2019年1月6日

JCA最後の大会

2年前まではクリスマスと新年の大会は45分の指し切りだったのでパスしてました。1年前から45分+10秒/手になりましたが、持ち時間が短いことにはかわりないので不参加。しかし、さすがに今回はJCA最後の大会となるので参加しました。かなり負けることを覚悟していたのですが、この大会はAクラスとBクラスに完全に分かれており、私はBクラスの1番上になりました。

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1ラウンド目。白。初対局Rさん。Indian系。


上の図から 10. Nxc6 bxc6 11. Qxc6 で1ポーンアップ。さらに、

マイナーピースとクイーンの交換を強要してマテリアル差を取り返しにくくしたつもりでした。


しかし、結局クイーンサイドのポーンを守り続けているだけで何をしていいかさっぱり分からず、上の局面でブランダー。26.c5?。ここから黒の方が良くなります。


途中からお互い残り時間が10秒程度になりとても棋譜をとっていられる状況ではなくなったので上の図が再現できた最後のポジションですが、その後黒には ...Ra2+ から白の最後のポーンを取る機会がありました。それをやられたらリザインするつもりだったのですが、さすがに黒もタイムトラブルで気付かなかったようで結局は合意のドローになりました。しかし、黒に時間があったら絶対負けてました。
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2ラウンド目。黒。初対局Yさん。Scandinavian。

以前、このブログ でも写真を載せていたことのあるビビッドな色の駒を使える時がやってきました。FIDEの厳密な規約ではアウトでしょうが、私はこういう色使いは好きです。


Jeremy Silman の『How to Reasses Your Chess』はまだ読み始めたばかりですが、imbalance を見つけてそれを有効利用するというのがポイントのはずです。このポジションでは黒が d ファイルを使い易いので、そこを最大限活用すべきなのだろうと考えて駒を集中させているのですが、そのプランだとここで行き詰まりです。あまり働いていないナイトをどこに動かしてもこれ以上 d3 に圧力はかけられません。ちなみに、相手は小学生。それなのにほとんど隙がありません(この時点での評価は 0.00)。


私が唯一優っていたのが残り時間。私はまだ25分ほど残していましたが、白は約1分。...Nc3+ がナイトフォークになるのを見落として初のブランダー 27.a4。その後、数手で白の時間が切れました。勝ち。今回は勝てましたが、この子が中学生くらいになったら勝てなくなるでしょう。
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3ラウンド目。白。若手有望株のM君。Barry Attack。


動かす前は +1.92 あった評価値が 14.Kf2? で一気に -1.63 に下がりました。ブランダーです。14...Qc7 15.f4 cxd4

ピンのため、e5の駒を取られてもf4のポーンで取り返すことはできません。なので、16.Nxd7 としますが、黒は駒を取り返そうともせずに攻撃を続けてきます。16...dxe3+

17.Ke1 Qxf4 18.Bf3

18...Qg3+ 19.Ke2 Qf2+ 20.Kd3 Nf4+ 21.Kd4 e2+
22.Ke5。もちろん、ここでクイーンを取ったりしません。きっちりと 22...Rf5# でチェックメイトです。参りました。
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4ラウンド目。黒。初対局Mさん。Scandinavian。


私のオープニングはバレバレのため、相手はゲームの直前にプレパを始めたにもかかわらずメインラインまっしぐら。今まではここらへんまで覚えていればなんとかなったのですが、最近はこれでは足りないと思うようになってきました。オープニングの研究に時間を割きたくないから Scandinavian を使っているのに ...


