2014年9月13日

Old Benoni の2手目で

Chess.com のオンラインのゲームで、私の 1.d4 に対して 1...c5 が返ってきました。分類上は Old Benoni です。まだ序盤なので ChessBase365Chess.com それぞれのオンラインのデータベースを参照したところ、目を疑うような違いありました。2.e4 の件数に注目。

ChessBase:

365Chess.com:


この差は何?

考えられるのは手順前後なので、1.e4 c5 (Sicilian)に対して 2.d4 が指された件数を比較してみました。

ChessBase:

365Chess.com:


これで見当がつきますね。ChessBase の方は件数が合致しているので、ポジションにだけ着目し、手順は考慮していないようです。1.e4 c5 に対して 1.d4 を指す人はそこそこいても、1.d4 c5 に対しては 365Chess.com が示すように 2.e4 を指す人はほとんでいないのでしょう。世間一般の統計情報と同じようにこれらのサイトの数値もどのように集計されているのか把握しておかないと 1.d4 c5 に対して 2.e4 を指すのが定跡だと勘違いする人がいるかもしれません。

ついでに ChessBase の方では同じポジションに到達するまでに要した手の数が異なっても同じ勝率を示すのか試してみました。Scandinavian では、1.e4 d5 2.exd5 Qxd5 3.Nc3 という手順で以下のポジションに到達するのが普通ですが、1.e4 d5 2.Nc3 dxe4 3.Nxe4 Qd5 4.Nc3 という手順でも同一ポジションになります。

1.e4 d5 2.exd5 Qxd5 3.Nc3 :

1.e4 d5 2.Nc3 dxe4 3.Nxe4 Qd5 4.Nc3 :

完全に同一ですね。この徹底ぶりには驚きました。

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