自社製品の良さばかりをアピールする宣伝が多い中、消費者に質問を投げかけるような「おいしい?おいしくない?」というキャッチコピーは新鮮でした。私は野菜100%のジュースをよく飲みますが、これは明らかに他の野菜ジュースとは違います。味は薄めですが、気に入りました。
『モーフィー時計の午前零時』は他のブログ(Ma vie quotidienne(2009年03月06日)、戎棋夷説(2009年03月15日~2009年03月22日))では高く評価されていましたが、私にはそれほど面白くありませんでした。チェスに関する本のことを悪く書くのは気が引けますが、11作品もあるのに人に薦めたいと思える作品は1つもありません。
「ゴセッジ=ヴァーデビディアン往復書簡」が最悪でした。しかし、たったの9ページだし、面白かったという人が二人もいるのであれば、自分が何かを見落としていたのかもしれないと思い、どちらの人物が何を書いたのかを整理しながら再度読み直しましたが、やはりつまらなかったです。同意を求めるつもりで嫁にこの作品だけ読んでもらいました。2ページ目くらいで挫折するだろうと思っていたら、案外気に入ったようで、最後まで読み切りました。私はコメディが好きでない(例えば、ウッディ・アレンの映画なんて見たくない)からつまらないと思うだけで、大半の人には面白いのかもしれません。
原作がどれだけ良くても、翻訳者が悪いと台無しになることもあります。昔、『指輪物語(The Lord of the Rings)』の和訳版を読み始めましたが、訳し方があまりにも許せなかったので途中で読むのをやめ、英語版に乗りかえました。『モーフィー時計の午前零時』は、翻訳者の腕の良し悪しの問題ではなく、単に原作のストーリーがどれも私の好みではなかったというだけです。ちなみに、私は仕事の一環で翻訳をすることがあるのでよく分かりますが、原文に忠実に訳しつつ、且つ、自然な文章にするのは至難の業です。翻訳者の一人は面識のある方であったので、ブログ(Silent Life of Dr. Hara(March 01, 2009))を読んでみました。やはりたった1つの単語の訳し方にもこだわりがあったりすることが伺えます。
おまけのプロブレムは楽しかったです。着手する前は「分かるわけないでしょ、こんな問題」と諦めていましたが、ヒントが適切(絶妙!?)だったので、罠にも気付き、正解することができました。また、あとがきはかなり親切です。つまらないと思ったストーリーでも棋譜を再現しながらもう一度読んでみようかと思ってしまいます。
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