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2017年11月18日

小島君のレクチャー:興味深いポーンのエンドゲーム

本日のレクチャーの本来のテーマは「ドローにするか続けるか」でしたが、私にはポーンのエンドゲームが一番お役立ちでした。

まずは floating square。理解していて応用出来るかどうかは別として、エンドゲームの用語の名前くらいはほとんど知っているつもりでしたが、こいつは初耳でした。上の写真のポジションのようにポーン2つ(黒)が作る四角形がプロモーションのマスまで届いていて、相手キングがどちらのポーンも取れないならば、プロモーションは出来るというものです。黒ポーンがa3とc3でなくとも、a4とd4、a5とe5にあっても成り立ちます。

そして、その floating square を踏まえた上で、以下のちょっとずつ異なるポジション(いずれも白先)で、白は勝てるか、ドローにしかできないか、負けるかを考えるという課題です。

6k1/6P1/p1p4P/8/1K6/8/8/8 w - - 0 1


6k1/6P1/p2p3P/8/1K6/8/8/8 w - - 0 1


6k1/6P1/p3p2P/8/2K5/8/8/8 w - - 0 1

解答はここには書きませんがチェスのアプリ等にコピペできるFENという記号を載せておきました。チェスのアプリなんか持ってないという方はシンプルなエンドゲームのポジションの解析に便利なこのサイト( Endgame Database )をご利用下さい。FENを入力すれば最短の手順を示してくれます。

2017年8月11日

Japan League 1日目

1ラウンド目。黒。Hさん。English。

20.Nxf7!。まったく読んでいませんでした。ここから始まる攻撃で白は +7.03 評価まで有利を築きましたが、間違えてくれました。おかげで以下のようなポジションになりました。

しかし、ここで 33...Re2? 34.g5。ブランダーだったと思うのですが、ブランダーの前とナイトを取られた後で、なぜか Fritz の評価はほとんど動かずほぼドロー状態。しかし、ここから5手ほどで時間切れ負け。日々ブリッツを指しているのが何の役にも立っていません。
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2ラウンド目。白。Oさん。Colle。

いつもなら、このような 7...e5 突きは来ないのですが、今回は Bb2 より先に Nbd2 を指していたのが原因でした。こういう些細な手順の違いで状況が変わるのがチェスの難しさですが、その小さな隙を見つけられる相手の洞察力に内心感嘆していました。


ここから 22...Nxg4!。どうしてそんな手を見つけられるのでしょうか?


上の局面で時間切れ負け。40手までまだまだでしたね。
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最後は上位ボードの観戦をしていましたが、見間違いかと思う手を見ました。白が自分のビショップを黒のポーンの取れる位置に置いたのです(他のピースの位置はすべてテキトーです、ごめんなさい)。しかし、驚いたことに黒はビショップを取らずにポーンを進めました。あとで黒のプレーヤーに聞いたら、あれは白のドロー狙いだったそうです。R+N vs R ならドローに出来るとのこと(そうは言っても正確に指す必要はあるでしょう)。勉強になりました。

2014年11月24日

ジャパン オープン3日目

7ラウンド目。O君とは3回目ですが、今のところすべて黒番。QGDのCambridge Springs似。

r1b1k2r/pp1n1ppp/2p5/q2p2B1/1b1Pn3/2NBPN2/PPQ2PPP/R3K2R w KQkq - 5 10
この 9...Bb4 がブランダー。10.Bxe4 dxe4 の後、f3 のナイトが逃げると g5 のビショップが黒クイーンに取られるから白は e4 のナイトを取れないと勘違い。どちらかといえば白クイーンはc3を守っていなければならないから動けないと思い込んでいた方が大きいかも。11.Qxe4+ がチェックになるのを見落としていました。11...Kf8 とするしかなく、1ポーンダウンとなり、キャスリングも出来なくなりました。

最後は1ポーン差のエンドゲーム。こうなっちゃったらもう無理。負け。
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8ラウンド目。白。Tさん。Colle。大会に参加するようになったのはごく最近だというのに全然隙がない。少なくとも私には見つけられませんでした。中盤はだいたいこんな感じで、私にとってはそんなに珍しい形ではないです。相手は定跡を知らないというわりには、ほぼ定跡通りだったので非常にセンスが良いとしか言いようがありません。どう指すかは チェスの玉手箱 の『理詰めのチェス』で学んだそうです。あのサイトは表彰に値するでしょう。

