxd5、7.Bxf6 あたり)。7.a3 Ne4 8.b4

ここで本譜は 8...Nxc3 9.bxa5 Nxd1 でしたが、検討戦の際に全日本に参加している強豪が局面を一目見て 8...Bxb4 が成立するかもしれないと言いました。驚いたことに 9.axb4 Qxb4 の後、黒は c3 のナイトを取れるので2ポーンアップ出来ます。Fritz先生もこのラインを最善として示しています。こんな手を瞬時に見つけられる人には一生勝てないだろうなと考えてしまう一方、こういう手をその場で教えてもらえるのがOTBの良いところだと実感します。


私には c6 のポーンを守るのが負担でしたが、白が 27.Nc5 を指したあたりから黒有利に傾きました。27...Bxc5 28.Rxc5 Rxe3 29.Rb1

e3のポーンが取られるきっかけとなった白の27手目が悪かったのだと思っていましたが、Fritz によるとそれ自体は問題ではなく(29.Rxa5としていれば)、自然に見える 29.Rb1 の方が悪かったようです。29...Re2+ 30.Kc1 Rxh2

...Re1# のメイトスレットになっています。31.Rc2 Re1+ 32.Kb2 Rxb1+ 33.Kxb1 Rxh3

このままピースアップの状態を維持し、最後の方ではルークの交換にも成功したので簡単なエンドゲームになりました。勝ち。
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結果は3勝4敗1分けの3.5/8ポイント。閉会式の抽選会でオープニングの本をいただきました。この本は 1.e4 e5 と 1.e4 e6 を扱っていますが、私は 1.e4 を指すことはありませんし、1.e4 に 1...e5 も 1...e6 も返しませんが、1.d4 e6 には 2.e4 という手順であえてフレンチにすることはあります。

2016年5月4日

ゴールデンオープン2日目

4ラウンド目。黒。E君。Scandinavian。


1ポーンダウンで不利だったはずですが、白が上の局面でスリーフォルドしてくれたのでドロー。白は Rf3 から f7 のポーンを狙えば勝ててた可能性が高いので救われました。
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5ラウンド目。白。Tさん。Colle。レーティングは私の方が200以上も上ですが、前回のゲームはドローでした。


13.Qe2は ...Ne4 防止策。ペアリングが発表された後、急いで前回のゲームを復習し、前回は黒に ...Ne4 をされてから苦しくなっていたので今回はe4には来させないように心がけました。


17.Ne5-g4。黒はナイトの交換を避けると予想していました。なぜならば、交換を許すと本譜のようにキングの前のポーンが弱くなるからです。17...Be7 18.Nxf6+ Bxf6 19.Qh5

19...h6 (強制) 20.Bxg6 fxg6 21.Qxg6



34.Ba3。あまり焦らず丁寧に丁寧に上のような優位なポジションを築きました。勝ち。
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6ラウンド目。黒。Sさん。Scandinavian。

白のクイーンにe4に来られると危ない。白がそうしたいと思ったらきっと 13.Ne4 Nxe4 14.Qxe4 のような手順になるだろうからそれ予防しようと思って指したのが 12...Bg4-f5?。しかし、それだと 13.Qf3 で結局防ごうとしていた攻撃を許してしまうことになります。ビショップがまだg4にいた時は Qf3 は出来なかったので白クイーンはf3には行けないと思い込んでいました。13...e6 (13...Bxc2 はポーンを取れますが、自キングの前の相手ポーンがなくなるので怖いです) 14.Qxb7+(下の図)。即チェックメイトというわけではないですが、精神的ダメージはかなりビッグ。

それから勘違いをしたりブランダーをしたりで傷口が広がりました。以下の局面でリザイン。


2016年5月3日

ゴールデンオープン1日目

1ラウンド目。白。Lさん。Pirc。


最初のうちはfファイルのダブルポーンはあまり気にしていませんでした。ルークをfファイルから出せたらいいなとまで考えていました。しかし、黒にクイーンサイドにキャスリングされ、ナイトがf4に陣取る姿を思い浮かべると自分のビショップよりもナイトの方が価値が高いのが分かりました。


そして、こんな感じ(↑)でe4が崩壊。


最後は、ここからパペチュアルチェックを狙うつもりでしたが、黒クイーンに連続チェックをされてc4を占拠されてしました。もうパペは無理で、f列のパスポーンを止められませんでした。負け。
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2ラウンド目。黒。Fさん。Scandinavian。


ブログを書きながらゲームを振り返っているとこのゲームは「ああすれば良かった、こうすれば良かった」が結構ありました。しかし、上がクイーンを交換した直後の実際のポジション。e6のポーンが弱いので守るのが負担になるのが目に見えていて明らかに白の方がいいです。


しかし、ここらへんから風向きが良くなってきました。特にキングサイドが。


2ポーンアップの状況です。ドローになり易いことで有名な異色ビショップに自らすることに少し不安はありましたが、小島君が「異色ビショップだからと言って必ずドローになるわけじゃない」と言ってたのを覚えていたし、相手の方が時間を私よりも多く使っていたので自らルークを交換しました。