したくはなかったのですが、逆色ビショップのエンドゲームにされてしまいました。上の局面で白からドローオファー。双方が正確に指せば dead draw なのかもしれませんが、私にはパスポーンと時間があった(私は30分、相手は5分)ので続行。

私がヘボなため白の方が良くなってしまいましたが、白の時間がここで切れて勝ち。しかし、気持ち的には負けです。
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結果、2.5/4 ポイント。ラピッドなのでポイント的には満足ですが、内容はイマイチでした。

希望者に譲るとのことだったので上のチェスセットをいただきました。甥っ子にあげるつもりです。
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多くの方がご存知の通り、日本を代表するチェス団体はJCAからJCFに替わります。JCAの運営には不満も多々ありましたが、ご老人2~3人ですべてを回してきたわけですから、大会を開催してくれるだけでもありがたいことでした。JCFのメンバーは主にアービターとして最近のJCAの大会を支えてきた人達ばかりなので今よりも運営が良くなることはほぼ間違いありません。しかし、人数が多いわけでもなく資金も豊富というわけではないですから、早く長期的にみて頼れる組織になってくれることを期待します。

2018年12月31日

IM Jeremy Silman に会う & その他諸々


チェスの本をよく買う方なら IM Jeremy Silman の名は聞いたことがあるし、おそらく彼の本を所有しているでしょう。私もかなり有名なやつを2冊(『Silman's Complete Endgame Course』と『How to Reassess Your Chess』)今月に入ってようやく購入し、読み始めました。その Jeremy が日本にいるという話をちょくちょく耳にしていたので本にサインをもらいたいと思ってました。調べているうちに Jeremy 夫妻にお会いする機会に恵まれました(誘ってくれたNKさん、ありがとうございます)。

私は最初に Jeremy が書いたインターネットの記事(以下は抜粋)に対して感謝を述べました。

私は Colle プレーヤーであり、黒が 3.Bg4 を指してきた時はこの記事に載っていたラインを使うのですが、これでレーティングが約2000のプレーヤーにも勝てたことがあります。Jeremy はこの記事を書いたことを覚えていませんでしたが、数え切れないくらい記事を書いてきたので当然でしょう。今は Google で検索してもこの記事は見つかりませんので、HTML形式のファイルをそのまま保存していたのが今頃になって役に立ちました。

せっかくの機会なので彼に一つ質問をしました。私は基本的に覚えることが比較的少ないオープニング(いわゆる businessman's opening)を使います。白番では Colle、黒番の 1.e4 対策としては Scandinavian ですが、1.d4 に対してはどのオープニングが businessman's opening に該当するのか?という質問です。彼はそんなことは考えたこともなかったと言い、考えてからメールで返事をくれると言ってくれました。

Jeremy の妻とも話しました。私は36才でチェスを始めたのでそんなに強くないと言うと彼女は「Jeremyは12才で始めたのが遅すぎたと嘆いている」と教えてくれました。調べたら、Carlsen 5才、Fischer 6才、Kasparov 6才。あまりはっきりと書く人はいませんが、始めた年齢と到達可能な最高レーティングにはある程度相関関係があると考えています。私の感覚ではざっくり10代で始めた人は2000以上、20代で始めた人は2000近くまではいける感じです。もちろん本人の才能と努力次第ですが。そういう私は50才を目前にもう少し頑張ってみようと考えています。Jeremy の本を買ったのもその一環です。

上達したかどうかはレーティングで測るのが普通ですが、誰でも参加できるFIDEの国内大会は年に1回しかありませんし、JCAのタイムコントロールの長い大会は少ないので私はそれらのレーティングは指標としてはちょっと頼りないと感じています。贅沢を言えば毎週末 90分+30秒/手のゲームを2局くらい指したいです。毎日やっている Chess.com の Blitz 5|5 と Tactics Trainer のレーティングの推移は以下の通りです。どちらも不調な時期がありましたが、年始と年末を比べると大して変わっていません。