最後は同色ビショップのエンドゲームとなりました。ビショップさえ交換できれば、自分が勝つ自信があります。特に白はh2-h3という時間稼ぎの手段を持っているのに対し、黒はポーンを動かせない(動かしたくない)のが大きな違いです。しかし、私にはビショップの交換を強制する手段が見つけられず、結果的にドローになりました。帰宅後、Fritz 先生に正着を出してもらいました。

2b5/2k5/4p2p/2P1p1p1/BK2p1P1/4P3/7P/8 w - - 3 44
本譜はここで 44.Bb5 でしたが、正解は 44.c6 だったようです。答えを示されればどうしてだか分かりますね。44.c6 なら黒のビショップの行き場がなくなります。44...Ba6 ならば、45.Bb5 とぶつけて 45...Bc8 と下がれば、46.Kc5 で黒はツークツワンクになります。
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2勝4敗2分でした。レーティングはたぶん下がります。

大会の写真はおそらく明日掲載できそうです。

2014年7月19日

小島君のレクチャー、ポーンのエンドゲーム(Part 2)


上の写真のポジションからツークツワンクになると Trebuchet(投石器)と呼ばれるのは知っていましたが、本ではなくて盤駒を使って出題されるとポーンがどっちに進むか分かりにくいことに気付きました。二次元と三次元だと何か違いますよね?

さて、以下のポジションが本日の最後の問題でした。白番。

8/8/8/3k2p1/6P1/4K3/7P/8 w - - 0 1
激ムズ。まさか、トライアンギュレーションを使うとは思いませんでした。解説されても Corresponding squares は難しいし、実戦でこのマスとこのマスがその関係にあるとか認識出来るようになるとは思えません。
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紙の箱です。チェス盤っぽいので捨てずに取ってありますが、使い道がありません。

2014年6月22日

小島君のレクチャー、ポーンのエンドゲーム


K+P 対 K のエンドゲームならばどのエンドゲームの本にも共通して載っているようなポジションであればだいたい分かります。しかし、それを実戦で応用できるかと言えばかなりあやしいです。例えば、以下は白番で白勝ちですが、結構難しいです。

2k5/8/8/7p/8/8/6P1/5K2 w - - 0 1
一番最初に思いつきそうな白キングが黒ポーンを最短ルートで取りに行く方法は、黒がポーンを捨てると失敗します。 1.Kf2 h4 2.Kf3 h3 3.gxh3 で白ポーンがh列に移動すると黒キングはg8とh8のマスを抑えてドローに出来ます。

だからといってg1のマスを経由しようとすると、1.Kg1 Kd7 2.Kh2 Ke6 3.Kh3 Kf5 4.Kh4 Kg6 と黒キングによる守りが間に合います。

では、どうすればいいかというと、1.Kf2 h4 の後に 2.Kg1 と下がるという直感的には思い付かないような手を指すしかありません。相手が自分と同じレベルのプレーヤーならば白でも黒でもお互いにこういう手を指せることはなかなかないでしょうけどね。

2014年4月12日

Bishop & Knight mate

ビショップとナイトを使って相手キングをメイトするのは簡単ではありません。

私自身は実戦での経験はありませんが、他の人のゲームでは見たことがあります。相手を見事に仕留めた人もいますが、レーティングが1900もあるのに間違えてステールメイトにしてしまった人も見たことがあります。

ルービックキューブの解法のように追い詰め方を覚えてしまうのが一番だろうと考えつつも今までは出来ないでいました。『Pandolfini's Endgame Course』には追い詰めるべき角に近い状態から問題が始まりますが、ランダムな配置から始めると自力ではその局面までたどり着けないのです。幸い、最近 Koba-Chess で間違った角(ビショップと異なる色の角)から正しい角(ビショップと同じ色の角)への誘導方法が紹介されていたので、それを真似てFritzを相手に反復練習をしました。

一応覚えたつもりですが、うっかり間違えて逃がしてしまうと50手はあっという間だし、時間が経つと忘れてしまいそうなので、ちょくちょく復習しようと思います。

チェスで確実に何かを覚えられたと実感するのは超久しぶりな気がします。

2013年5月5日

全国大会5日目

9ラウンド目。白。札幌でも当たったMさん。Colle もどき。


2r2r2/1p4pk/p3pp1p/1b1pP3/3P2PN/2P5/PP5P/R3R1K1 w - - 0 24

ナイト対ビショップを残したのは、黒のナイトに自陣に侵入されると厄介なことになりそうだから。23...f6 とされ、やばいと思いました。自分から 24.exf6 と取ると 24...Rxf6 の後、...Rcf8 と重ねられて死にそうです。f1 にビショップが利いているのでこっちはルークをfファイルに回せません。24.Nf3。24...fxe5 なら 25.Nxe5 で、黒がルークをfファイルに並べる前に a2-a4 でビショップのf1への利きをはずせます。24...f5 25.g5 でちょっと安心。これでもうfファイルから侵入 されることを心配する必要ありません。この後、ナイトの活躍により、こんな局面に。


