2017年3月31日

Blitz 5|5 3月の結果(効果絶大!)

繰り返しになりますが、今年の目標はブリッツのレーティングを1500にすること。そして、先月末に書いたことを簡単に振り返ると、統計的に自分に多いブランダーの種類を調べた結果 今すぐ取れる相手の駒や自分の駒に気付いていないという初心者的な状態だということが把握できたので、まずはそこを改めようと。そして、その結果がこれ:


大きな進歩です!本当に、いわゆる hanging pieces に出来るだけ気を付けただけ。先月はその手の見落としが37件でしたが、今月は18件に半減しました。

また、自分がどういう時にそういう見落としをしがちなのかという傾向も分かってきました。それは、既に何か一つのことを考えていると他の状況が疎かになるということ。例えば、以下のような局面では、28.Qxg7# という threat しか見えておらず、

相手には 28.Rxd8 という選択肢があることに気付いていない(そして、27...Rf7? 28.Rxd8+ で負ける)という具合です。

チェスには「When you see a good move, look for a better one(良い手を見つけたら、もっと良い手を探せ)」という有名なフレーズがあります。昔は「当たり前じゃん」と思ってサラっと流していましたが、今は「簡単そうで実は結構 難しい」と実感しています。そのかわり、ちゃんとやれば勝率が確実に上がります。今の自分の場合、When you see a move, look for another one (手を1つ見つけたら、他の手も探せ)でも十分なくらいです。

先月末時点ではかなり絶望的でしたが、状況が一転して希望が見えてきました。年齢を言い訳にして諦めるのは簡単ですが、どうすれば状況を打開できるか自分なりに考えて行動して成果が出るというのは非常に嬉しいことです。また、先月は絶対に勝てないと思っていた1400+ の相手にも段々勝てるようになってきたし自信もついてきました。

2017年3月19日

百傑戦2日目

3ラウンド目。白。Hさん。Dutch。

19.Ne1 は当然交換に来ると思っていたのですが、19...Bc6。こちらは喜んで 20.Nxd3 cxd3。ただし、すぐに 21.Rxd3 だと 21...Bb5 とされるので 一度 21.Qb3 Qd7 22.c4 (下の図) を挟んで時間をかけて d3 のポーンをいただきました。


終盤はルークのエンドゲーム。上の局面で 38.Re7 で aポーンを狙うか、38.Rxd5 で自分のポーンが速い方に賭けるかの二択だと思いますが、相手の bポーンを止める自信がなかったので後者を選択。

ここで自分のキングをクイーンサイドに向かわせていればドロー(お互いに連結ポーンを止めるしかない)だったのでしょうが、間違って 44.e6?? a4 で相手のポーンを止められなくなるという恥ずかしいミス。黒だけプロモーション出来るのが明らかになったので2手後にリザイン。

難解なポジションだったのならサラっと諦められますが、このポジションは自分でもちょっと考えれば読めてたはずだし、そんなに時間切迫していたわけでもないので、悔しいです。
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4ラウンド目。黒。S君。Scandinavian。

昨年のクラブ選手権で見事なエンドゲームのテクニックで大学生を破っていたのを見ていたので、まだ子供とは言え、すごく怖かったです。勝つなら今しかない(1~2年もすれば勝てなくなりそう)。そう考えていましたが、最初の7手は1ラウンド目の 2100+ の相手とまったく同じだったので序盤からヒヤヒヤしてました。


キャスリングを後回しにして攻撃を始めたのが仇となり、苦しい局面。ここで 16.Ne5 とされていたらナイトを守るために aポーンを捨てねばならなかったかもしれません。しかし、本譜は 16.b3。a2 のポーンを守ったようです。助かりました。

ここ(↑)から、こちらの反撃。19...Nxa4 20.Qxa4 Bc6。以下のように相手のクイーンをトラップ出来ました。これで一安心ですが、気を抜かないように気をつけました。


マテリアル差が広がると勝ちが確実になる方法を考えます。上の局面では 29...Qxd1+ としました。30.Kxd1 Rd8 でナイトは逃げられませんから。

勝ち。
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3日コースの参加者は77人でやや多目でした。以下に今日の様子を少し載せておきます。




明日は仕事なので、私は残念ながら今日で終わりです。本当はもう2ゲーム指したかった ...

2017年3月18日

百傑戦1日目


上は大会の様子です。タイムコントロールは90分+30秒/1手。
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1ラウンド目。黒。Mさん。Scandinavian。

直前の白の手は 19.Qe4。Qe4-h7 からキングサイドのポーンを取りに来る狙いに見えました。

なかなか出せずにいたナイトを出しつつ、d4 のポーンにプレッシャーをかけるつもりで指した 19...Nc6? がブランダー。20.Qxd5 は指されるまで気付きませんでした。

さすがにレーティング 2100+ 相手にルーク ダウンで粘る気はせず、この2手後にリザインしました。

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2ラウンド目。白。S君。Queen pawn game。


この 17.g4 はあまり素晴らしい手ではないと考えつつも指しました。相手のビショップは一度 g6 に引き、しばらくは e4 のポーンに邪魔されて役立たずになるかもしれませんが、...Qh4 や ...Qf6-f3 と指される可能性を考えるとあまり良いポジションには見えません。ところが、相手は 17...Bxg4 と切ってきました。18.hxg4 Qxg4 19.Qc4

こうなったらメイト スレットを作ってクイーン交換を迫れば勝てそうです。当然 黒は交換を拒否しようとしますが、

24.Qxh6。ピンがあるので大丈夫です。黒はここでリザイン。
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今日は1勝1敗。

2017年3月11日

小島君のレクチャー:e4のポーンへの攻撃


白のe4のポーンに対して黒から ...d5 を突くタイミングが今日のテーマでした。

次の局面で黒がe5のポーンを守るために指す手を聞かれた際、

「8...f6 だと d5 にいるナイトがキングに対してピンされることになるから、8...Re8」と考えたら、他の生徒がやはり「8...Re8」と答え、小島君に「それは悪い手です」と言われて驚きました。最近はブリッツが多く、タダ落ちを見落とさないようにするのが精一杯の日々。こういう長いコンビネーション(8...Re8?! 9.d4! Bb6 10.dxe5)を見る機会が減り、これは無理だと感じました。しかし、今度参加する予定の百傑戦は90分ありますが、それでもきっと自分はこのラインには気付かないでしょうね、白でも黒でも。ブリッツばっかりやってないで、こういう長いラインも読むようにしないと脳が退化しそう。