2014年10月13日

東京オープン3日目

5ラウンド目。白。Kさん。Chigorin もどき。途中はこんな感じ。


ナイトだけ残り、49.Nd5 を指してドローオファーをしました。が、オファーした後にブランダーだったことに気付きました。49...Ne3+。ナイトの交換の後、fポーンを取れるかわりにhポーンを取られ、gポーンが止まりません。負け。
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6ラウンド目。黒。Iさん。Queen's Gambit Declined, Cambridge Springs Var。タクティクスが見えてなさ過ぎて悲しいゲームでした。

上の局面から 15.Nb5!。黒クイーンは避けるしかなく、c6 のポーンが落ちます

上の局面で白のナイトはピンされていて動けないと思ったら、驚きの 21.Nxd5!!(Fritz先生が「!!」を付けました)。21...Rxc6 だと 22.Nxe7+ のフォークを喰らいます。21...exd5 22.Rxb6 で2つ目のポーンが落ちました。

そして、白マス(d5)の孤立ポーンは狙われていると分かっていてもなすすべもなく陥落。戦意喪失し、ここでリザイン。異色ビショップが残っているならば粘ればよかったのにと複数の方に言われましたが、粘る価値があるようには思えませんでした。
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結果、2勝4敗。勝った2ゲームの相手のレーティングが悲しいほど低いのでレーティングはかなり下がりそう。

2014年10月12日

東京オープン2日目

3ラウンド目。白。Sさん。Queen's Indian Defense。

r5k1/pb4pp/1p2pr1q/2p5/2PpP3/1P1B2P1/P1Q2P1P/R3R1K1 w - - 0 20
間違えたのはここ。20.e5?20...Rf3 を許しました。ルークが来てもなんとかなるだろうと思っていたのですが、なんとかなりませんでした。 21.Be4 Bxe4 22.Qxe4 Raf8 23.Re2 d3 24.Rb2 d2

f2を守りつつプロモーションも防げる手が見つからず、持ち時間は残り数秒の綱渡り状態に突入。キングを守れず、負け。
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4ラウンド目。黒。初対局のS君。Semi-Slav。2ラウンド目と同様に相手のレーティングはドローでも痛いレベルなのに、序盤で間違えてポーンを1つあげてしまいます。ギャンビットではなかったのですが、攻撃しているのはどちらかと言えば黒の方でした。

1q1r1rk1/1p1b1pp1/2p2n2/3PP1p1/5Pn1/P1N3P1/1P2B2P/R2QR1K1 w - - 0 21
この局面で白が間違えます。ピースの数をイーブンにするために白は 21.exf6 とナイトを取りましたが、実は白は駒を取り返している場合ではありませんでした。21...Qa7+。白キングはメイトを逃れたとしても、強烈なナイトフォークは避けられません。勝ち。

2014年10月11日

東京オープン1日目

会場近くの池上本門寺では御会式(おえしき)というお祭りをやっていました。

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1ラウンド目。白。K君。過去に入賞していて強いのは間違いないのにレーティングが1040しかないとは ... ドローでもごっそりもってかれるので怖いです。

Dutch。硬直気味で困っていたのですが、幸い相手がタクティクスを一つ見落としていました。 22...Bh4?

4r1r1/ppp2k2/5p2/3p1B1p/3P1p1b/2P2P2/PP2R1PP/4RK2 w - - 1 23
23.Rxe8 Rxe8 24.Bg6+

24...Kxg6 25.Rxe8 で黒はエクスチェンジダウンになり、クイーンサイドの崩壊は避けられません。勝ち。

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2ラウンド目。黒。Uさん。Scandinavian。このゲームで自分が一番後悔したのはここ。白が 12.Bf3 とダイレクトにクイーンを狙ってきたところです。

r3k2r/1pp1bppp/pnq1pn2/5b2/2NP4/1PN2B2/P1P2PPP/R1BQR1K1 b kq - 2 12
12...Nfd5? 13.Nxb6。この白の手を見て 12...Nbd5 にすべきだったと気付かされましたが、時 既に遅し。13...cxb6 14.Nxd5 exd5 でポーンストラクチャーがボロボロ。

その後も次から次に攻撃を繰り出されてキングが中央で死亡。負け。

2014年10月5日

解を求めるプログラム

昨日の続きです。iPhone 等で動くチェスのナイト・ツアーのパズルのような無料アプリ Homeless Pony の問題は一通り解きました。普通に自力で解いた後で、これを解くためのプログラムを書き始めたら、それが楽しくて今週末はほとんどそれをやっていました。ちなみに、使ったのは Excel です。

最初はナイトの動きの組み合わせを網羅的に調べさせていました。しかし、それだと7手でも Excel の上限である 1,048,576 行をはるかに超える 2,097,152 通り(8の7乗)の手順があり、遅いし、無駄があります。昨年の夏に開催されていたコンピュータチェスの大会で開発者の一人が読まなくて済む手をいかに除外するかが改良の鍵だと言ってましたが、今日の私はまさに無駄な計算をいかに減らすかの工夫をしていました。一応 解答を出せるまでは作りましたが、ルーク(スケートボード)は難しいので諦めました。

例えば、上のような問題だとしたら、下のように Excel のセルに配置を書いて Solve ボタンを押すと、


上のような解答候補がポップアップで出て来ます。ちょっと見にくいかもしれませんが、この問題には答えが3通りあるということです。別のシートには以下のようなデバッグ情報(プログラムが間違っていないかどうか検証するための情報)も出るようにしています。

妻になぜこのようなものを書いたのか聞かれましたが、パズルを解くのが楽しいのと同じように、パズルを解くアルゴリズムを考えることも私にとっては楽しいのです。チェスの解析プログラムを趣味で書いている人(昨年のコンピュータチェスの大会の参加者)の気持ちが少し分かりました。そこまでやるつもりはありませんけど。

2014年10月4日

小島君のレクチャー(Karpov)、Homeless Pony


今回の小島君のレクチャーでは Karpov のゲームが取り上げられました。Karpov はポジションを少しずつ改善していくというスタイルです。もし世界チャンピオンの誰かのスタイルを模倣するならば、私は Karpov を参考にすべきなんだろうなと思いました。他のプレーヤーに比べてタクティクスが弱い私には Tal のような派手なプレーはやりたくても出来ませんから。


先日紹介した iOS 用アプリの Homeless Pony の最後の問題を解き終えました。インストールしても最後まで使わないアプリが多々ある中、これは最後まで遊べましたね。全問解き終わった後も、このアプリの問題を解くプログラムを書くという別の楽しみ方を見つけました。今日のブログを書き忘れそうになるくらいプログラムを書くのに熱中していました。