6r1/1p3k2/p3P1p1/1b1p1pRp/3P4/2P5/PP3K1P/6R1 b - - 0 34

34...Kxe6 35.Rxg6+ Rxg6 36.Rxg6+ の後、黒はhポーンを守れません。私の今大会の初の勝利です。単独最下位から最下位タイに浮上。

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10ラウンド目。黒。高校生のW君。Scandinavian。


2rr2k1/1b1nbppp/pq2p3/1pp5/3Pn3/P1P2NBP/NP2BPP1/R1QR3K b - - 6 17

このゲームで私はおそらく初めて weak color complexes(同じ色の弱いマス)を意識しました。相手キングの周りの黒マスに侵入出来そうとだったのでまず17...Nxg3+ 18.fxg3で相手の黒マスビショップを消し、h2(黒マス)を守れるナイトを18...Bxf3 19.Bxf3で消し、19...Qc7でg3 のポーンを狙います。20.Qf4 とぶつけて来たら 20...Bd6 を挟むつもりでしたが、20.g4だったので20...Qg3と侵入成功。


21.Qe3 Bd6 で mate threat。22.Kg1 は only move でしょう。22... Bf4 23.Qd3Ne5! は白の手次第で、...Nxf3(クイーンがビショップを取り返せない場合はタダ取り)や ...Nc4(メイトやナイトフォーク狙い)を狙える手。自分でも気に入ってましたが Fritz 大先生からも ! 評価をいただけました。
勝ち。

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参加者が一人仕事のため明日抜けることになりました。奇数となるためBYEが生じますが、私は最後の勝利で最下位を脱出し、BYEをまぬがれました。

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最後のラウンドはトップボードでも Scandinavian が使われていました。オープニング的に黒を応援したくなります。自分の目で見てないのでなんとも言えないのですが、Q 対 R+N+P+P で黒が勝てるのではないかという話を聞いていましたが結果はドローでした。

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また、ゴールデンオープンでは面白いエンドゲームがありました。私にはドローっぽく見えたし、黒からドローオファーも出ていたのですが、白は工夫しました。
8/1K3kB1/1p3P2/8/P7/8/5b2/8 w - - 0 1
だいたいこのようなポジションです。白はf6のポーンをずっとビショップで守っていたのですが、1.Bh6! と突然守りをはずします。1...Kxf6 2.Bf4 で狙いをb6に定めました(Bf4-c7-b6と動く予定)。私はこれで白が勝ったと思ったのですが、黒はポーンを捨ててビショップでa5の地点を抑えつつ、キングで直接a4のポーンを取りに行くことに成功。ドローになりました。こういうのは見てて勉強になるし、面白いですね。

2011年6月24日

明日はいつもより早起き/ルークのエンドゲーム

仕事が突然割り込んでこなければ明日は千葉チェスクラブの例会に顔を出す予定です。以前その場の思い付きで「あ、今日やってるから行ってみよう」くらいの軽い気持ちで行こうとしたのですが、彼らの活動時間帯が9:00~12:00と予想外に早くて間に合わなかったことがありました。なので、明日はいつもよりちょっと早起きします。

なお、ゴールデンウィークの頃、突然早く目が覚めるようになったとこのブログ書きましたが、徐々に徐々に目が覚める時間が遅くなり、5月末には従来通り目覚まし時計のアラームが鳴るより早く目が覚めることはなくなりました。散発的な5時起きのために体のリズムが一時的に狂っていただけのようです。

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Chess.com の通信チェス戦でお互いにルークを2つずつ持っているエンドゲームに突入しているゲームがあります。ドローっぽい局面をなんとか勝つための手掛かりを探そうと『Just the Facts!』のルーク・エンドゲームの章や『A Practical Guide To Rook Endgames』に目を通したのですが、ちょっとした驚きがありました。なんと、どちらの本も両者がルークを1つずつしか持っていない局面しか扱っていないのです。ルーク1個ずつでも十分奥深いってことですね。