ここで白リザイン。
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3ラウンド目。白。H君。Colle系。

ナイトをe5に置きたいです。しかし、守りが足りません。「だったら、e5に利いている相手のナイトを処分すればいいじゃない!」ということで 13.Bd3-b5。自分では良い手だと思っていたのですが、ここで今日の自分のゲームの中で一番難易度の高いタクティクスが飛んできました。13...Nxd4!。これで1ポーンダウン。


この時点でFritz先生はドローと見なしています。私の感覚では黒が圧倒的に有利です。この後、bポーンを取られてしまいますが、それでも強い人達に言わせれば私のルークが後ろ(f8)に居ればドローだろうとのこと。実際にはルークを自ら交換し、ポーンを止められなくてしまいました。負け。

2016年4月9日

小島君によるレクチャー:Deflection


Deflection とはチェスのタクティクスの1つです。特に自分の駒をあえて取れるようなマスに置くことによって、何かを守っている相手の駒をそのマスから動くよう誘うような手です。例えば、以下のようなポジションでは黒のd8のルークはビショップと8段目の両方を守る役割を担っています。しかし、白は黒のビショップを 1.Rxd7 で取れます。これは黒が 1...Rxd7 で取り返してくれることを誘っており、もしそうしたら8段目を守るというより重要な役割を放棄してしまうことになるので黒は 2.Rc8+ に耐えられません。


Deflection はかなり見つけにくいタクティクスだと感じます。以下の例では白が 1.Rxf6 とした場合に黒の正しい対処を見つけられますか?もちろん、1...gxf6 は 2.Qxf6# で即死です。1...Qe1+ や 1...Rd1+ は白ルークが 2.Rf1 と戻れば白に問題はありませんし、逆に下手に黒ルークを動かすと 2.Qc8+ からメイトになる危険性さえあります。

3r3k/5Bpp/Q4n2/8/4q3/8/6PP/5R1K w - - 0 1
自分にはまったく分かりませんでした。正解は 1...Qc6。ポイントは、白のクイーンとルークの両方が f1 の地点を守っているのでどちらか1つの駒の利きを f1 からはずせれば 2...Rd1+ がメイトにつながる有効な攻撃となるという点です。


Deflection はバックランクメイトと相性が良いそうです。これが今回有用な情報でした。あとちょっとで攻め切れそうな場合に思いつかない手段がこの deflection だと思いますので、deflection を実戦で使えるようになったらばステップアップ出来たと感じられそうです。
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先日の百傑戦ではBYEの管理がきちんとされていないことが問題視されました。私は本日ゴールデンオープンに申し込んだのですが、その際に記入したのが以下です。BYEの予定を記入する欄がありました。

2016年3月21日

百傑戦3日目

5ラウンド目。黒。S君。Semi-Slav。

9.g4 は Shabolov Gambit の亜種でしょうか?こうなる前は Colle の色が逆さまな感覚で指してましたが、検討戦の際に Stonewall だと言われました。黒はこのgポーンは取った方が良く、キングサイドにキャスリングし、白の弱くなった f ポーンを狙うべきと言われました。私は相手のgファイルが開いている前でキングサイド・キャスリングするのは自殺行為としか思えないのですが、上手い人の局面評価やプランは違うものですね。

16.c5 は白のブランダー。16...Bxe5 17. dxe5 Qxc5 でポーン・アップ。

20...g5 は私のブランダー。自分のルーク用にgファイルを開けようとしたのですが、21.f3 とされて困りました。ここから徐々に悪くなります。

白がプロモーションするのに邪魔なのは私の白マスのビショップなので、相手はルークを切ってくる気がしてました。そして、実際 30.Rxg6。私も相手のビショップが鬱陶しくてしかたないので自分のルークと交換したかったですが、それだとパスポーンが連結されてむしろ強力になるので出来ません。

Fritz の解析によるとここがドローと負けの分かれ目だったようです。本譜は 40...Ra3+。相手のbポーンは落とせたので、自分もパスポーンを作って反撃しようとしたのですが、相手のgポーンの方が速く、ルークを捨てざるをえなくなりました。正しくは 40...Ra8 のようです。要は、本来はgポーンを先に止めるべきだったと。それを読み切るのは私には無理でしょう。レーティング差が400以上あるわりには健闘できたと思います。
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6ラウンド目。白。Iさん。Colle。

どうせならルーク交換後にcファイルを抑えておきたいので、ルークをc1に置いたまま 21...Rxc1 22.Bxc1 で取り返すよりも 21.Rc2 を入れて 21...Rxc2 22.Qxc2 の方がいいだろうと考えました。ところが、そうしたら ...

