1.e4 c5 2.Nf3
初めてではありませんが、Yahoo では珍しいです。
2...e6
Colle に似ていると言われる Paulsen を試してみようか思いました。
3.d4
Yahoo では初めて！
3...cxd4 4.Nxd4 Nf6 5.Nc3
ここまで定跡通りじゃないですか！くどいかもしれませんが、これは珍しいことです。
5...d6
つい、Scheveningen にしてしまいました。Paulsen は、5...a6 の後、まだ何も知らないからです。しかし、ここで 5...Bb4 はないのでしょうか？
6.Bg5。Ｉさんと同じ戦法です（１月２７日の投稿参照）。そういえば、あのゲーム、ちゃんと解析していません。同じように来られたら、同じように負けてしまうかもしれません。
6...Be7 7.Be2
Ｉさんと違う手で安心？Ｉさんは 7.Bc4 でした。
7...a6 8.O-O O-O 9.Kh1
これまた、Ｉさんと同じ動き。このキングの動きはシシリアンの白側ではお約束なんでしょうか？
9...b5 10.a3 Bb7 11.f3
e4 のポーンを守るためでしょうが、白にしては弱い手の気がします。Ｉさんのようにポーンを f4 と e4 に並べてくる方が威圧感があってやりにくいです。
11...Nc6 12.Nxc6
意外でした。このナイトが b3 に移動した形をよく目にするので。
12...Bxc6 13.Qd2
13...Nxe4 でポーンを得する気がしました。例えば、14.Nxe4 Bxg5 15.Nxg5 Qxg5。しかし、それだとｄポーンが落ちることに気付きました。ｄポーンをどうやって守るか考えていたら、「シシリアンにおいて ...d5 ができれば黒は互角に持ち込める」という一般論を思い出しました。今なら ...d5 を突いても大丈夫です。
13...d5 14.exd5 Nxd5
15.Nxd5 と間違えてくれること（15...Bxg5）を期待していました。
15.Bxe7 Qxe7 16.Nxd5 Bxd5 17.Bd3 Rac8 18.Rae1 Rfd8 19.Qf4 Bc4
これなら、自分（黒）の方がいいという気がしました。次に、20.Be2 とされるとちょっと面白くなかったかもしれません。
20.Rc1 Bxd3 21.cxd3
孤立ポーンができました。一応 ｄ列のポーンなので、これもＩＱＰ（isolated queen pawn）と呼ぶのでしょうか？しかし、脅威というよりは弱点にしか見えません。でも、今すぐは取れません（21...Rxd3? 22.Rxc8+）。
21...Rxc1 22.Rxc1 g6 23.Rc7
23...Rd7 としたくなるところですが、23...Rxd3!。Rd1# のバックランク・メイトがあるので、24.Rxe7 はできません。
23...Rxd3 24.h3 Rd1+ 25.Kh2 Qd6?
こざかしい手でした。クイーン交換を強制できると考えたのですが、指してから、白の次の手（26.Rxf7）が見えました。
26.Rxf7 Qxf4+ 27.Rxf4 Rd2 28.Rf6 Rxb2 29.Rxe6 a5 30.Re3 a4 31.Kg1 Rb3
これで勝ったと思いました。
32.Kf2
ここで、32...Rxe3 33.Kxe3 b4 で勝てそうに見えるのですが、34.Kd3 bxa3 35.Kc3 で白キングは四角（square of the pawn）に入ってプロモーションを阻止できそうです。なので、黒キングをもっと有効活用することに。
32...Kf7 33.Ke2 Rb2+ 34.Kf1 Kf6 35.g3 Rb3 36.Ke2
さっき（32.Kf2 の後）と似たようなポジションですが、黒キングの位置が良くなって（Kg8-f7-f6）います。
36...Rxe3+ 37.Kxe3 b4 38.Kd3
ここで、38...bxa3 だと、39.Kc3 で間に合います（しかし、a3 のポーンをそれ以上動かさなければ、白キングはポーンに近寄れないことに気付きました。やはり勝ってるゲームでも復習すると学べることはありますね）。だから、38...b3。これで白キングはクイーンサイドから離れられません。
38...b3 39.Kc3 Ke5
ここで 40.Kd3 なら困っていたかもしれません（そう思うと 38...bxa3 の方が強力でした）。
40.f4+? Ke4 41.Kb2 Kf3
白リザイン。
8 コメント:
>5...d6
>しかし、ここで 5...Bb4 はないのでしょうか？
5...Bb4 は Pin Variation です（6.e5 Nd5 7.Bd2 Nxc3 8.bxc3）。
>Paulsen は、5...a6 の後、まだ何も知らないからです。
5...a6 は通常の Paulsen ではありません。5...a6 は 6.e5 と突かれる恐れがあります。黒の ...Nf6 が早過ぎるのが原因です。...Nf6 を後回しにするのは f8 のビショップを先に出して ...Ne7 とすることも多いからです。
