私は国内のすべてのチェスクラブに一度は足を運ぼうとしており、関東以外では仙台、静岡、浜松、名古屋、大阪、広島、福岡、久留米には顔を出しました。全日本選手権の地方予選はその良い機会なのですが仕事の都合もあってなかなか思うように参加できません。去年はどこにも行けませんでした。今週末は都合が良かったので神戸に遠征しました。チェスのためだけでなく前日は妻と神戸観光。
参加者が9人いることは事前に分かったのですが名前が出ていたわけではないので権利を勝ち取るために鼻息荒く全国から猛者が集結してくるものだと勝手に想像していました。実際には地元の人達の方が多く、そのうち3人は子供でした。今回当たった4人はすべて公式戦初対局。いつもと違う人と指したい私としては神戸まで来た甲斐があったと言えます。
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1ラウンド目。白。K君。今大会最強というよりは国内最強のアクティブプレーヤー。私対策をしてきたと聞いた瞬間は耳を疑いましたが単に主催者以外に参加することが判明しているのは私だけだったからでしょう。それで、やや変則的なオープニングに。
3rr1k1/ppp2pbp/2q3p1/4pb2/2P2n2/1PB1P1NP/P2NQPP1/R2R2K1 w - - 0 19
まったく予期せぬ手 18...Nd3-f4!?。これに対して 19.Qf1? Bd3 で負け。私がこのブランダーを指した際、まだ20分以上残っていたのだから時間を使って読むべきだとのご指摘。コップに入っている水が「まだ半分もある」と考えるか「もう半分しか残っていない」と考えるかの違いと同じで、この場合私には「もう20分しか残っていない」状況でした。特にフィッシャーモードの加算がないのでなおさら。タイムトラブルに陥ったらて負けたも同然なので、やはり持ち時間は温存したくなります。
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2ラウンド目。黒。N君。スカンディナヴィアン。勝ち。以下、途中の局面です。
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3ラウンド目。白。Oさん。クイーンズインディアンもどき。
2r1r1k1/pb3ppp/1p1ppbn1/3q4/6Q1/PP1B1N2/1BP2PPP/2R1R1K1 w - - 0 21
このゲームで一番悔やまれるのは上記局面で、21.Be4? と指したこと。21...Qb5 でどちら色のビショップでも交換可能な状況になりましたが、先に 21.Bxf6 gxf6 を挟んでから 22.Be4 だったらピースアップ出来ていたでしょう。
とどめの一撃は強烈でした。...Ne2+ と ...Nxg2 には気を付けていましたが、まさかの 30...Nh3+!。
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4ラウンド目。黒。S君。スカンディナヴィアン。勝ち。以下、途中の局面です。
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自分のゲームが終わった後、別のテーブルのスカンディナヴィアンで始まったゲームを見ていました。1ラウンド目の私とは対照的に黒のプレーヤーは時間を必要なだけ使って最善手を探そうという姿勢が見て取れました。黒の持ち時間は僅かだったと想像しますが、白からのドローオファーを蹴って勝ちを目指して指し続けました。結果的には負けてしまいましたが、見事なファイティングスピリットでした。
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大会の写真は後日掲載します。
4 コメント:
大会遠征、お疲れさまでした。いろいろな人と対戦できて良かったですね。
Kさんが対策を練って来た由。さすがです。
「ライオンは、羊を倒すのにも全力を尽くす」ということわざを思い出しました。やはりIMを目指す人は心構えが違います。
あ、もちろん、凡人の私も川中対策を白黒ともに用意してありますので、次回の対戦をお楽しみに~(笑)
コメントありがとうございます。みとじんさんもライオンですね。私は羊。
>対策をしてきたと聞いた瞬間は耳を疑いました
趣旨は違いますが、2007年11月24日に私はこのような取調べを受けました。
ジャパンオープン第6局開始約3分前、私(芦谷高敏)と南條氏の会話(趣旨)。
南條 「ここまで、どんな人と対戦してきたんですか?」
私 「1ラウンドは白番でレーティング1100の人に勝ち、2ラウンドは黒番で三阪氏に負け、3ラウンドは白番で上原くんに勝ちました」
南條 「はい」
私 「4ラウンドは黒番で栗原氏に勝ち、5ラウンドは白番で山田くんとドローでした」
南條 「はい・・・なるほど、わかりました。どうもありがとうございます」
私 「・・・・・・」
<どうして、こんなことを訊くんですか?私は何か悪いことでもしてしまったのでしょうか?>
コメントありがとうございます。取り調べとかではなく、チェスプレーヤー同士のごく自然な会話のように感じます。
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