22...Qb6+。メイト確定(23.Kh1 Nf2+ 24.Kg1 Nxh3+)。リザイン。私は持ち時間を約半分(45分)使いましたが、相手は時間がまるまる90分残っていました。まさに瞬殺という感じでした。
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結果、2勝3敗1分けの2.5ポイント。大会参加者のレベルの高さを考えたら妥当な結果です。

写真は明日ホームページに載せるつもりです。

2016年3月20日

百傑戦2日目

3ラウンド目。白。N君。Colleもどき。やはり自分よりレーティングが600以上も高いだけあって上手いです。こちらの指した手によって生まれた小さな弱点を見逃さず、優位性に変換していくのを感じました。

上の局面でdポーン落ちが確定。


8/7p/1k4p1/p3p3/1pPbPp2/3K1P1P/P5P1/4B3 w - - 0 53
エンドゲームは同色ビショップ。上の局面で間違えました。正しくは 53.Kc2。そうしなかったため、aポーンとbポーンを突かれて黒のパスポーンが出来てしまい、それを止められず、負け。
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4ラウンド目。黒。Aさん。1.c4 から始まり、QGD Exchange variation に transpose。

序盤のミス。...Nbd7 で閉じ込めらる前に白マスのビショップを出したかったのですが、おそらく 7.Qb3 をされていたら 7...Bc8 と戻るしかなかったと思います。幸い、本譜は 7.Nf3 でしたが、Queen's Gambit Declined 系で黒が白マスのビショップを出す時は結構要注意ですね。

特に私が素晴らしい手を指したわけでもないのですが、徐々に黒が良くなりました。特にナイトの働きの差が歴然としています。白のナイトは安全に行けるマスがありません。黒のナイトは白クイーンの利きを遮った上に、f2 や g3 という攻撃に使えそうなマスに利いていますので、ルークやクイーンでそれらのマスを攻撃するつもりでした。ところが、驚いたことに白はここでナイトを捨てて 35.Nf4+ 。あまり迷わず 35...gxf4 と取りました。さすがにこのピース差は大きいです。勝ち。
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現在、2勝1敗1分けで2.5ポイント。意外に好成績です。

2016年3月19日

百傑戦1日目

1ラウンド目。黒。T君。1.e4 d5 2.f3。小さいお子さんだったし、定跡に詳しいわけでもないようなので安心(油断)しました。

r3k2r/pppq1ppp/2n5/2b1p3/4PnBB/2NP3P/PPP5/R2QKR2 b Qkq - 1 14
この局面で20分くらい考えました。もし 14...Ng2+ 15.Kd2 ならば、15...Be3+ 16.Ke2 Nd4# で勝ちです。しかし、15.Ke2 だったら?
15...Nd4+ とかいろいろ考えましたが、私は頭の中で局面を動かすのが苦手なので無理攻めをしてクイーンが落ちることがないように無難な 14...Ne6 を指しました。


最後は上の局面で白キングが d6 と c6 を行ったり来たりして(私は当然後ろからチェック)スリーフォルド。このパスポーンが強くて負けを覚悟していたのでドローでも満足です。パスポーンの扱いが上手な強い子でした。
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2ラウンド目。白。大会初参加のTさん。
1.d4 c6。あまり見ない手ですが、2.e4 でカロカンに transpose することを期待しているのかもしれないと考えつついつもの 2.Nf32...f5 で面食らいました。

ここで5分ほど考えましたが、この2手後になぜか相手が突然リザイン。Mate threat があるわけでもなく、ポーンを1つギャンビットした程度で黒はまだまだ戦える状況でした。なんかもったいないです。


2016年3月13日

福岡選手権

タイムコントロールは30分+30秒/1手。

1ラウンド目。黒。K君。もしかしたら 1.Nc3 は公式戦では初めてかもしれません(忘れただけかもしれませんが)。

相手は残り時間が非常に少なかったので、もしかしたらタイムトラブルで間違えるんじゃないかと軽く期待していたら案の定 間違えました。
26.Rxh3? Rg4。白、リザイン。
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2ラウンド目。白。Mさん。Colle。

21.Kg2?。これで守れていると勘違いしていました。21...Qxh3 22.Qxh3 Bxh3 23.Kxh3。交換が終わる頃、ようやく損していることに気付きました。

それから数手後、ナイトが落ちるのを防げない上記局面でリザインしました。
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3ラウンド目。黒。Oさん。Catalan系。

白はルークでナイトを切る攻撃。お互いに持ち時間が1分を切っており、かなり焦ってました。
32...d3??。そんな悠長なことをしている場合ではありませんでした。33.Qh6。受け無しなのでリザイン。
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4ラウンド目。黒。Oさん。Bird。

37...Rxa3?。a3 のポーンを触った時点で、そのポーンは白のクイーンに守られていることに気付きました。負けを覚悟しましたが、意外な手が返ってきました。38.Qxb5?。助かりました。


私が 49...g3 と指したところです。狙いは 50...Rd1#。白は防ぐことが出来ないのでここでリザイン。
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結果、2ポイント。全国大会への参加資格は 2.5 ポイントの二人が獲得しました。


賞品としていただいた本です。

大会の写真は早ければ明日(月曜日)掲載する予定です。