2012年2月5日

『The Mammoth Book of the World's Greatest Chess Games』


私はあまり棋譜を並べる方ではないので(時間があれば通信チェスの手を考えるか、tacticsの問題を解くか、自分の過去のゲームを振り返るのがほとんど)『The Mammoth Book of the World's Greatest Chess Games』は避難用リュックの中で眠っていました。読むとしたらきっと災害でどこか体育館のような場所に集団避難して暇でしょうがない状況しか考えられなかったからです。しかし、日課として続けている High-Speed Replay Training(手の意味は考えずにとにかく高速で並べる)ではとにかく良質なゲームの棋譜が必要なので、この本がリュックの中から引っ張り出されてきて日の目を見ることになりました。

過去から現代までの歴史的に重要なゲームや素晴らしいプレーのゲームを112ゲーム選りすぐり、解説した本です。HSRTの性質上、もったいないと思いつつも解説は読み飛ばしてとにかく出来るだけ速く並べました。

速く並べているので個々のゲームの内容はあまり覚えていませんが、オープニングのパターンを多少認識出来ました。例えば、Ruy Lopez はいろんなバリエーション(Arkhangelsk, Moller, 等)が登場しましたが、縁のない私には区別がつきません。しかし、区別がつかなくても白は c2-c3 とし、白マスのビショップが Bb5-a4-c2と移動するためスペースを確保するのが常套手段であることは分かりました。また、自分のオープニングの好き嫌いを(再)認識しました。前からポーンストラクチャーが好きでない King's Indian Defense はやっぱり白でも黒でもやる気がしません。Ruy Lopez も同様に白でも黒でもこれなら指してみたいというポジションになりません。想像していたよりも悪くないなと思えるようになったのは Semi-Slav の Anti-Meran Gambit。このオープニングはそんなにポピュラーだとは思ってなかったのですが、この本では何回か登場しました。以前は白の e4-e5 突きで黒の f6 のナイトがピンされる形が嫌だったのですが、その先まで進むと黒にもチャンスがあるように見えます。この本を読む前はポーンをギャンビットしているのは白(5...dxc4)の方だと思っていたのですが一連の流れ(8...g5 9.Nxg5 hxg5 10.Bxg5)が終わった後にポーンの数が少なくなるのは黒の方なので、ギャンビットしたことになるのはもしかして黒の方?

HSRT だとチェスの全フェーズ(オープニング、ミドルゲーム、エンドゲーム)をカバー出来てそうですが、棋譜集がベストゲーム集だったりすると派手なサクリファイスで勝負が決まる場合が多いせいか、いわゆるエンドゲームは少ないですし、ドローも少ないです。

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Chess.com で私が参加している大会の1つである "No Mercy" Gutter Brawl の1ラウンド目における私の最後のゲームがようやく終了しました。グループ内の全員と白黒同時進行させるこの大会では私にはゲーム数が多過ぎで(22ゲーム)参加したことをちょっと後悔しています。グループ内の成績はトップでしたので(赤いアイコンでハンドル名 scandinavian_blitz が私です)、幸か不幸か次のラウンドに進出することは確定的。大会全体でまだ18ゲーム残っているので、それらが終了すると同時に第2ラウンドが開始します。突然22ゲームが増える日が怖いです。

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