My System は昨年の米国出張時に購入しました。著者のニムゾビッチは原書をドイツ語で書いていたので英語は翻訳版です。従来の翻訳版だとニムゾビッチのキツめの表現がトーンダウンされていたらしく、この新訳のウリは原書のニュアンスを生かしていることだそうです。
My System は名著なのでしょうが、1925年に書かれて以来80年以上が経過しているため、その時代のギャップを埋めるべく、この新訳には補足説明が付いています。補足説明の1つは本文内で例として用いられていたポジションに対するコンピュータを用いた最新の評価です。もう1つの補足説明は、その後のチェスがどのように進化したかを Jacob Aagaard が簡単に説明しています。私が今日読んだのは後者です(本文よりも先にあとがきを読みました)。John Watson 氏の Secrets of Modern Chess Strategy: Advances since Nimzowitsch という本がその後の進化を網羅的にとらえているようです(この本も持っていますが、全然読んでいません)。IQPのポジション評価も当時よりも進化したようですが、その比較として採り上げられていたのが Alexander Baburin 氏の Winning Pawn Structures でした。Baburin 氏は昨年来日したGMで、チェスのメルマガの編集長を務めているのは知っていましたが、このような場所で紹介されるような本を書いていたとは知りませんでした。
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