通常の Paulsen は 1.e4 c5 2.Nf3 e6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 Nc6 5.Nc3 a6 です（pure Taimanov という人もいます）。
>ここで、32...Rxe3 33.Kxe3 b4 で勝てそうに見えるのですが、34.Kd3 bxa3
34...b3 で勝ちのはずです。
>ここで 40.Kd3 なら困っていたかもしれません（そう思うと 38...bxa3 の方が強力でした）。
38...bxa3 はそこだけの形だと白キングが c1-b1-a2 と回り込んで来て頭からポーンを取っていきます。
40.Kd3 に対してはポーンを g5,h5 と突いてから ...h4 と突きます。gxh4 なら ...gxh4 で白キングの動きが制限されているからｆポーンが落ちるはずです。...h4 に対して g4 ならｆ４が空所になり黒キングがそこへ行けるはずです。
Yamagishi さん、
いろいろとありがとうございます。
Pin Variation や Paulsen の解説ありがとうございました。どちらもシシリアンの中では比較的マイナーなのか、あまり耳にしません。
> 38...bxa3 はそこだけの形だと白キングが c1-b1-a2 と回り込んで来て頭からポーンを取っていきます。
これはあとで自分で気がつきました。それだけ手を消費させるという意味では悪くないかもしれません。
> 40.Kd3 に対してはポーンを g5,h5 と突いてから ...h4 と突きます。
時間がある時に並べてみます。オープニングよりも、こういうのがすぐに分かるようになりたいです。
>9.Kh1
>このキングの動きはシシリアンの白側ではお約束なんでしょうか？
お約束ではありません。不急の一手の場合が多いです。この相手はかつて f4 と突いて ...Qb6 と出られて痛い目に遭って機械的に 9.Kh1 と寄るようになったのかもしれません。
Sicilian Najdorf で 1.e4 c5 2.Nf3 d6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 Nf6 5.Nc3 a6 6.Be2 e5 7.Nb3 Be7 8.O-O O-O の局面で白の手は 9.a4, 9.Be3, 9.Kh1, 9.f4, 9.Re1 があります。9.Kh1 は黒の手によって自分の手を決めようという柔軟な手です。
その昔（今から１０年以上前）権田さんとの試合で（私の白番）1.e4 c5 2.Nf3 e6 3.d4 cxd4 4.Nxd4 Nc6 5.Nc3 Qc7 6.Be2 a6 7.O-O Nf6 の局面で 8.f4 と指したら 8...Nxd4 と取られ即投了したことがありました（9.Qxd4 Bc5）。f4 と突くなら 8.Kh1 と寄ってからでした。
なお、文字化けの問題はエンコードの問題かもしれません。ブログの画面でマウスの右ボタンをクリックし「エンコード」を選択すると選択が確認できます。私の場合は「自動選択」に「レ」がついていて「Unicode」に黒丸がついています。
Yamagishi さんへ、
Kh1 の説明、ありがとうございます。ｆポーンを突くなら、ありえるということですね。そして、黒側としてはそういうコンビネーションの存在を知っていれば、いつか誰かに決められるかもしれません。
文字化けの件は、“問題のＰＣ”では自動選択になっているのにもかかわらず、Unicode(UTF-8)が選択されないのです。毎回手動で Unicode(UTF-8) を選択すれば読めますが、自分以外の人にそのようなことをさせたくありません。
Blogger の文字化けについて
下記のサイトがご参考になるかと思います。
クリボウの Blogger 入門: 文字化け対策、エンコードのこと
http://blogger.kuribo.info/2006/03/blog-post.html
クリボウさんのサイトは Blogger の間では有名で以前私もお世話になりました。
ご参考になれば幸いです。
hitsujyun 様、
ありがとうございます。教えていただいたサイトに載っていた対応策はすべて試しましたが直りませんでした。しかし、１台のＰＣでしか文字化けが生じていないということはそのＰＣのブラウザの問題の気がしています。
コメントしようと思ったら既にたくさんの方が…。
序盤のコメントは控えて、終盤の一点だけ。
32...b4 と指すのが決まってるように見えます。
以下
33.axb4 Rxe3~a3-a2-a1/Q
33.Rxb3 axb3~b2-b1/Q
33.Re8 Kf7 34.Ra8 Rxa3 等。
要点としては「交換してからポーン突くのが微妙な時は、ポーンを突いてから交換されたときを考えてみる。」ということですかね。やはり、取り返した側が１手得（近づく）ですからね。
匿名様、
ありがとうございます。
間に合う・間に合わないを読む方のは結構難しいことが分かってきました。いただいたアドバイスを頭に入れておくようにします。
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