2011年9月7日
通信チェス、等
Alex Dunn 氏著のThe Complete Guide to Correspondence Chess という本に目を通しました。この本の大半は用語辞典だし、必ずしも時代に合致している記述ばかりではないので、一字一句読んだわけではありません。
若い方は表紙が何の絵か分からないかもしれませんが、これは5インチのフロッピーディスク(PCの記憶媒体の一種)です。なぜこのような絵を選んだのか分かりませんが出版された時代を表していることは間違いありません。通信チェスは葉書を媒体とすることが多く、また、チェスのプログラムがMasterクラスより弱かった時代です。
私はOTBのチェスと通信チェスでは求められる能力が違うと前から考えていました。通信チェスでは本を参照していいのでオープニングの長いラインを暗記している必要がありません。また、駒を動かしながら手を考えられるので visualization のスキルが不要です。それらのことは当然この本で触れられていました。
あまり考えたことのなかった差異としては通信チェスの方が時間の自由度が高いことです。OTBの大会だと日時は決まっているし、ラウンドとラウンドの間の時間が有効に使えるとは限りません。たしかにその通りですが、通信チェスは同時進行させているゲーム数が多いとそれはそれで時間を相当取られます。また、OTBのチェスでは大会中は対局相手と会話することはできませんが、通信チェスではそれが可能ですし、国外の人とのゲームでは自国の葉書や切手が相手に喜ばれることも。
チェスのプログラムが今ほど強くない時代でも相手がプログラムを使って手を調べさせているのではないかという疑惑はあったようです。私は Chess.com というサイトで通信チェスを楽しんでいますが、幸いにも相手がプログラムに手を考えさせているのではないかと疑うようなことはまだ一度もありません。しかし、不正の種類はそれだけではなく「私はあなたにそんな手を書いて送った記憶はないから、証拠として私が送った葉書のゲンブツを送り返せ」みたいなクレームがつくことはあったそうです。インターネットを介したチェスだとそういうゴタゴタは稀でしょうね。
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今日、iPhone 用の Chess.com をアップデートしたら Live Chess が出来るようになっていました。Live Chess とは OTB や Yahoo! のチェスと同じようにリアルタイムで指すチェスです。これを楽しみにしていた人がいましたが、私が iPhone を使う時は電車での移動中が多く電波が安定しないので、Live Chess を iPhone でやろうという気にはなりません。
【アップデート前】
【アップデート後】
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2 コメント:
通信チェスで同時進行させているゲーム数が多いと、時間に束縛されてる印象を受けます(笑
あぁ、、こっちも相手しないと(笑
もどかしい楽しみというか、経験する価値は絶大ですね(笑
八神様、
その通りです。最近は自分の手番のゲームが無いという状態がなく、少なくとも5ゲームは考え中の状態です。そのかわり、続けていればそのうちチェスが上達するかもしれないという期待を持ってやってます。
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