Blitz 5|5 のレーティングは指標としては有効かもしれませんが、それ自体は大して棋力アップに貢献していないと感じます。例えるならば、ダイエットせずに毎日体重計に乗っているようなものです。体重を減らしたいならダイエット(運動、カロリー制限、等)が必要です。ダイエットに相当するチェスのトレーニングは ... これは人によりますが、私の場合は自分の一番苦手な visualization を強化する必要があると考えています。Visualization がダメダメなかぎり、試合で自分の読みに自信が持てませんし、Tactics も読み間違えます。寝る前に盤を頭に思い浮かべることを数え切れないくらい挑戦しましたが、この方法にはまったく見込みがなさそうです。なので、もう少し無理のないレベルから始めることにしました。既に一度は読んだ Chess Training Pocket Book の読み直しです。ポイントはこれが紙媒体で駒を動かせないという点です。Chess.com の Tactics Trainer だと駒を動かせるのでつい1手(特に強制手)動かして相手の動きを確認してから次の手を考えますが、本の問題だと最初から最後まで頭の中で考えねばならず、自分にとってはこれが有効なのではないかと。

2018年11月25日

Japan Open 2日目

4ラウンド目。黒。初対局のNさん。Catalan。


半年前の自分だったら白にキングサイドのフィアンケットをされた場合、ほぼ ...c6 一択でした。今は試行錯誤してより良い形を模索中です。


クイーン交換が終わった直後です。ピースが減れば減るほどドローっぽくなります。


ここで合意のドロー。実際、解析結果↓を見てもドローのようです。

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5ラウンド目。白。3回目の対局となるM君。Colle System。

12.dxc5 の直後です。12...Bxc5 なら 13.Bxf6 なので、私は 12...Qxc5 一拓だと思っていたのですが、12...e5 という不思議な手が来ました。解析によるとベストは 12...a5(きっと 13.b4 防止でしょう)で、次善が 12...e5 だったので彼の感覚は優れているのでしょう。


25.Qf2 でビショップを守ろうとすると 25...Re2 が痛そうなので、本譜は 25.Qg3 でビショップを捨てましたが、これはブランダーのようです。彼は「25.Bxg5 が最善でクイーンを取られてもまだ白の方が良い」と言います。解析結果を見ると↓白の方が良いは言い過ぎとして、25.Bxg5 が最善なのは間違いなさそうです。自分にはこんな局面評価はできる気がしません。見ている風景が絶対違いますね ...



Threat となっている ...Rh6+ が痛すぎるのでここでリザインしました。
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6ラウンド目。黒。久しぶりの対局となるIさん。Scandinavian。

白が最善とされているラインにするすると入ってくるのでプレパされているのが分かり、プレッシャーがかかりました。


これがこのゲームの複雑な中盤をよく表している局面。ここは黒の方が良いという評価ですが、指している側としては混沌としていて見落としがないかひたすら心配していました。


ここで 20...Nb4 を指し、見えていなかった 21.Bc5 が来て「終わった」と思いつつも粘ることにしたのですが、解析↓を見て驚愕。ブランダーだったと思った手が最善ということになっていました。



最後はやっちまった感のあるチェックを喰らい、リザイン。
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結果は1勝3敗2ドローの2.0ポイント。ぱっとしません。

抽選会でいただいた景品(ハリーポッターのチェスセット)は子供に譲りました。

2018年11月23日

Japan Open 1日目

1ラウンド目。白。Bさん。1.d4 d6 2.Nf3 Nf6。

お互いに慣れないオープニングで時間を使い、tactics が何もなくピースが徐々に減り、お互いナイトが2つ残るエンドゲームに突入しました。残り時間は共に3分前後。

黒の方からドローをオファーしてきたので快諾。なんせレーティング差が400以上あるんですよ。ドローでもアップセット扱いです。
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2ラウンド目。黒。Aさん。Semi-Slav。

試合が始まる前に前回のゲームを復習しました。Semi-Slav の Meran だったのですが、前回間違えたところを仮に正しく指せてたとしても私にはやりずらい局面でした。

なので、前回と同じ 6...dxc4 はやめて、6...Bd6。


なんか殺されそうな気がしてきました。Qh7# を防いでいるのは f6 のナイト一人だけで、心細くなってきたので逃げ道確保の 14...Re8。


キャスリングをなかったことにするかのような 18...Rh8?。白はどこかで Bxh6 をしてきそうな気がしたので漠然とした不安に備えたつもりだったのですが、19.Ng6!? が飛んできて愕然としました。


この 24.Ng6+ は来るのが見えていたけど何も出来ませんでした。8手後にリザイン。
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3ラウンド目。白。N君。Queen's Gambit系。

黒はこの 5...b6 をずっと後悔していたようです。私も悪い手に違いないとは思っていましたが、咎め方が分かりませんでした。


黒はタイムトラブル状態に陥りました。時間があれば、21...Bf7 を見つけられたでしょうが、21...Bd7 と指してしまったので 22.Nxd5 で1ポーンアップ。


ここで相手の時間が切れたので勝ち。2ポーンアップでしたが、もしお互いに時間がたくさんあったら勝てる自信はありません。
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2018年10月8日

東京オープン3日目:エンドゲームの知識は重要!

5ラウンド目。黒。T君。Reti。

白がキングサイドにフィアンケットすると ...c5 より ...c6 の方が安心なのですが、今回は実験的に 7...c5 です。


フィアンケットする人はビショップをここぞという時にしか交換しないイメージなので、14.e5 は意外でした。14...Bxe5 15.Bxe5 Qxe5 16.Bxb7 で双方の黒マスのビショップが消えます。


次にピンされたナイトを 18...Qc3 で取れたりするんじゃないだろうかと期待していたのですが、そんなに甘くはありませんでした。18.Nc4 で あっさりとピンをはずされました。


うっかりナイトフォークを喰らってしまったので即リザイン。

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6ラウンド目。白。Y君。


開始前には相手が Colle にするって言ってたはずなのに ... これは Philidor。やばいです。1.e4 e5 系のオープニングには疎いんです ...。序盤はずっと「これはきっとおかしな手を指してるんだろうなぁ」と思いながら指してました。


もしこの状態で 12.Bxf6 が出来たら、c5 のナイトを守り続けるために 12...Bxf6 ではなくて、12...gxf6 としなければならないのでちょっと期待。飛んできたのは 11...Be6。12.Bxf6 Bxc4 の後は 13.Bxe7 ではなく、13.Bxe5 とすべきでした。


ナイト対ビショップのエンドゲームになりました。ビショップの方が機動力があるのでナイトを持った側はポーンの島を少なくした方がいいということは知っていたのですが、自分が悪手を指したこともあり、ここから先はなかなか思うように進みませんでした。なお、この局面の評価は 0.00。


この 42...c4+ を機にポーンのエンドゲームに突入します。43.Nxc4 Bxc4+ 44.Kxc4 Kxe4 で以下の局面に。

8/p7/8/6p1/2K1k3/P7/7P/8 w - - 0 45
キングサイドの黒のポーンを止めるには(やや黒側の陣地を通りながら)黒キングを斜めから追いかけると良いということはエンドゲームの知識としては知ってはいたのですが、きちんと応用できる程度には理解していなかったことが判明。黒キングがf列に移動してから追いかければ間に合うと勘違いしていたので 45.a4 や 46.a5 で無駄なテンポを使ってしまいました。次はきっと間違えません。

8/p7/8/P7/2K3p1/5k2/7P/8 w - - 1 47
こうなってしまうと一方的にポーンを取られてオシマイだと思い、ここでリザイン。

しか~し!これでもまだドローに出来るチャンスがあったそうです。仮にここから両者がプロモーションを狙うと白の方が早いのですが、以下のような局面だと黒キングは近寄る余裕がないのでひたすらチェックをかけ続けるしかないのです。ポーンがa列、c列、f列、h列のいずれかにある時にだけ成立します。これは知りませんでした。エンドゲームの知識は重要!

1K6/P7/8/8/8/8/7k/6q1 b - - 0 52
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1勝3敗2引き分けで 2.0/6.0 でした。パッとしませんが、最後のゲームはエンドゲーム的には良い勉強でした。